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これからも”走れる”、カーボンニュートラル社会の実現に向けて。ホンダが取り組む「水素事業」拡大の取り組み

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これからも”走れる”、カーボンニュートラル社会の実現に向けて。ホンダが取り組む「水素事業」拡大の取り組み

製品の電動化の促進のみならず、エネルギーキャリアとしての水素の活用拡大にも積極的に取り組み、コスト半減を目指す

ホンダは水素事業の取り組みについて、2023年2月2日(木)に会見を行った。概要は以下。

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1. カーボンニュートラル社会に向けた、ホンダの水素活用拡大の取り組み
ホンダは、2050年にホンダの関わるすべての製品と企業活動を通じて、カーボンニュートラル実現を目指すとともに、製品だけでなく、企業活動を含めたライフサイクルでの環境負荷ゼロの実現に向けて、「カーボンニュートラル」「クリーンエネルギー」「リソースサーキュレーション」の3つを柱に取り組む。中でも水素を、電気とともに有望なエネルギーキャリアとして位置づけている。

水素の循環サイクルは、再生可能エネルギーを起点とする「つくる」「ためる・はこぶ」「つかう」で構成される。再生可能エネルギー由来の電気は、水電解技術により「グリーン水素 ※1」に変換されることで、季節性や天候による発電量の変動を受けにくくするとともに、陸上/海上輸送・パイプラインにより需要地へ適した方法での運搬が可能となる。

ホンダは今後、コア技術である燃料電池システムの搭載・適用先を、自社のFCEVだけでなく、社内外のさまざまなアプリケーションに拡大していくことで、水素を「つかう」領域で、社会のカーボンニュートラル化を促進し、水素需要の喚起に貢献していく。
※1 再生可能エネルギーなどを使って水を電気分解して生成される、製造過程で二酸化炭素を排出しない水素

【写真19枚】水素でカーボンニュートラル! ホンダが取り組む新技術 

2. コア技術である燃料電池システムのさらなる進化
ホンダは、カーボンニュートラル社会の実現に向け、いち早く水素の可能性に着目し、30年以上にわたって水素技術やFCEVの研究・開発に取り組んできた。さらに2013年からは、ゼネラルモーターズ(GM)と次世代燃料電池システムの共同開発に取り組んでおり、「燃料電池システムの進化」「水素技術の宇宙領域での活用」を進めている。

宇宙で人が生活するためには、水や食料に加え、呼吸のための酸素、燃料となる水素、諸活動のための電気が必要となる。持続性を保つためにはそれらの地球からの補給を極力削減することが必要で、太陽エネルギーにより水を電気分解して酸素と水素を製造する高圧水電解システムと、酸素と水素から電気と水を発生させる燃料電池システムを組み合わせた「循環型再生エネルギーシステム」の構築が解決策の一つとなる。

こうしたシステムの実現に向け、ホンダは2020年から2021年度まで「国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)」と共同研究を行った。また、2022年にはホンダはJAXAとで、月面探査車両の居住スペースとシステム維持に電力を供給するための「循環型再生エネルギーシステム」について研究開発契約 ※2を締結している。この契約締結により、ホンダはJAXAから委託を受ける形でまず概念検討を行い、2023年度末までに初期段階の試作機である「ブレッドボードモデル ※3」を製作する。

※2 「有人与圧ローバー再生型燃料電池システムの概念検討および機能要素試作」についての契約。再生型燃料電池システムとは、水を電気分解して「水素」と「酸素」を作る「水電解システム」と、水素と酸素から電気を作り出す「燃料電池システム」を合わせたもの。ホンダのシステムは独自の「高圧水電解システム」を採用しているため、「循環型再生エネルギーシステム」と呼ぶ。
※3 宇宙で使用するシステムは、開発段階に応じて「ブレッドボードモデル」→「エンジニアリングモデル」→「フライトモデル」等と段階を踏んで試作機を製作し、開発を進めていく。

3. 燃料電池システムの外販開始と適用先の拡大
世の中の環境動向を踏まえ、コア技術である燃料電池技術の適用先を自社のFCEV以外にも拡大していくことで、カーボンニュートラル社会に貢献するため、2020年代半ばに次世代燃料電池システムのモジュールの外販を開始する。販売当初は年間2,000基レベルを想定し、段階的に拡大することで、2030年に年間6万基、2030年代後半に年間数十万基レベルの販売を目指す。

エネルギーを高密度で貯蔵・運搬することができ、短時間で充填可能という水素の特長から、燃料電池システムは、バッテリーでは対応が困難とされる、稼働率の高い大型モビリティや大型インフラの電源、短時間でエネルギー充填が必要なモビリティにおいて、特に高い有用性が見込まれる。また複数基の燃料電池システムを並列接続することで高出力化が可能となる。こうしたことから、参入初期は自社のFCEVに、商用車、定置電源、建設機械を加えた4つを主な適用領域として設定し、BtoBの顧客に向けた事業開発も進めている。4つのコアドメインは、「(1)FCEV」「(2)商用車」「(3)定置電源」「(4)建設機械」となる。

また、BtoBの顧客に燃料電池システムを積極的に活用してもらうためには、導入への開発投資や工数の削減、トータルコストの抑制、安価で安定的な水素の供給といった課題解決が重要となる。ホンダは、納入先企業の完成機に燃料電池システムを適合するための開発サポートだけでなく、アフターメンテナンスや水素の安定供給といった運用面のサポートも提供することで、納入先企業のカーボンニュートラル化にワンストップで貢献していくことで、バリューチェーンを拡大していく。

4. 水素エコシステムの構築に向けた取り組み
燃料電池システムの普及拡大には、水素供給を含めた水素エコシステムの形成が重要だ。ホンダはこれまで、国内では日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM:ジェイハイム)への参画、北米では水素ステーション事業を行うシェル社やファーストエレメントフューエル社などへの支援を通じて、水素ステーション網の拡充をサポートしてきた。今後は、新たな領域として、定置電源を中心に、水素の需要があるところを起点とした水素エコシステムの形成や、政府や地方自治体が主催する港湾などでの大量輸入水素を活用したプロジェクトなどにも積極的に参画し、関連する企業各社とのパートナーシップの構築を図っていく。

日本では、水素エコシステムの構築に向け、丸紅株式会社と岩谷産業株式会社とともに、水素供給や商用車導入に向けた検討を開始したほか、欧州では、再生可能エネルギーと水素を組み合わせた、エネルギーエコシステムの構築実証を計画しており、今後もホンダは水素バリューチェーンのさまざまな企業との協業・連携を強化しながら、水素の活用拡大に向けた新たなチャレンジに本格的に取り組んでいく。

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みんなのコメント

11件
  • 水素の開発ではホンダとトヨタの違いが明確に出てる
    車だけでは無く宇宙開発にまで目を向けて開発を進めてるホンダと自車の独占販売を目論んでる感ばかり目立つトヨタとは大違い
    その差がFCV車の発売までの経緯にも現れてた
    ホンダが水素の危険性を示唆したのに対しトヨタは無理矢理タンク容量を拡大させた
    あの時に両社の本質が違う事を思い知らされた感じがする
  • トヨタの時代遅れ水素がー!

    と言ってた奴、今頃息を引き取ってるのかなぁ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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