2023年F1アメリカGPの土曜スプリントで、フェラーリのシャルル・ルクレールは3位、カルロス・サインツは6位を獲得した。コンストラクターズ選手権2位の座をメルセデスと争っているフェラーリは、この日、ライバルより1ポイント多く獲得することに成功した。
スプリントを2番グリッドからスタートしたルクレールは、ターン1に向けてフェルスタッペンに並びかけようとするが、前に出ることができず、その結果、3番手スタートのルイス・ハミルトン(メルセデス)に抜かれてしまった。その後、ハミルトンに挑戦することはできず、8.522秒差の3位となった。
スプリント勝者フェルスタッペン「シャルルにスペースを与えつつも前に出られないようなラインを取った」/F1第19戦
サインツは20人のなかで唯一ソフトタイヤでスタートした。これについてチームは、「6番グリッドだったため、ソフトタイヤを履いてスタートでグリップを得るという、アグレッシブな戦略を採った」と説明している。
「それと同時に、明日(の決勝)を見据えて、ふたつのコンパウンドを使用して、レースペースについてのデータを集めることにした」
サインツはタイヤのメリットを生かして、スタートでマクラーレン勢を抜いて4番手に浮上。19周のレース中盤からペースが落ち、ランド・ノリス(マクラーレン)とセルジオ・ペレス(レッドブル)に抜かれるが、ジョージ・ラッセル(メルセデス)を抑えきって6位でフィニッシュした。
■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
スプリント・シュートアウト=2番手(SQ1=2番手1分35秒999:ミディアムタイヤ/SQ2=2番手1分35秒386:ミディアムタイヤ/SQ3=2番手1分34秒593:ソフトタイヤ)
スプリント=3位(2番グリッド/タイヤ:ミディアム)
スタートでチャンスがあったから、1コーナーでマックスをオーバーテイクしようとしたんだ。その結果、ルイスにポジションを奪われてしまった。メルセデスはレースペースの面で僕たちの予想以上に強力だった。僕たちもレースで一歩先をいけるように取り組んでいく必要がある。
2台を異なる作戦で走らせたので、分析に使えるデータを大量に集めることができた。おかげでソフトコンパウンドのタイヤの挙動について、新たな洞察を得ることができたよ。明日はこのデータが僕たちのアドバンテージになることを願っているし、勝利のためにできることは何でもやるつもりだ。
(走行後の記者会見で、スタート直後にフェルスタッペンにコース端ぎりぎりまで寄せられたことについて、その防御は一線を越えていたと思うかと聞かれ)正直言って、僕が彼の立場なら、同じことをしたと思う。限界ぎりぎりではあるけれど、以前にも言ったとおり、僕は限界まで攻める戦い方が好きだ。今日は僕の望んだとおりにはならなかったが、問題ないよ。それもレースの一部だし、それでいいと思っている。
■カルロス・サインツ(スクーデリア・フェラーリ)
スプリント・シュートアウト=6番手(SQ1=4番手1分36秒268:ミディアムタイヤ/SQ2=3番手1分35秒542:ミディアムタイヤ/SQ3=6番手1分34秒939:ソフトタイヤ)
スプリント=6位(6番グリッド/タイヤ:ソフト)
タフな19周だった。ソフトタイヤを選ぶことはリスクだったし、最終的にペースとデグラデーションの面で苦労することは分かっていたが、そのリスクを冒すことにした。スタートはうまく決まり、いくつか良いオーバーテイクもできて、1周目には4番手に上がった。でもそこからはタイヤマネジメントとディフェンスだけの苦しい時間がやってきた。
ランドとセルジオを後ろに抑えるのはとても厳しかったし、ジョージとのバトルも決して簡単ではなかった。でもなんとか走り切って、いくつかポイントをつかむこともできた。
今は明日に向けて集中している。分析に使えるデータもたくさん得られたし、この日曜日を最大限に生かすために頑張りたい。
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