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新型ロータスは次期型アルピーヌ「A110」と兄弟車に! パワートレインを大胆予想

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新型ロータスは次期型アルピーヌ「A110」と兄弟車に! パワートレインを大胆予想

■25年以上の歴史を持つエリーゼ

 ついにこの時が来てしまった。ロータスが公式に、彼らのアイコンともいえるライトウェイト・オープン・スポーツカー「エリーゼ」の生産中止をアナウンスしたのである。

これトヨタ製!? 「MR2フェラーリ」爆誕! 二度見するほどの再現度を誇る1台だ!

 エリーゼは1995年秋のフランクフルト・ショーでデビュー。当初、開発陣はスーパーカー世代にはおなじみの、あの「ヨーロッパ」の名を継がせようとしていたという。丸目のヘッドライトと、にっこり笑っているようなフロント・グリル、そして鼻先のウインカー・ランプは、確かにヨーロッパを連想させるものだった。

 ところが最終的に、ロータスの親会社だったブガッティを率いるロマーノ・アルティオーリが、自身の孫娘、エリーザの名からエリーゼと命名した。

 2000年にはぐっとシャープなラインのフェイズ2へと進化し、エアコンやABS、トラクション・コントロールも装備した。2010年にはウインカーがヘッドライトと一体となったフェイズ3が登場し、そのまま現在に至っている。

 当初ローバー製だったパワートレインはトヨタ製に変更。さらにスーパーチャージャーで過給され年々パワーアップしていった。しかし中身は約四半世紀の間、基本的に何も変わっていない。

 アルミの押し出し材を接着して構築するバスタブ型のシャシも、GFRP(ガラス繊維強化樹脂)のカウルも、エンジンの搭載位置もサスペンションの構造も、ほとんど同じなのだ。

 だからひらりひらりと鼻先を自在に操れるような感覚をもたらすステアリングフィールも、路面の凹凸をしなやかにいなす足まわりも、ほぼそのまま受け継がれてきた。

●1995 ロータス「エリーゼ」

 このエリーゼをベースに、ルーフをソフトトップから固定式にし、サーキットに特化したハードコアなスポーツカーとして生まれたのが「エキシージ」だ。

 そしてシャシを一回り大きくし、小さいが後席も備わるのが「エヴォーラ」だ。エリーゼとエキシージからステップアップするユーザーを狙った、ライフスタイルカーである。エリーゼの25年ほどロングセラーではないが、エキシージは20年、エヴォーラも12年を越える、かなりの長寿モデルといえるだろう。

 それにしても、2021年に生産中止になるのがエリーゼとその兄弟分のエキシージだけでなく、エヴォーラも含まれるのには驚いた。しかし、ここはロータスの英断に拍手を送りたい。

 これでフルEVで3億円近いハイパーカーの「エヴァイヤ」を頂点とする、まったく新しいラインナップを構築することができるからだ。

■エリーゼ、エキシージ、エヴォーラの後継「タイプ131」とは

 エリーゼ、エキシージ、エヴォーラの代わりとなる新型モデルの名は、タイプ131とアナウンスされた。

 このタイプ・ナンバーはロータスが長年使い続けているもので、歴代のモデルにも個別でナンバリングされてきた。タイプ131は「タイプ130」のエヴァイヤに続く最新作となる。同時に、エヴァイヤとともにヴェールを被った3台のスポーツカーが並ぶ写真も公開された。現時点で確認できるのは、それぞれヘッドライトのデザインが異なること、シルエットはどれもエヴァイヤに似ていることくらいだ。

 実はタイプ131の公開に先立ち、ロータスはふたつの大きな発表をおこなっている。ひとつは新しいシャシプラントの立ち上げ。もうひとつはルノーとの業務提携だ。

 ロータスは本拠地ヘセルから10マイルほどのハリケーンウェイの新工場で、2021年中に1500台のアルミ押し出し材を用いた接着式シャシを生産するという。

 すでにエリーゼ用のシャシを用いたテストで製造プロセスの検証と品質チェックをおこなっており、タイプ131のシャシもここで造られることになるのは間違いない。従来のエリーゼとエキシージがシャシを共有していたように、3種類のタイプ131も、すべて同じシャシを用いることになるだろう。

 タイプ131のパワーユニットについては、まだ公式なアナウンスはない。ただ、ロータスがルノーと業務提携しておこなうのは、次期型アルピーヌ「A110」の共同開発だという。

 そうなるとコストを抑えるためにも、タイプ131と次期型A110も兄弟車になるだろう。ちなみに今後のアルピーヌ・ブランドのクルマはすべてフルEVになることが決定している。そしてロータスの現在のフラッグシップ、エヴァイヤもフルEVである。つまりタイプ131がフルEVになる可能性は、極めて高い。

 しかし、今なお「FOR THE DRIVERS」というスローガンを掲げるロータスが、はたしてラインナップをすべてフルEV化するだろうか。なによりも軽量化にこだわり続けてきた彼らが、重量のかさむバッテリーに納得するだろうか。

 予想されるのは、3台のタイプ131の性格にそれぞれ合致するよう、マイルド・ハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド、そして純粋な内燃機関という、種類の異なるパワートレインを用意することだ。

 ロータスを傘下に置く中国のジーリー・グループはそれを可能にするだけの財力とパワートレインを持っているし、フルEVの次期型アルピーヌA110との差別化にもなる。

 そうしたプランに見事に合致するのが、同じジーリー・グループに属するボルボのドライブEというモジュラー型ユニットだ。もっともパワフルな2リッター4気筒ターボ+スーパーチャージャー+電気モーターなら、システム出力は400psをゆうに超える。

 ロータスらしさを追求し、より軽さを求めるなら、1.5リッター3気筒ターボでも129psから163psを得ることができる。しかも、この3気筒には6速MTの組み合わせもあるのだ。

 これまでの25年にいったん区切りをつけたロータスが、はたしてどんな手で未来を切り開こうとしているのか。タイプ131が「FOR THE DRIVERS」のスローガンにふさわしいクルマになることを、願ってやまない。

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みんなのコメント

2件
  • それにしても見出しの絵のクルマはカッコいいですね。
    値段は高くなりそうですが軽くできると良いですね。
  • そういえば、明らかにエリーゼをベースに作られていたクライスラーのダッジEVや、明らかにそのダッジEVを化粧直ししただけの車を新型車だと言い張っていた、"新生"デトロイト・エレクトリックはあれからどうなったんだろう?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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