伊アウトモビリ・ランボルギーニは2024年4月10日(現地時間)、ミッドシップスーパースポーツ「ウラカン(Huracán)」のファイナルバージョンとなる「ウラカンSTJ(Huracán STJ)」を発表した。販売台数は世界限定10台を予定する。
ウラカンのワンメイクレース・シリーズの名称であるスーパートロフェオ=STと、かつてのイオタやミウラSVJと同じくレーシングカーの仕様を規定するFIA規則のJ項を組み合わせた“STJ”の略称を冠する今回の限定車は、ウラカンGT3 EVOの開発で培った先進のレーシングテクノロジーを導入しながら公道走行を可能とした既存のロードバージョンのウラカンSTOをベースに、専用のエアロダイナミクスパッケージやショックアブソーバー、2タイプのレーシーなカラーリングなどを採用して、自然吸気V10エンジン搭載のファイナルを飾るセレブレーションモデルに仕立てたことが特徴だ。なお、ウラカンは2024年末までには新開発のハイブリッドパワートレインを搭載した次世代のスーパースポーツモデルへと移行する計画である。
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エクステリアに関しては、レーシング部門のスクアドラ・コルセの技術者が開発した専用のエアロパッケージを導入。STOに配備する象徴的な“コファンゴ”のフロントセクションに新設計のカーボンファイバー製エアロダイナミクスフリックを装着したうえで、リアウイングの角度を3度立てて、車両の最適バランスを確保しながら走行時のダウンフォースを10%増加させる。また、足回りには調整可能な専用ショックアブソーバーを装備。シューズにはセンターナット式の20インチアルミホイールと、専用セッティングのブリヂストンPOTENZAレース用タイヤを装着した。
縦置き搭載のパワーユニットはウラカンSTOと基本的に共通の5204cc・V型10気筒DOHCエンジンで、最高出力は640hp/8000rpm、最大トルクは565Nm/6500rpmを発生。トランスミッションにはANIMA(Adaptive Network Intelligent Management)ボタンによってシフト特性の変更が可能な7速DCTを組み合わせ、駆動機構に機械式セルフロッキングディファレンシャルを組み込んで後輪を駆動する。パフォーマンス面では、ランボルギーニのナルドテクニカルセンターのテストコースにおいて、STOよりも1秒以上速いラップタイムを記録したという。
外装の仕様としては、2種類のバージョンを設定する。1つはネロノクティスのルーフにロッソマーズとビアンコイシのディテールと組み合わせたグリージョテレストのボディカラーで、もう1つはネロノクティスのルーフにロッソマーズとビアンコイシのディテールと組み合わせたブルエリアディのボディカラー。いずれもインテリアにはレザーのディテールとロッソアララのステッチを配したネロコスムスのアルカンターラシートを装着する。また、どちらのバージョンにも“1 of 10”のシリアルナンバーを刻むカーボンファイバープレートを特別装備。さらに、オプションとして助手席側の専用カスタムプレートも設定している。
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