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アルゼンチン随一の”ハコ”使い、アグスティン・カナピノがJHRから電撃的フル参戦/インディカー

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アルゼンチン随一の”ハコ”使い、アグスティン・カナピノがJHRから電撃的フル参戦/インディカー

 2023年のNTTインディカー・シリーズに向け、イギリス出身の23歳カラム・アイロットの残留を決めているフンコス・ホリンジャー・レーシング(JHR)は、2台体制に拡充するもう1台のシボレー・ダラーラDW12に、アルゼンチン国内で通算15回のツーリングカー王者獲得経験を持つアグスティン・カナピノの起用を発表。現在32歳の“ハコ使い”が、北米最高峰のオープンホイールに電撃的フル参戦を果たす。

 アメリカ出身の実業家ブラッド・ホリンジャーとともに、チームオーナーとして2021年から新体制を敷いたアルゼンチン出身のリカルド・フンコスは、インディカーにひざびさの“チーム・アルゼンティーナ”をテーマとしたエントリーを実現するべく、1997年のCART時代にオール・アメリカン・レーサーズ(AAR)から参戦したファン-マヌエル・ファンジオ2世以来となる、フルタイムのアルゼンチン人ドライバーを誕生させる。

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 その同国最高峰のツーリングカー選手権であり、2022年は新生TC2000(旧スーパーTC2000)として争われたシリーズでは、長年シボレーYPFチームのエースとして参戦するカナピノが、毎年のようにタイトル候補として君臨。2021年にはシボレーYPFクルーズで、2016年に続く自身2度目のシリーズチャンピオンを獲得している。

 またカナピノは、2019年にはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦したフンコス・レーシングに合流し、ロレックス・デイトナ24時間などでキャデラックDPi-V.Rのステアリングを握っているが、このオフの期間でJHRのテストを受け、アルゼンチン国内のロードコースを横断するチームのショーケース・ツアーでデモンストレーションランを担当。国内で“Visit Argentina(ビジット・アルゼンティーナ)”のキャンペーンを担う政府観光局のサポートを得て全17戦の参戦が決定し、77号車アイロットのチームメイトとして78号車をドライブすることとなった。

「僕にとってこれは素晴らしい機会であり、リカルド・フンコス、ブラッド・ホリンジャー、そしてこれを可能にしてくれているすべてのスポンサーに心から感謝している。可能な限り最高の結果を得るため、あらゆる瞬間に最善を尽くしたいと思っている」と、その意気込みを語ったカナピノ。

■ついに実現することになったアルゼンチンのトップドライバー起用

「ステップ・バイ・ステップで進むことを念頭に置いているが、学ぶことを通じてシーズンで進化することにも焦点を当てている。目標はレースで完走し、クルマとサーキット、とくにオーバルについて理解することだ」

「インディカーは世界でもっとも競争が激しく難しいカテゴリーであり、シングルシーターの要求は厳しく、最大限の努力と準備が必要だろう。僕自身はこの挑戦に喜んで取り組んでおり、良いパフォーマンスを発揮して、この機会で僕を信頼してくれた人たちに恩返しをしたいと思っているんだ」

 アメリカへの移住に際し、資金を調達するために持てる資産のほとんどを売却し、カートの整備士からキャリアを始めたフンコスにとって、インディカーのチームを所有し運営するという夢はすでに達成されており、アルゼンチンのトップドライバーをシリーズに参加させるというもうひとつの夢が、ついに実現することになった。

「今日、このニュースをお伝えできることは、私と私のチームにとって素晴らしいことだ」と続けたフンコス代表。

「北米でモータースポーツのキャリアを始めて20年以上になる。その間、途切れることないハードワークによる長い道のりで、さまざまな夢を実現してきたが、この夢が現実になるのを見るのは本当に信じられないことだ」

「78号車をドライブするのに必要だった各ドライバーの選択肢を完全に分析した結果、アグスティン・カナピノが『正しい選択である』という決定を下した。ブラッドも私も、彼の能力に全幅の信頼を置いている。アルゼンチンで素晴らしいレースキャリアを築いてきた彼は、セブリングでのトレーニングですべての期待を上回り、それ以来、彼がドライビングするたびにその才能を確信してきたんだ」

 一方、このプロジェクトで主要な役割を担う政府機関『INPROTUR(国立観光振興研究所)』でエグゼクティブ・ディレクターを務めるリカルド・ソウザも、今回の契約に至った原動力こそ「アルゼンチンのプライド」だと強調する。

「ふたたびアルゼンチン人ドライバーがインディカーに参戦することは、この国の歴史的な成功と進歩を表している」と語ったソウザ。「これは国にとって歴史的な瞬間であり、モータースポーツの大きな前進であり、アルゼンチンが素晴らしいドライバーを輩出し続けていることと併せて、このユニークな物語の一部であることを誇りに思うべきだ」

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