現在ハースF1のドライバーであるニコ・ヒュルケンベルグは、これまでザウバー各社の取締役会会長を務めていたオリバー・ホフマンと、ザウバー・モータースポーツAGとザウバー・テクノロジーズAGのCEOを務めていたアンドレアス・ザイドルが解任されたことを認めたが、2026年から参加するアウディF1の将来については心配していないと主張している。
アウディと契約を結ぶ前にふたりのドイツ人と交渉していたヒュルケンベルグは、今後は8月1日からアウディのF1プロジェクトを率いる新チーフオペレーティングオフィサー(COO)及びチーフテクニカルオフィサー(CTO)のマッティア・ビノットと知り合う必要がある。
ザイドルとホフマンの解雇に見える、アウディの厳格な組織運営。F1での将来を見据え内紛は許されず
ヒュルケンベルグは、ふたりは「影響力を持っていた。このふたりは僕が契約した人たちだったので、これはある意味では予想外の変化だ」とすぐに認めた。
それでも彼は「発表の日に、アウディCEOのゲルノート・デルナー自身からグループの決定について知らされた。これはグループの決定で、彼らは前に進むために変化を望んでいる」と明かす
この変化について過度に心配していないことを示したヒュルケンベルグは、次のように説明した。
「このような大きなプロジェクトでは、上層部に大きな柱となる人たちがいるが、彼らは決してひとりやふたりの人間だけに頼ることはない。そして、F1では誰もがある意味変わりやすい存在だ」
「マッティア(・ビノット)に関しては、もちろんパドックの過去から彼を知っているけれど、彼と一緒に仕事をしたことは一度もない。でもあと数カ月でそれは変わるだろう」
これから加入するチームの安定性について心配しているかと質問されたヒュルケンベルグは、「僕は心配していない」と明言し、次のように続ける。
「確かにそれはちょっとした波であり、小さなショックだった。でも今では、もちろん仕事に戻っているし、プロジェクトに参加することを楽しみにしているよ」
「僕との契約に密接に関与したふたりがもうそこにいないという事実の有無にかかわらず、これを成功の物語にすることを楽しみにしている。もちろん、少々残念かもしれないが、僕はアウディとともにF1に参戦し、それを成功に導くプロジェクトの方により関心がある」
ヒュルケンベルグは、アウディのこの厳格で迅速な決定は、彼の視点から見るとポジティブな側面だとさえ述べている。
「この決定は、アウディのCEOをはじめとする全員が、チーム内で何が起こっているのか、自分たちがどこに関与しているのか目を配っていることを示している」
「そして彼らが行動を起こすということは、それに非常に深く関与して投資を行い、実践していることを意味している。それはポジティブな素晴らしいニュースだと思う」
またヒュルケンベルグは、解任後のアンドレアス・ザイドルとはまだ話していないことを明かした。マッティア・ビノットとすでに連絡を取ったか質問された彼は、微笑んで簡単に答えた。
「そうだね。彼は『こんにちは』と言っていたよ」
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