■原付バイクのメリット・デメリット
まずは、原付バイクのメリット・デメリットについて見ていきましょう。原付バイクは、普通免許を取得している人であれば誰でも乗ることができる手軽さから、昔から人気を維持し続けています。日本自動車工業会の発表した「二輪車保有台数データ」によると、2019年の原付バイク保有台数は510万3395台と、二輪車保有率全体の1054万台の半数近くを占める割合となっており、未だに多くの人に利用されている乗り物であると言えます。
ヤマハ「JOG125」発表 車重100kgを切る軽量な原付二種スクーター
そんな原付バイクのメリットは、原動機(エンジン)による動力があるので、荷物の積載に対して充分なパワーを発揮してくれます。そのため、通勤や通学での移動はもちろん、毎日数10kmを往復するような長距離の移動や、買い物などで多くの荷物を積載する際には、原付バイクのエンジン動力は魅力的であると言えるでしょう。
自転車と違ってペダルを漕ぐ必要はなく、ハンドルを操作するだけで走行が可能なので、疲れにくく簡単に移動ができる点は大きなメリットと言えます。
一方でデメリットを見ると、原付バイクは電動アシスト自転車にはかからないガソリン代や軽自動車税などのコストがかかります。自転車は所有していても税金はかかりませんが、バイクは所有しているだけで毎年税金を払う必要があるため、電動アシスト自転車に比べて維持費がかさみます。
また、駐車する場所の確保ができない場合は別途駐車場代も払う必要が出てくるため、細かい維持費については事前に確認しておくと良いでしょう。
さらに、バイクは運転中のヘルメット着用義務や、法定速度30kmを超えるスピードを出してはいけなかったり、高速道路や自動車専用道路の走行が禁止されていたりと、自転車に比べて運転ルールが細かく定められています。
原付バイクでは楽に移動できる点がメリットですが、年間の維持費や細かい走行中のルールがあるのはデメリットと言えます。また、原付バイクは乗りたいと思っても普通免許の取得か、原付バイクの免許を取らなければなりません。
最近は若者の車離れという言葉も出てくるほど、普通免許自体の取得率が従来より高くないため、そういった手間がかかるのはデメリットと言えるかもしれません。
■電動アシスト自転車のメリット・デメリット
対する電動アシスト自転車は、初期モデルの登場が1993年とやや最近ではあるものの、年々利用が増加しており、自転車保険を扱うAu損害保険株式会社が2018年に行った独自調査では、自転車保有率のうち17.3%を占める割合にまで普及率が上がっていることが分かっています。
そんな最近普及が拡大している電動アシスト自転車のメリット・デメリットをそれぞれ見ていきましょう。電動アシスト自転車のメリットは、ペダルを漕ぐ力をサポートしてくれる機能が搭載されており、このアシスト機能で最大時速24kmの走行が可能となっています。通常の自転車に比べて、坂道を漕ぐときや、お子さんの送り迎えで頻繁に利用する際も、この機能があることでスムーズに進み続けることができます。
原付バイクの最大速度は30kmなので、最大速度はやや電動アシスト自転車の方が劣ると言えますが、通常の利用であれば問題ないでしょう。また、原付バイクと違って免許が不要なため、すぐにでも気軽に利用することができるのは大きなポイントです。
維持費を見てみても、原付バイクのような毎年のコストはなく、バッテリーの充電費用や部品の交換費用程度で済みます。車重も原付バイクの平均140kg前後と比較すると、20kg~30kgと非常に軽いので扱いやすいと言えます。さらに、電動アシスト自転車は通常の自転車同様に一般の駐輪場が利用できるので、駐輪場所に困る心配もありません。
一方でデメリットとしては、実用域の短さが挙げられます。電動アシスト自転車のフル充電時の走行可能距離を調べてみると、ヤマハ発動機のカタログ公式表示では、車種により異なりますが一充電あたり21km/h~60km/hとなっています。
対して、ヤマハの原付バイク「JOG」のカタログ届出燃費は1リットル当たり80km/hとなっており、燃料タンク容量が4.5リットルで、航続可能距離を計算してみると360kmほどとなり、原付バイクの方が電気自動車よりも遥かに長い距離を走ることができます。
また、積載量を増やすほどにバッテリーの消費も早くなるので、利用方法によっては、電動アシスト自転車の後続距離がさらに短くなる可能性もあります。
長距離移動をする際には原付バイクを利用すると良いと言えますが、日常生活での利用や、免許が必要なくすぐにでも利用可能なため、手軽さを重視したい人は電動アシスト自転車の方がメリットが大きいと言えそうです。
※ ※ ※
それぞれを比較して見てみると、普段の生活で通勤・通学の移動距離が長く、荷物が多くなる可能性のある人は原付バイクを、一方で、普段の移動距離が短く荷物もカゴに収まる程度の人は、電動アシスト自転車を選ぶのが良いと言えます。
生活の環境や状況によっても利便性が異なるため、どういった点を基準にするか考慮する必要があると言えるでしょう。
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みんなのコメント
せめて原付二種にしないと。
30km/h制限や2段階右折なんてやってられませんわ。
こんなのマジメに守ってたら流れに乗れないし、何より危ない。