世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンは、デイ2で総合首位に立ったエサペッカ・ラッピ(ヒョンデ)が優勝。ラッピにとっては、トヨタに所属していた2017年のラリー・フィンランド以来となるWRC2勝目となった。
デイ2のSS4でオット・タナク(ヒョンデ)がコントロールを失い、スノーバンクの餌食となり、今季はパートタイム参戦となりこれが1戦目の昨季王者カッレ・ロバンペラ(トヨタ)もここでスピン。王者ふたりがそれぞれデイリタイアとなる中、ラッピは3連続ステージ優勝もあり、総合首位に立ってデイ3を迎えた。
■日曜日までの合計タイムで勝負! でも土曜日までの順位で一旦得点あげます……WRCの斬新かつ複雑なポイントシステムは実際どうなのか? 開幕戦を終えての考察
このラッピに次ぐ速さを見せたのが、トヨタの勝田貴元だった。SS4で最速をマークすると、SS4~SS6まで総合首位。デイ2をラッピと3.2秒差で終えた。総合3番手は1分20秒7遅れのWRC2クラスを走るオリバー・ソルベルグと、ラッピと勝田の一騎打ちの様相となりつつあった。
しかしデイ3のSS10で勝田はスノーバンクにクラッシュしてしまい、悔しいデイリタイア。これで楽になったラッピは、総合2番手に浮上したアドリアン・フルモー(M-スポーツ・フォード)に1分6秒3の差をつけて最終日デイ4を迎えた。
今季は新ポイントシステムが導入されており、最終日のデイ4(今回はSS16~SS18)をいかに走るかも重要となってくるが、総合3番手で最終日を迎えたエルフィン・エバンス(トヨタ)が猛プッシュし、ラッピまで34秒差の総合2番手まで浮上。最終パワーステージのSS18を迎えた。
SS18でラッピは確実にマシンを持ち帰る走りを見せ、2017年以来となる久々のWRC優勝を果たした。
総合2位となったエバンスは土曜日を3位で終えた上、日曜日の3ステージ合計では最速(プラス7ポイント)。パワーステージ2位(プラス4ポイント)と合計24ポイントを稼いだ。優勝したラッピは日曜日の加点が1点に留まり19ポイントと、エバンスの方が多くのポイントを獲得した。
フルモーは総合3位。これが嬉しいWRCキャリア初表彰台獲得となった。
昨季王者のロバンペラは、パワーステージで最速。サンデー・スタンディングはエバンスに次ぐ2位となり、計11ポイントを手にした。
勝田はSS17でもクラッシュがあり、30秒ほどタイムをロス。パワーステージでは1点、サンデー・スタンディングでは6位となり計3点を手にしたものの、速さを示したラリーを悔しい形で終えることになってしまった。
ヒョンデは開幕戦ラリー・モンテカルロでヌービルがフルポイントを獲得する完勝を果たしており、これで開幕2連勝。ただマニュファクチャラーズランキングでは、トヨタと同ポイントに並んでいる。ポイントリーダーはヌービル(48ポイント)。エバンスが3ポイント差でそれを追っている状態だ。
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