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昭和オヤジが少年の日にときめいた! ザ・スーパーカー「どストライク」な4台とは

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昭和オヤジが少年の日にときめいた! ザ・スーパーカー「どストライク」な4台とは

いま見ても色褪せることのないスーパーカー

 4月15日~17日に千葉県の幕張メッセで開催された「AUTOMOBILE COUNCIL(オートモビル カウンシル)2022。7回目を迎えた同イベントでは、毎回、主催者テーマ展示というものがあり、今回、DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)の主役たちとともにフィーチャーされたのが、「スーパーカードリーム」だった。

本物は焼失した1台のみ! 謎と伝説にまみれた「ランボルギーニ・イオタ」とは

 会場のド真ん中に展示されたスーパーカーは、ランボルギーニ・ミウラ P400、ランボルギーニ・カウンタック LP400、フェラーリ 365GTB4 BB、デ・トマソ・パンテーラという4台。いずれもコンディション抜群の個体ばかりで、来場者を大いに楽しませた。

ランボルギーニ・ミウラP400

 ランボルギーニ初のミッドシップ・モデルとして、1966年のジュネーブ・ショーでデビューしたミウラ P400。当時のチーフ・エンジニアであったジャン・パオロ・ダラーラが設計したシャシーに、ベルトーネ在籍時代のマルチェロ・ガンディーニがデザインしたボディを組み合わせたスーパーカーのパイオニアだ。

 高剛性シャシーに排気量3929ccのパワフルなV型12気筒エンジンを横置きに搭載。高度なメカニズムと、ガンディーニによる美しいスタイリングがバランスよく融合していたこともあり、ミウラ P400は瞬く間に見る者、乗る者を魅了した。ランボルギーニの名を世間に知らしめるきっかけとなったのである。

 最高出力350psを誇ったミウラ P400のパワーアップ版として、1968年にP400Sが登場。車名の最後に付いた「S」はイタリア語の「スピント=超越した」を意味する頭文字で、V型12気筒エンジンの圧縮比を高めるなどして、最高出力が20psアップしていた。

 ミウラの最終進化型として、1971年にリリースされたP400SVに搭載されたパワーユニットは、最高出力385psを発生。「V」はイタリア語のヴェローチェ=速いを意味する頭文字だ。P400/P400Sとの認識点は、ヘッドライトの“まつ毛”が無くなったこと、テールランプのデザインが変更されたこと、リヤフェンダーが拡げられたことなどで識別できる。生産台数は、P400が475台、P400Sが140台、P400SVが150台といわれている。

ランボルギーニ・カウンタックLP400

 1970年代に日本で巻き起こったスーパーカーブームの主役であるランボルギーニ カウンタックは、プロトタイプモデルのLP500が1971年のジュネーブ・モーターショーで初公開。エクステリアデザインは、ベルトーネ在籍時のマルチェロ・ガンディーニが担当した。

 LPはイタリア語で「Longitudinale Posteriore」の略で、縦置きミッドシップを意味する。ウェッジシェイプそのもののようなプロポーションや、上方に開くスイングアップドアといったディテールは、見る者を驚かせ、ランボルギーニの新たなアイコンとなった。

 エアインテーク、エアアウトレット、NACAダクトなどを設け、冷却効果を高めた量産モデルのカウンタック LP400が1973年に発表され、翌年からデリバリーを開始している。カウンタックの設計を手がけたパオロ・スタンツァーニは、ガンディーニによるデザインを具現化しつつ、ハンドリングを向上させるためにショートホイールベースにこだわり、3929cc/V12エンジン(最高出力375ps)の前にトランスミッションとクラッチ、エンジンの後ろにデフを配置。

 その結果、ミウラよりも50mm短い2450mmというホイールベースと48:52という前後重量配分を実現した。生産台数は、カウンタック・シリーズのなかでもっとも少ない150台だ。

フェラーリ365GTB4 BB

 1971年に開催されたトリノ・ショーのピニンファリーナ・ブースでデビューした365GTB4 BB。フェラーリがそれまでに送り出してきた市販12気筒エンジン搭載車とは異なり、F1用パワーユニット直系の水平対向12気筒エンジンとトランスミッションを一体化。それをミッドシップの位置にマウントするという斬新な機構を備えていた。

