MotoGP第16戦オーストラリアGPのMotoGPクラス決勝が行なわれた。優勝したのはプラマックのヨハン・ザルコだった。
オーストラリアGPは22日(日)に強風を伴う悪天候が予想されたため、スケジュールが変更。レースウィーク2日目の21日(土)に決勝レースが行なわれることになった。
■暴風雨が来るまでに間に合うか? MotoGPオーストラリアGP、日曜日のスケジュールが1時間前倒しに
2日目午前に行なわれた予選の結果、ポールポジションを獲得したのはホルヘ・マルティン(プラマック)。2番手にブラッド・ビンダー(KTM)、3番手にフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が続き、タイトルを争うマルティンとバニャイヤがフロントロウに並んだ。なおLCRホンダのアレックス・リンスは、骨折の影響が残る右足の痛みにより、2日目以降を欠場している。
全27周の決勝レースはフロントロウの3人が好スタートを切って始まった。特にマルティンは1周目から後続を引き離そうとプッシュ。バニャイヤは3番手を走行しつつも、ジャック・ミラー(KTM)やフェビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ)らとのポジション争いのバトルとなったことで、トップ2から少し離されてしまった。
首位を走るマルティンは少しづつギャップを広げており、3周目でビンダーに対して約1秒の差をつけることになった。一方3番手争いではバニャイヤがディ・ジャンアントニオにポジションを奪われてしまった。
バニャイヤは4番手に後退した後、ディ・ジャンアントニオからも少し離される形に。そして、5番手のマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)やヨハン・ザルコ(プラマック)からもプレッシャーをかけられた。
マルティンは徐々にリードを拡大し、10周を経過したタイミングで2番手のビンダーに対して2.5秒のギャップを築いた。3番手のディ・ジャンアントニオがそれを1秒ほどの差で追い、さらにそれをバニャイヤが1秒差で追った。
レースが中盤に向かっていく中、2番手のビンダーのペースが落ちディ・ジャンアントニオが急接近。16周目にはテールトゥノーズの距離にまで近づいた。一方でバニャイヤは一時はディ・ジャンアントニオに追いつく瞬間もあったものの、オーバーテイクを仕掛けるには至らなかった。
そして残り9周、ディ・ジャンアントニオはホームストレートでのスリップストリームを利用してビンダーをオーバーテイク。2番手に浮上。さらにはバニャイヤとザルコも接近し、4台による2位を争うという状況だ。
その後、ビンダーがやり返すチャンスを伺いながら周回を重ね、残り5周でディ・ジャンアントニオをオーバーテイク。先頭のマルティンはリヤにソフトタイヤを履いており、終盤はガクッとペースダウン。以降は一気に先頭との距離が縮まっていった。
残り2周で、ビンダーは一瞬バランスを崩してしまう瞬間があり、一気に5番手にまで後退。ザルコが2番手に浮上し、バニャイヤが3番手となった。
最大3.5秒ほどのリードを築いていたマルティンだったが、ファイナルラップ突入時にはタイヤがすでに終わっているようで、リードも風前の灯火。完全に追いつかれ、ビンダーまでの5台が先頭集団となった。
そしてターン4のブレーキングでマルティンのインにザルコが飛び込み、首位を奪取。マルティンはさらにタイトル争いのライバルであるバニャイヤにも抜かれてしまった。
先頭に立ったザルコはバニャイヤからのプレッシャーを跳ね除けてトップチェッカー。これまで多数の表彰台を獲得しつつも手が届いていなかった、MotoGPクラスの勝利をついに手にした。参戦120戦目にしてMotoGP初優勝を果たしたザルコは、Moto2クラス時代にはおなじみだった“バク宙”を披露してその勝利を祝った。
一時はポジションを5番手に下げつつも、チャンスを逃さずにモノにしたバニャイヤが2位。そして3位はこれがMotoGPクラス初表彰台となったディ・ジャンアントニオだ。
ファイナルラップまでレースをリードしていたマルティンは最後の1周で一気にライバル達に追い抜かれてしまい、5位でフィニッシュ。バニャイヤとのポイント差は27点まで拡大してしまった。
日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は19位でのフィニッシュとなった。
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みんなのコメント
ミシュランはある程度垂れるのは仕方ないが 崖を迎えてはいけない、今回のソフトは半分の スプリント用のタイヤだった
ペッコはそれを恐れ ミディアムを使い、更に労ったペースで走った
ザルコは元々 序盤はプッシュしないタイプ、振り向けばザルコが 実を結んび勝利で、遂にモトGPでも バックフリップが見れた