EV開発、根本的に見直し
ホンダは1月10日、米ラスベガスで開幕したCES 2024において、次世代EVラインナップ「Honda 0シリーズ」を発表した。そのコンセプトモデル2車種も披露されている。
【画像】ホンダ、新「0シリーズ」でEV攻勢に出る!【CESで公開されたサルーン/スペースハブ・コンセプトを見る】 全12枚
2026年に北米をはじめとするグローバル市場へ投入し、日本でも発売する予定だ。セダンタイプの「サルーン(SALOON)」コンセプトに関しては量産化に向けて準備中で、エクステリアデザインが9割固まっているという。
ホンダはEV開発に対するアプローチを根本から見直し、デザイン、安全性、コネクテッド技術、走る楽しさ、効率性に重点を置く。新たなラインナップとして0シリーズを展開し、次世代のモビリティに取り組んでいく。
欧州部門であるホンダ・モーター・ヨーロッパの奥田克久社長は、0シリーズについて「既存の前提にとらわれず、ゼロから卓越したプロジェクトを創造する」と述べた。
ホンダは0シリーズにより、「自動車メーカーとしてのホンダの原点に立ち返り、ゼロから新しいEVを創造する」のであり、それが名称の由来とされている。
今回は0シリーズの第1弾として、車高が低く軽快でスマートなサルーンと、SUVとミニバンの要素を融合させたフレキシビリティ重視の「スペースハブ(SPACE-HUB)」の2車種が披露された。スペースハブの量産化は未定だが、同様のコンセプトを持つSUVが投入予定だ。
「サルーン」が目指す機能美
ホンダのデザインを統括する南俊叙常務取締役は、量産化にあたってサルーンは「90%この外観を維持する」としたが、ガルウィングドアのような奇抜な特徴は採用されないと述べた。
南氏によると、フロントエンドの高解像度デジタル・ディスプレイも市販車に導入される可能性があり、現在は「何を表示するのが良いか」を評価中だという。
また、車名に関してはe:NY1のような数字やアルファベットの組み合わせではなくなるかもしれない。「そこは現在考えているところであり、難しいところでもあります」
ホンダの現行モデルのデザインから一線を画しているのは、すべて「0から出発」するためだと南氏は言う。「人間中心の視点からデザインを再考し、たどり着いたのがこれです」
サルーンは低車高でスポーティなシルエットだが、スポーツモデルとして構想されたわけではないという。
「究極の機能美を目指した結果、このスポーティなデザインにたどり着きました。室内空間を拡大しながらスポーティにするのは難しいことですが、わたし達はそこを追求しています」
南氏はサルーンを形作るにあたって、過去のモデルからインスピレーションを求めることはなかったと言う。このデザインの根底にあるのは「究極の機能美」であり、「特にこの形を目指しているわけではありません。エモーショナルでありながらも、機能に沿った形を作り出そうとしているのです」と述べている。
エクステリアはほぼ市販車に近い状態だというが、インテリアは「ショーファーカーに近い」とのこと。サルーンのインテリアデザインは後日公開される予定だ。
エンブレムも43年ぶり刷新へ
ホンダのエンブレムである「Hマーク」は、1981年の制定以来初めてデザインが変更された。次世代EVの革新性と、挑戦を続けるホンダの企業姿勢を表現したもので、2026年の0シリーズから市販車に採用される予定だ。
ホンダは声明で、次のように述べている。
「Honda 0シリーズの開発にあたり、『これからの時代にHondaが創りたいEVとは何か』を原点から見つめ直しました。長い航続距離を確保するためのバッテリー搭載量の増加や、それを搭載するための車体やプラットフォームの大型化などによる、”厚くて重い” EVという制約から解放し、新たなEVの価値を創造することを目指します。この新たなEV開発アプローチを『Thin, Light, and Wise(薄い、軽い、賢い)』と表現しています」
ホンダはEVの全高(厚み)を低くするため、フロア高を抑えた新しいEV専用プラットフォームを使用し、高い空力性能の実現を目指す。また、軽量化により「これまで定説を覆す軽快な走りと電費性能」を追求するとした。
バッテリーパックは軽量かつ高密度にすることで、小型化すると同時に480km以上の航続距離を実現する。0シリーズでは、15~80%の急速充電を10~15分程度に短縮するという。また、バッテリーの劣化率も使用開始10年で10%以下に抑える。
0シリーズでは、「心も身体もクルマと一体になる高揚感を得られる次世代の操る喜び」を目指すとしているが、この点に関する詳細はほとんど発表されていない。ただ、モーター、インバーター、ギアボックスを一体化したeアクスルを搭載し、「優れたパッケージングと電気変換効率」を実現するという。
また、知能化技術によってクルマそのものが賢くなる、ホンダ独自のソフトウェア・デファインド・モビリティ(ソフトウェア定義型車両、SDV)を目指す。
高度な自動運転機能も拡充
さらに、0シリーズ全車には、現在米国でレジェンドに搭載されているレベル3自動運転機能をベースにしたAD(自動運転システム)や、ADAS(先進運転支援システム)が採用される。高度なAI(人工知能)を用いて能力を高め、人間に近い危険予測や反応を実現するという。
ホンダは現在、高速道路のみで使用可能なハンズオフ機能を、将来的にはだけでなく一般道でも使用できるように開発を進めている。
AIの利用が増えるということは、ドライバーの行動を学習し、それに応じてさまざまな提案ができるということでもある。「使えば使うほどクルマとユーザーが親密になる」とホンダは言う。
ホンダのBEVビジネスユニットオフィサーである假屋満氏は、ドライバーのエンゲージメントを高めると同時に、高レベルの自動運転機能を展開することでバランスが取れると考えていると述べた。
「自動運転も、自分で運転することも楽しいと思います。自動運転ではリラックスして景色や家族との会話を楽しみ、運転中はドライブを楽しむことができます」
「どちらも実現できると思います。自動運転を安定させるためには、クルマそのものの素性も良くしなければならないので、自動運転が実現できるようにクルマの基本性能を磨いていきたい」
ホンダは、0シリーズが最終的に何車種まで拡大されるのかは明言を避けたが、当面はサルーン・コンセプトのような中~大型EVに焦点を当てる。2020年代末には、シビックやフィットのような小型モデルも投入される可能性がある。
一方、水素自動車も世界販売台数の一定割合を占めるだろうが、0シリーズに燃料電池パワートレインを搭載する計画は当面なさそうだ。
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みんなのコメント
このままだとマジで潰れるよ??
ホンダらしさ皆無な呆れる様なデザイン