ABB FIAフォーミュラE選手権の第4戦が2023年2月11日(土)インドのハイデラバードで初開催された。インドの中央部から南西部にある町の市街地コースで開催。1周2.835kmを32周で競った。
開幕からの3戦ではポルシェのパワートレインを搭載するチームが好結果を残し、ジャガーと共に好調。一方でシリーズチャンピオンを2回獲得したジャン・エリック・ヴェルニューを始めDSパワートレインを搭載するチームが上位に来ないシーズン幕開けだったが、そのヴェルニューがセカンドローからの優勝を飾り、チャンピオンシップに躍り出てきた。
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優勝を飾ったジャン・エリック・ヴェルニュー(DSペンスキー)予選はA、Bグループに分かれ300kWの出力で12分間行なわれる。上位4台がデュエルスに進出するが、グループAからはジェイク・ヒューズ(ネオム・マクラーレン/ニッサン)、ミッチ・エバンス(ジャガーTCS)、サッシャ・フェネストラス(ニッサン)、セバスチャン・ブエミ(エンビジョン/ジャガー)が上位4台となった。が、なんとヒューズがトップタイム2つを抹消され3番目のタイムを採用というペナルティを受け、繰り上げでギュンター(マセラティ/DS)が繰り上げられた。
グループBからはラスト(マクラーレン/ニッサン)、ヴェルニュー(DSペンスキー)、バード(ジャガーTCS)、モルタラ(マセラティ/DS)の4台で、DSパワートレインが復活して上位に揃った。逆にタグ・ホイヤーポルシェのヴェアライン、ダ・コスタがデュエルスには進めなかった。
そのデュエルスQFではブエミVSサッシャはブエミが勝ち、ギュンターVSエバンスはエバンスが勝ち上がった。そしてバードVSヴェルニューはバードで、モルタラVSラストはモルタラが勝ち上がる。
次のセミファイナルはブエミVSエバンスではエバンスが勝ち、バードVSモルタラは、なんと2台ともトラックリミット違反で失格。QFでバードに敗退したヴェルニューが繰り上がり、デュエルスの決勝はエバンスとヴェルニューとの戦いになった。そしてエバンス(ジャガーTCS)が通算4回目のポールポジションを獲得した。
ポールポジションを獲得したミッチ・エバンス(ジャガー TCS)決勝
予選ではトラックリミット違反が多く、順位も混戦。いわゆる4輪脱落というコース路外走行だが、DSパワートレインが復活し、決勝レースに強いポルシェパワートレインが絡んでくるのか注目された。
スターティンググリッドは、ポールポジションがエバンス、2位にヴェルニュー、3位、ブエミ、4位サッシャでニッサンワークスは最上位からのスタートを獲得。またサッシャ自身も自己最高位を獲得した。5位にギュンター、6位バード、7位モルタラ、8位ラスト、9位キャシディ、10位ローランドで、なんとポルシェ勢がゼロというスタート順になったのだ。
ポールがエバンス、2位ヴェルニューで決勝スタートスタートは混乱が予測されたが、意外にもクリーンにスタートし、エバンスがホールショットを獲得。1周目をほぼ予選順位どおりに戻ってくるが、6番手に9位からスタートしたキャシディが上がっていた。
その後アタックモードを使うタイミングで多少の順位入れ替えはあるものの、荒れる様相はなくクリーンに展開。
しかしながら、13周目に波乱が起きた。ターン3でバードがエバンスのインを刺す。ターン3はヘアピンレイアウトでストレートエンドにヘアピンという順位を入れ替えるポイントになるコーナー。そこでバードは同チームのエバンスのインを奪うも、止まれきれずに接触。2台ともスピンする。
そのバードの仕掛けを避けるようにサッシャがアウトに逃げるが、スピンしたエバンスにコースを塞がれレースに復帰した時は全車が通過した後という最悪の展開になってしまった。またサッシャ同様にアウトに逃げたギュンターも巻き添えを喰い、同様にレース復帰は17番手ということになってしまった。
