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ロールス・ロイスの伝説的なロードスターモデル「ドロップテイル」が最新の解釈で復活。第1弾として「ラ・ローズ・ノワール」を公開

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ロールス・ロイスの伝説的なロードスターモデル「ドロップテイル」が最新の解釈で復活。第1弾として「ラ・ローズ・ノワール」を公開

 英国ロールス・ロイス・モーター・カーズは2023年8月20日(現地時間)、同ブランドの往年のロードスタースタイルである「ドロップテイル(Droptail)」を現代の解釈で再構築し、4タイプのワンオフモデルをコーチビルド部門が製作するとアナウンス。その第1弾として、ブラックバカラローズから着想を得た「ラ・ローズ・ノワール(La Rose Noire)」を米国カリフォルニア州ペブルビーチで催されたモントレー・カー・ウィーク2023にて初公開した。

 4タイプの新型ドロップテイルは、国際的な名家の当主、著名なコレクター、アートのパトロン、そしてビジネス界のリーダーという4名の顧客の依頼に応えて製作。依頼者とコーチビルド部門とのコラボレーションは、4年あまりにも渡ったという。また、開発にかかったコストは40億円以上にのぼり、これを4名の顧客が分割して担うそうだ。

ロールス・ロイス・スペクター発表会フォトギャラリー

 今回公開されたラ・ローズ・ノワールは、国際的な名家の当主の依頼によって製作したワンオフモデルで、当主の夫とその妻の深く情熱的なパートナーシップをリスペクトするとともに、当主の母親が愛でたフランス原産のバラの一種であるブラックバカラローズ(Black Baccara rose)から着想を得たアレンジを施している。

 新型ドロップテイルの基本骨格は、ハイテンスチールやアルミニウム合金などを適材適所に使用して一から設計したモノコックボディと、脱着式のカーボンファイバー材ルーフパネルで構成。ルーフパネルには調光可能なエレクトロクロミックガラスを配備し、ボタンを押すだけで瞬時に半透明に近い色調に早変わりする。デザイン面では、ドロップテイルの名にふさわしく急峻したリアエンドに、有効なダウンフォースを発生させるリアデッキ上部や、セミクリアラッカー仕上げのカーボンファイバー製リアディフューザーなどを採用して、印象的な後ろ姿を創出するとともに優れた空力特性を確保。また、フロント部にはラウンディッシュに仕立てたパンテオングリルや新世代のスピリット・オブ・エクスタシー、シャープな造形のLEDヘッドランプ、202個のステンレス製インゴットが光の粒のように輝いて見えるバンパーインテークなどを、サイドセクションには流麗なキャラクターラインや横長でシャープな造形のドアハンドルおよび後ろヒンジ式の大きなドア、高精度のダイヤモンドフライス加工でペイント部分を取り除いたうえで入念な研磨を施した“ダークミステリー”塗装の22インチアロイホイールなどを配して、瀟洒かつ存在感あふれるスタイリングを実現した。一方、ボディカラーはブラックバカラローズをオマージュし、日陰では黒に見えるが日射し下では赤い真珠光沢のある輝きが表れる、濃いザクロ色の花びらをイメージした専用色を纏う。塗装の際には、150回もの入念な反復を経て仕上げる新しいプロセスを導入したそうだ。なお、ボディサイズは全長約5300mm、全幅約2000mmという堂々した体躯に設定している。

 インテリアに関しては、2年あまりに及ぶ月日を費やして手作業で製作した、1603ピースのウッドベニヤを寄木で加工してトライアングルで舞い落ちるバラの花びらを抽象的に描いた専用パネルを装備したことがトピック。素材自体には、ブラックバカラローズと同じフランスから調達したカエデ科のシカモア材を使用する。また、インパネにはオーデマピゲの特注クロノグラフを、クラスプ(留め金)を使って配備。さらに、ビスポークオーディオのスピーカーにはバラの彫刻とLa Rose Noireのロゴを入れた。ほかにも、ボディカラーと統一感を持たせて染めた最高級のレザー素材や、インフォテインメントシステムのコントロールダイヤルを覆い隠すことができる電動式センターコンソールなどを装備。依頼主の当主が車両の完成を祝うヴィンテージのシャンパーニュを注文したということを聞きつけて、ビスポーク部門はスペシャルなシャンパンチェストも設置した。

 なお、パワーユニットについては既存の6.75リットルV型12気筒DOHC直噴ツインターボエンジンを搭載。トランスミッションにはZF製8速ATを組み合わせている。

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