ナイトライダー風のステアリングからして攻めたデザイン
2021年1月、いま世界でもっとも時価総額の大きな自動車メーカーであるテスラが決算発表に合わせて新型「モデルS」の内外装を発表しました。
ここで注目したいのは、そのインテリアです。
まず目に留まるのはステアリングホイールが丸型ではないこと。ボトムがフラットなDシェイプステアリングは見かけますが、フォーミュラカーのように上部がスパッとカットされた形状は80年代の人気ドラマ「ナイトライダー」を思わせます。
この形状ではステアリングを180度以上操作するのが難しそうですが、日産がスカイラインに採用したようなバイワイヤのステアリングであれば十分に操作可能といえます。そのあたりの情報も気になるところといえるでしょう。
ナビや周囲の状況から自動でシフトを選択する
さらによく見ていくとシフトレバーらしきものがありません。
イーロン・マスクがTwitterで明かしたところによると「不要なレバーはありません。クルマは障害物、状況、ナビゲーションマップに基づいて、運転方向を推測します」ということで、完全自動シフトを実現したというのです。
ちなみにシフトの選択ミスが起きた場合には、タッチスクリーンを使ってドライバーがオーバーライドできるということです。
テスラの熱狂的なファンからすれば“革新的な操作系”と叫ぶでしょうし、ジョイスティックタイプのシフト操作系でさえ“運転ミスの原因だ”と指摘するオールドファンは、とんでもないと怒りそうです。一方、中立の自動車好きにとっては、この自動シフトが“どのくらいの精度で使えるのか”が気になるのではないでしょうか。
“シフトセレクターなし”は各国の保安基準に適合しない可能性も
物理的なシフト操作系を持たないということは、各国の保安基準に抵触する可能性もあります。たとえば、日本の場合は保安基準第90条で、「かじ取りハンドルの中心から左右にそれぞれ500mm以内に配置され、運転手が定位置において容易に操作できるものでなければならない」と定められています。物理的なレバーやスイッチを廃してタッチスクリーンで代用するシステムが、この基準を満たすかどうかは議論となるでしょう。すでにアメリカでも、NHTSA(米国運輸省道路交通安全局)がモデルSの操作系を認めるかどうかが話題になっています。
また、大きなタッチスクリーンでは映画が楽しめるというアピールもしています。運転中にドライバーが映画を見るためには自動運転レベル3以上の技術を搭載している必要があります。印象的なステアリング形状、物理シフトセレクターを廃したコクピットは、テスラがFSD(フルセルフドライビング)と呼んでいる次世代の自動運転を前提としたものだと考えると腑に落ちます。
テスラが発表したところによると、新型モデルSは0-60マイル(0-96km/h)加速が2秒以下、1/4マイルは9.3秒以下という量産車最速モデルでもあります。いかにもテスラらしいパフォーマンスと先進技術を満載した新型モデルSのローンチは、2021年2月であるとイーロン・マスク氏はツイートしています。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
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