一段とポテンシャルアップ! 徹底的な走りこみを実施
ホンダのスポーツスピリットを象徴する「赤バッジ」、新型シビック・タイプRの開発が順調に進行している。先日、鈴鹿サーキットで開催された「Honda Racing THANKS DAY」でも、ファンの前で走りを披露。その圧倒的なスポーツ性能を見せつけた。
メーカー直系ワークスチューン、これは絶品! 無限プロデュースのシビックとヴェゼルのドライビング世界
新型は2022年中に正式デビューと表明されているものの、スペックなどの詳細は未公表。プロトタイプから判断すると、従来以上に走りを磨き込んだ逸品と予想される。
ボディは標準仕様と共通の5ドアHB。タイプRはフロントグリルを専用メッシュ形状に変更し、リアに大型ウイングスポイラーを装着。前後フェンダーもワイド化されている。全幅は標準車の1800mmから旧型と同様の1875mm前後に拡幅されているようだ。
注目のエンジンは、2リッターDOHC16Vターボ。旧型でも320ps/6500rpm、400Nm/2500~4500rpmのハイチューンを実現しているため、数値上の変化はほとんどないだろう。ポイントは、冷却性能のいっそうのリファインや、各種制御の見直しで、高いポテンシャルをどんな走行条件下でも引き出せるように工夫されていること。新型はハードなサーキットアタックでもターボ特有の“熱ダレ”が少なくなるよう万全の配慮がなされている。
トランスミッションは、もちろん6速MT。操作性を一段と高めたリファイン版だ。LSDはハイパワーを確実に路面に伝え、応答性に優れたヘリカル式を組み込む。
強靭な足回りがパワーを速さに変換!
足回りは、リアトレッドの拡大でロードホールディング性能を向上させた標準型をベースに徹底チューン。旧型もFFスポーツの完成形といえたが、さらに高みを目指した。サスペンション形式は前ストラット/後マルチリンクの組み合わせ。ダンパーは電子制御のアダプティブタイプだ。
フロントブレーキはブレンボ製。ディスクローターはブレーキの高温発熱に起因するディスクの倒れ込みを防ぐため、2ピース式を採用しているようだ。足元はミシュラン・パイロットスポーツ4Sとダークカラーの軽量20インチアルミを装着。タイヤサイズは従来の245/30ZR20から265/30ZR20へとワイド化された。
旧型は、鈴鹿サーキットで2分23秒993のタイムを叩き出し、FF最速モデルの称号を獲得した。新型はそのラップタイムをさらに短縮する2分23秒120の記録を樹立。ニュルブルクリンクにも挑戦する意向であり、その速さに期待が高まる。
現在ホンダのスポーツモデルは寂しい状況だが、新型シビック・タイプRはそれを打破する注目車である。
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