8月18日、2024年MotoGP第11戦オーストリアGP MotoGPクラスの決勝レースがレッドブル・リンクで行われ、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)はチェッカー間際に前のライダーをパスして14位でフィニッシュし、3戦連続でポイントを獲得した。
ホンダは今大会からフル参戦組計4名のライダーに新パーツを一斉投入し、中上はさらに新しい仕様のエンジンにもトライしているとのことだ。初日はブレーキングでマシンを思うように止められないと課題を残していたが、2日目のスプリントではマシンバランスを調整した。
バニャイアが今季7勝目。M.マルケスはスタートで13番手に後退するも4位でゴールを果たす/第11戦オーストリアGP
それによってブレーキングの改善が見られ、レース中も比較的好ペースで周回出来ており、少しずつ前進を見せている。また、中上自身「決勝はタイヤ選択が重要」と言っており、スプリントでは決勝レースのタイヤ選択も見据えてミディアム/ソフトを使用していた。
その結果からリヤにソフトタイヤの使用も視野に入れていたという。ところが、決勝は中上を含む全24名が同じタイヤ選択となり、フロントとリヤともにミディアムタイヤを選んだ。臨んだ決勝はスタートで22番手を維持しながら、徐々に順位を上げて3周目に20番手に浮上。その後、前を走るアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)を捉えて19番手と、着実に順位を上げていく展開に。
他者の転倒やリタイアなども助かり、残り3周時点で15番手に浮上するとアウグスト・フェルナンデス(レッドブルGASGASテック3)を追う。スプリント同様に終盤まで安定したペースでラップを刻み、最後はチェッカー間際にフェルナンデスをオーバーテイク。14位でチェッカーを受け、3戦連続でポイントを獲得した。
決勝においては、中上が唯一日本メーカーでポイントを獲得したことになる。今季コンセッションの対象となる日本メーカーは、シーズンの半分となる計11戦が終了したが、未だ厳しい状況にある。今大会で新エンジンとアイテムを導入したホンダは、最終戦までにどこまで立て直しを図ることができるだろうか。
■LCRホンダ・イデミツ
中上貴晶(決勝:14位)
「乗っていて楽しいマシンでした。タフなレースでしたが、フィーリングは良かったので、自分たちのパッケージで最大限の力を出したいと思っていました。今週末はいい仕事ができたので、チームの献身と努力に感謝しなければなりません。次のレースもまた頑張ります!」
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