ツインリンクもてぎで8月19日に行われた、全日本ロードレース選手権第6戦JSB1000クラスの決勝レースを、高橋巧(Team HRC)は一時トップを走行しながらも3位で終えた。ライバルの中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が手負いのなか、高橋の優勝を阻んだのは路面コンディションだった。
このもてぎ大会は、高橋とって今季初優勝を飾る絶好のチャンスだったといえるだろう。ここまで7レース中6勝を挙げている最大のライバル、中須賀は7月末に行われた鈴鹿8時間耐久ロードレースで負った怪我を抱えおり、万全ではない体調だったからだ。
ヤマハ中須賀「自分の肩がどれだけもつか心配だった」/全日本ロード第6戦JSB1000決勝会見
しかし、金曜日に行われたART走行で、高橋は転倒を喫する。大きな負傷はなかったようだが、翌日に行われた予選では3番手。フロントロウを獲得したものの、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの野左根航汰と中須賀の後塵を拝する形となった。
予選後の会見では「本当は(ポールポジションを獲得した)野左根選手と同じくらいのタイムを出したかったのですが、昨日、転倒したことで自分が慎重になっているかもしれません」と高橋は語った。
それでも決勝日のウオームアップ走行では、高橋は予選でマークした自身のタイムを更新し、トップにつけた。チームHRCの宇川徹監督も「決勝朝のフリー走行では予選を上回るタイムを記録していましたし、中須賀選手が怪我をしているという状況もあり、勝てる可能性が高いと思っていました」と、今季初優勝に向けいい流れを取り戻したかに思われた。
迎えた決勝レースで、高橋は序盤から中盤まではトップに立ちレースをリードする。しかし、2番手と3番手につけていた中須賀と野左根を振り切ることはできなかった。
「今年はスタートがいいので、前に出て逃げながら、トップ争いの台数を絞り、じっくりと勝負できる状態を作りたいと思いました。ペースをコントロールしながらタイムを上げて1分48秒台に入れましたが、後ろは離れず、3台のバトルになりました」
高橋、野左根、中須賀の3人がテール・トゥ・ノーズで周回を重ねるなか、2番手に浮上してきた野左根に15周目でトップを奪われると、翌周には中須賀にも交わされた。
「トップに出るチャンスを探しましたが、3コーナー立ち上がりでミスをして離れてしまったあたりからリズムを崩し、それを取り戻そうとしましたが、ばん回することができませんでした」
高橋は3番手にポジションを落としたまま、野左根を交わしトップに立った中須賀から約5.2秒遅れでチェッカーを受けた。
今大会は四輪の全日本スーパーフォーミュラ選手権と併催だった。また、決勝日朝のウオームアップ走行から気温も10度ほど上昇。そういった要因により、路面コンディションが大きく変わっていたという。
「その路面に合わせきれなかったことも、逃げきれなかった要因でもあるので、セッティングを含めてしっかり見直していきたいと思います」
決勝後の会見でも、高橋は「朝フリーと同じようなコンディションだったらもっと攻められたと思う」と語り、路面コンディションの変化に思わぬ苦戦を強いられていたようだ。
2018年シーズン、残るは3大会5レースだ。連覇に向けて、もう1戦も落とすことはできない。次戦オートポリス大会が高橋にとって、正念場のレースとなりそうだ。
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