愛すべき存在のフェラーリF355
フェラーリの8気筒ベルリネッタの中で、リトラクタブル・ヘッドランプとトンネルバック・スタイルを備える最後のモデルとなるのがF355だ。スーパースポーツらしいスタイリングと現代でも通用するパフォーマンスから、今も高い人気を誇っている。
そんなF355のオーナーたちが日常の出来事を始め、メンテナンスやトラブルの報告などで盛り上がっている、みんカラなどのSNSがある。そのF355グループのオフ会といえる親睦ミーティングが3月25日に清水マリンパークのイベント広場で開催された。幹事を担当するのはこれまで数多くのF355ミーティングを手掛けてきたハンドルネーム「夢・心・彩・純」さんで、自らF355を所有する趣味人である。好きが高じて同じF355に乗るオーナーと共に楽しもうという主旨からミーティングをボランティアで開いてきたのである。
当日は雲ひとつない天候に恵まれ、ミーティングの開催を祝うように富士山もくっきりと姿を見せ絶好のイベント日和となった。普通は朝方だけ姿を見せ、昼前には雲がかかってしまう富士山だが、この日は午後になってもその雄姿を見せ続けてくれた。
東京から京都までのF355が大集合
今回、20台以上の参加を目標にF355オーナーに案内したものの、時期的に年度末にかかってしまい仕事の都合や、家庭の事情から15台のエントリーとなることに。さらに当日になって諸々の理由で2台が減ってしまい、最終的に13台で行うことになってしまった。
参加したF355をボディタイプ別にカウントするとベルリネッタが10台、GTSが2台、スパイダーが1台となり、カラーはロッソコルサが11台で最多となり、ブル・ツールド・フランスとビアンコ・フジが1台ずつという内容となった。
オフ会ならではの気軽な雰囲気
今回は地元静岡と首都圏からの参加が多かったが、愛知県や京都からも熱心なオーナーが駆け付け、同じクルマに乗る者同士でウェブでの付き合いもあるだけに、すぐに昔からの仲間のように打ち解けていた。ここでの話題はもちろんF355が中心で、維持する上でのポイントやトラブル対処をはじめ、幅広いクルマ談義や趣味の話に発展するなど、随所で歓談するする光景がみられた。
手作りのイベントだけに特別なプログラムはなく、自己紹介と参加者全員での記念撮影、そして各々が持ち寄ったフェラーリ関連グッズによるジャンケン大会だけといたってシンプル。しかしオーナー同士の交流が主となるミーティングなので、出し物はあくまでもオマケといえる存在だ。
毎回オリジナルのチョロQの新作を披露する「アキ355」さんは、308から458までの歴代8気筒ミッドシップ(それもベルリネッタとスパイダーの2台セットで!)の力作を持ち込み、どれも特徴を捉えた素晴らしい出来だけに参加者の熱い視線を集めていた。
今回は幹事の判断で、帰路の渋滞を考慮して解散時間を繰り上げることにし、記念撮影やジャンケン大会は早々に終えている。こうしたオーナーならではのきめ細かな心遣いがあるからこそ、ミーティングが長く続いて支持されてる理由が見えてきた。
幹事の「夢・心・彩・純」さんは「来年はF355が誕生して25年目になりますので、全国のオーナーが多数集まる大きなミーティングを開きたいですね」と語ってくれた。
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