 この365GTB4 BBの登場により、フェラーリのフラッグシップモデルはフロントエンジン車であるという古くからの伝統が幕を下ろした。モデル名は慣例に従い、365は1気筒あたりの排気量、4はカムシャフトの数、BBはベルリネッタ・ボクサーのことを示している。

 総排気量が4390ccとなるエンジンの社内コードネームは「ティーポF 102 AB 000」で、各バンクあたり2基のトリプルチョークウェバー40 IF 3Cキャブレターを装備していた。外観上の特徴となるテールライトの処理は365GTC 4に準じたもので、3つの丸形ユニットが一段奥まったメッシュパネルに収まっている。

 標準のホイールはシルバーに仕上げられた星形5本スポークの軽合金製で、センターハブにノックオフ式スピンナーで固定されていた。1973年から1976年まで生産され、387台が造られたといわれている。

デ・トマソ・パンテーラ

 ティーポ874という開発コードで生産プロジェクトがスタートしたパンテーラは、デ・トマソがフォードと提携し、1970年に発表した異色のスーパーカー。何ゆえに異色なのかというと、フォードの強い要望で年産4000台という大量生産を前提としたモデルだからだ。

 チーフエンジニアとしてシャシーの設計を担当したジャン・パオロ・ダラーラは、量産性に優れるセミモノコック構造を採用。ちなみに、アメリカではフォードが展開していたリンカーン・マーキュリーのディーラー網を使い、パンテーラは9000ドルという、スーパーカーとしては低価格で販売されたといわれている。

 ミッドに搭載されたエンジンは、その生産工場の名前からクリーブランドユニットと呼ばれるフォード製のV型8気筒OHV(排気量351立方インチ=5750cc)で、最高出力300~310ps程度というスペックを誇った。エクステリアデザインは、当時デ・トマソの傘下だったギアにオーダー。すでにチーフデザイナーのジウジアーロが独立していたため、後任となったオランダ系アメリカ人のトム・ジャーダが担当した。

 まずシンプルな装備とスタイルで登場したパンテーラは、1972年にラグジュアリーモデルのパンテーラLを追加設定。Lは、イタリア語で「豪華」を意味するLussoの頭文字だ。1973年にはハイパフォーマンスモデルのパンテーラGTSをラインアップに加えている。

 デ・トマソの創業者であるアレッサンドロ・デ・トマソは、パンテーラのデビュー直後にグループ3/グループ4仕様の開発を指示し、グループ4モデルは1972年のル・マン24時間レースにもエントリー。そのスタイルを踏襲したロードモデルのパンテーラGT4も誕生した。

 オイルショックの影響でフォードがパンテーラの販売から撤退したあと、デ・トマソは細々と生産を続けていたが、1980年に大幅なモディファイを実施し、イメージチェンジを狙ったパンテーラGT5をリリース。その後、GT5のマイナーチェンジ版であるパンテーラGT5Sを1984年に登場させたデ・トマソは、1990年のトリノ・ショーでビッグマイナーチェンジ版となるヌォーヴァ・パンテーラを披露している。

 デ・トマソ創立30周年記念というタイミングでリリースされたヌォーヴァ・パンテーラのエクステリアデザインを担当したのが、ミウラやカウンタックを手がけたことで知られるマルチェロ・ガンディーニだったため、ヌォーヴァはガンディーニ・パンテーラとも呼ばれている。1970年から1994年までという長期にわたって生産されたパンテーラは、1990年までに7298台がラインオフしたといわれている。

 今回の主催者テーマ展示「スーパーカードリーム」を彩ったランボルギーニ カウンタック LP400とフェラーリ 365GTB4 BBは、筆者の旧知の仲であるオーナーの愛機だった。見慣れたクルマが再度注目されて嬉しかった。子どものころ、夢中になって追いかけた未来のクルマが、令和になってもじっくり見られるのもこのイベントならでの楽しみ方だ。

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みんなのコメント

17件
  • 当時、少年だった私としては…
    フェラーリは512BBであって欲しかった。。。
  • ポルシェ「930ターボが用意出来なかったんだな。きっとそうだ。」
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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