3月12~13日、フランスのポール・リカールで、2020年シーズンのGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(旧ブランパンGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ)公式プレシーズンテストが行われ、AKKA ASPチームの88号車メルセデスAMG GT3が全4回中3つのセッションで最速タイムをマークした。
SROモータースポーツ・グループが運営する人気GT3レースは今シーズン、シリーズ名称が変更され新たに『GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ・パワード・バイ・AWS』としてスタート。12日にはフルシーズン・エントリーリストが発表され、エンデュランスカップに53台、スプリントカップには33台が名を連ねた。これはいずれも2019年シーズンの参加台数を上回っている。
GTワールドチャレンジ・ヨーロッパのモンツァ戦は新型コロナウイルスの影響でキャンセルに
先週木曜から開催された毎年恒例のプレシーズンテストには30を超えるチームが集まり、それぞれがこれから始まる新しいシーズンに向けた準備を進めていった。
そんななか初日から存在感をみせたのが、2018年のスプリトカップ王者ラファエル・マルチェッロ駆るAKKA ASPチームの88号車メルセデスAMG GT3だ。
2020年型のエボモデルとなったこのメルセデスは走り始めのセッション1でトップを奪うと、続くセッション2では2番手につけたCMRの107号車ベントレー・コンチネンタルGT3に、コンマ4秒近くの差をつける1分53秒468をマークしてふたたびタイムシートの最上段を確保してみせる。
テスト2日目、88号車メルセデスは最終セッション4こそアップデート前のメルセデスAMG GT3を走らせるHTP・ウインワードにトップを譲ったものの、セッション3はマルチェッロが今テスト総合ベストタイムとなる1分53秒417を記録して好調をアピールした。
この他、今回のテストではマルコ・ボナノミがステアリングを握ったホンダ・レーシングの130号車ホンダNSX GT3や、GPXレーシングの12号車、40号車ポルシェ911 GT3 Rなど好ペースをみせ、つねに上位に入っている。
また、シリーズ復帰組のCMR、ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoを走らせるエミール・フレイ・レーシングも、ニューカマーであるマッドパンダ・モータースポーツのメルセデスAMG GT3とともにテストプログラムを順調に消化した。
2020年のGTワールドチャレンジ・ヨーロッパは世界的に流行している新型コロナウイルスの影響を受け、4月17~19日にイタリア・モンツァで行われる予定だった第1戦の中止をアナウンス済み。今後もスケジュール変更が出てくる可能性もあるが、現時点では5月2~3日にイギリス、ブランズハッチでシーズン開幕戦が行われる予定だ。
■GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ 2020年カレンダー(3月15日時点)
RoundDateCircuitEvent15月2~3日ブランズハッチ(イギリス)スプリントカップ25月9~10日シルバーストン(イギリス)エンデュランスカップ35月29~30日ポール・リカール(フランス)エンデュランスカップ*6月16~17日スパ・フランコルシャン(ベルギー)テストデー46月26~28日ザントフールト(オランダ)スプリントカップ57月3~5日ミサノ(イタリア)スプリントカップ67月23~26日スパ・フランコルシャン(ベルギー)エンデュランスカップ79月4~6日ニュルブルクリンク(ドイツ)エンデュランスカップ89月25~27日ブダペスト(ハンガリー)スプリントカップ910月9~11日バルセロナ(スペイン)エンデュランスカップ1010月30日~11月1日イモラ(イタリア)スプリントカップ
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