ポルシェのワークスドライバーであるローレンス・ファントールは、バーレーンで果たされたWEC世界耐久選手権のドライバーズチャンピオン獲得に続き、11月14日から17日にかけてマカオのギア・サーキットで開催されるFIA GTワールドカップに勝利することで、ユニークなダブルタイトルを達成すること「夢見ている」と語った。
ファントールは、上下逆さまとなったアウディの車内にいながら優勝した2016年の有名な勝利以来、8年ぶりにマカオのストリートトラックで優勝することを目指している。
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このレースを複数回制したドライバーにはディフェンディング・チャンピオンのラファエル・マルチェッロ(2019年/2023年)がいるが、ファントールはWECとGTワールドカップの両方のタイトルを同じ年に獲得した史上初のドライバーになるチャンスがある。
このベルギー人ドライバーは今月初めに中東で行われたWECのシーズン最終戦で6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)を駆り、彼とチームを組むケビン・エストーレとアンドレ・ロッテラーとともに前者のタイトルを獲得している。
なお昨年とは異なり、エストーレはポルシェの強力なマカオチームの一員に選ばれていない。
Sportscar365からダブルタイトル獲得の見通しについて尋ねられたファントールは、「間違いなくユニークなものになるだろう」と答えた。「そして、それは間違いなく僕が夢見ていることだ」
「決して簡単なことではないはずだが、(ひとつのシーズンで)ふたつのタイトルを獲得するのはかなり感動的だだろう」
2023年に中国チームTOROレーシングとともにレースを戦ったファントール。彼は今年アブソリュート・レーシングの一員となり、ポルシェ初のGTワールドカップ優勝を目指す。
シュトゥットガルトのブランドは昨年、911 GT Rのペースが上がらずファントールをもってしても6位フィニッシュという厳しい週末を過ごした。しかし33歳の彼は、今週末の好成績を期待しているポルシェ・モータースポーツ責任者のトーマス・ローデンバッハの言葉に同調した。
「昨年はマンタイ・レーシングからメカニックやエンジニアが来ていたが、今年も同じように心強いサポートがある。ただバナー(チーム)が違うだけだ」と語ったファントール。
「(2023年の性能調整は)ポルシェに関してはかなりキツめだった。その一方、他のメーカーには対しては(するべき調整が)欠けていた。今年はパフォーマンスのバランスが少し有利になっているように見えるのため、もっと勝負できることを願っている」
ファントールは、より強いパフォーマンスを見せられる自信があるものの、フェラーリやランボルギーニがこのイベントへの取り組みを拡大するなど、ライバルメーカーとの競争が激化していることを背景にGTワールドカップで2度目の王座を獲得するのは容易ではないことを認めている。
「エントリーリストはかなり印象的だ」と彼は言った。「ドライバーのレベルはこれまで最高だと思う。WECのフィールドは過去最強レベルだったし、今回のマカオもそうなのだから見ていてクールだよね」
「今はとにかくレベルが高いので、勝てば誰でもちゃんとしたイベントで勝ったと胸を張って言えるだろう」
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