エバンスにコースを塞がれたサッシャ(ニッサン)とギュンター(マセラティ/DS)トップ争いはエバンスがいなくなったことで、ヴェルニュー、ブエミ、キャシディ、ラスト、デニスらが上位に進出。とくにデニス(アバランチアンドレッティ/ポルシェ)は開幕から好調で、決勝は11位スタートながらこの時点で5位にまで浮上していた。
レースが半分あたりの16周目になると続々とアタックモードを使い始める。アクティベートゾーンへの飛び込みに合わせて順位は動き、激しく順位が入れ替わる。序盤の静かな展開とは真逆の展開へと変わって行った。
19周目の順位はヴェルニュー、キャシディ、ブエミ、デニス、ラスト、ローランドの順でエンビジョン/ジャガーが2位、3位に。またマクラーレン/ニッサンのラストも4位に浮上した。
トップを走るヴェルニュー。キャシディとブエミが続くレース中にもトラックリミット違反は続出し、ギュンターも5秒のペナルティをもらい後退。逆に12番手スタートだったヴェアライン(タグ・ホイヤーポルシェ)が9位にまで浮上している。
23周目には驚異の新人ヒューズ(マクラーレン/ニッサン)が単独のスピンをし、コース上に停止したことからSCが入った。その時点でトップは変わらずヴェルニュー、キャシディ、ブエミ、デニス、ラスト、ローランドの順で、次にポルシェパワーのダ・コスタが来る。そしてこのレースで好調のDSパワートレインを搭載するヴァンドーンへと続き、シリーズトップのヴェアラインと続いた。
SCが入ったことでアディショナルラップが1周加えられ、33周のレースとなったが、最後はエネルギー残量との戦いとなり、トップヴェルニューは残り1%で最終ラップに突入。2番手のキャシディは4%を残しており、猛追を仕掛ける。
しかし2度の世界チャンピオンとなったヴェルニューはエネルギー残量が少ないものの途中回生エネルギーを巧みに使い、チェッカーを受けた時の残量は0.0%という完璧なマネージメントで優勝した。2位のキャシディ(エンビジョン/ジャガー)は3%残しており悔しい結果となった。
今シーズン初優勝のヴェルニュー3位にブエミ、4位ダ・コスタ、5位ローランド、6位ヴェアラインという順でゴールしたものの、今度は3位のブエミにオーバーパワーの審議があり、ペナルティとなった。そのため、正式結果は優勝ヴェルニュー(DS)、2位キャシディ(ジャガー)、3位ダ・コスタ(ポルシェ)、4位、ヴェアライン(ポルシェ)、5位、セッテ・カマラ(NIO)、6位ローランド(マヒンドラ/ZF)、7位にニッサン・ナトーが入り、8位ヴァンドーン(DSペンスキー)、9位ロッテラー(アバランチアンドレッティ/ポルシェ)、10位モルタラ(マセラティ/DS)という結果になった。
セッテ・カマラの5位フィニッシュはNIOにとってもベストリザルト。また4位のヴェアライン(ポルシェ)は12番手スタートからの4位で3位のダ・コスタ(ポルシェ)も13番手からの3位と、決勝レースでのポルシェの強さはここでも光った。ニッサンもナトーが7点でスタンディング15位、サッシャは4点で17位という順位にいる。
5位フィニッシュのセッテ・カマラ(NIO)この結果、シリーズでもパスカル・ヴェアラインはトップをキープし80ポイント、2位ジェイク・デニス(アバランチアンドレッティ/ポルシェ)が62点、そして3位にベテランDSのヴェルニューが31点を獲得し浮上してきた。4位も31点と同点でブエミも復活し、キャシディが5位というシリーズランキングになった。
次戦は、こちらも初開催となる南アフリカ・ケープタウンで2月25日(土)に第5戦が開催される。ポルシェ、ジャガー、DSのパワートレイン勢にニッサンのパワートレインを採用するマクラーレン、そしてニッサンワークスがどこまで上位に入れるのか期待したい。とくにマクラーレンは予選での速さがあり、決勝での強さに期待したいところだ。
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みんなのコメント
タイヤ駄目駄目じゃん。来年からミシュランね…バードの追突可哀想。