この記事をまとめると
■新車販売における電動化比率は40.5%になっている
悪燃費ゆえの巨大胃袋!? バカでかいガソリンタンク容量をもつ国産乗用車4選
■しかし国産の電動専用モデルは意外にも少ない
■具体的な数や車種名について詳しく解説する
意外にも電動専用モデルは少ない
世界的にクルマの電動化はビッグウェーブとなっている。2021年、日本で販売された乗用車についても電動化は進んでいて、新車販売におけるハイブリッド、電気自動車、燃料電池車を合わせた電動化比率は40.5%になっているという。
この数字だけを聞くと、もはやガソリンエンジン車を設定しているモデルは少数派になりつつあると思うかもしれないが、はたして日本で純ガソリンエンジングレードが選べる車種の現状はどうなっているのだろうか。
結論からいえば、いまだ国産メーカーの乗用ラインアップではガソリンエンジン車を設定しているモデルが大半で、各メーカー(ブランド)の現状は以下のようになっている。 トヨタ31車種中24台にガソリンエンジン車を設定
レクサス10車種中8台にガソリンエンジン車を設定
日産18車種中13台にガソリンエンジン車を設定
ホンダ14車種中11台にガソリンエンジン車を設定
スズキは15車種中10台にガソリンエンジン車を設定
マツダ10車種中9台にガソリンエンジン車を設定
三菱自動車9車種中7台にガソリンエンジン車を設定
ダイハツOEM除く全モデルにガソリンエンジン車を設定
SUBARU全7車種にガソリンエンジン車を設定する 車種の数え方については、メーカーごとにカウント方法がバラバラなので、筆者独自の視点で統一しているが、いずれにしても電動専用モデルというのは意外に少ないことがわかるだろう。まだまだほとんどのラインアップにおいてガソリンエンジン車を選ぶことができる。
では、それぞれのブランドで具体的に、どんな非ガソリンエンジン車があるのか見ていこう。
スズキにも5車種に非ガソリンエンジン車がある
トヨタの場合、ハイブリッド専用車が「アクア」と「プリウス」、「カムリ」そして「センチュリー」となっている。プラグインハイブリッド専用なのが「プリウスPHV」で、ご存知のように燃料電池専用車が「MIRAI」だ。そして、今回はガソリンエンジン車ということなので、ディーゼルエンジン専用の「グランエース」も除いてみた。なおピックアップのハイラックスもディーゼルしか設定していないが、今回は“乗用車”という条件なのでカウントから外している。
レクサスについてはハイブリッド専用となっているのが「ES」と「CT」で、それ以外にはガソリンエンジン車の設定がある。とはいえ電気自動車グレードを用意する「UX」をはじめ、ほとんどの車種で電動化が進んでいるのも事実だ。
日産は電気自動車に積極的かつ、『e-POWER』と名付けたハイブリッドの展開にも積極的なため国内ラインアップの3割近くが電動専用モデルだ。電気自動車が「リーフ」と「アリア」、e-POWER専用モデルが「ノート」、「ノートオーラ」、「キックス」となっている。
ホンダでは『e:HEV』と呼ぶハイブリッドを軽自動車以外に広く展開しているが、ハイブリッド専用モデルは少ない。ハイブリッド専用だった「レジェンド」はラインアップ落ちしているし「NSX」も実質的に販売終了ということで対象外とした。e:HEV専用モデルとなっているのが「アコード」と「インサイト」のセダンモデル、そして電気自動車「Honda e」の3台を除くラインアップにはガソリンエンジン車を設定していることになる。ただし「ヴェゼル」のようにエントリーグレードのみガソリンエンジン車を設定しているなど選択肢は徐々に狭まりつつある印象だ。
電動化のイメージが薄いかもしれないスズキに5車種も非ガソリンエンジン車があるというのは意外かもしれないが、スズキは軽自動車にマイルドハイブリッドを積極的に展開している。その成果は、国内における軽自動車全体における電動化比率を引き上げることに貢献している。そんなスズキでマイルドハイブリッド専用となっているのは「スペーシア」、「ハスラー」、「イグニス」、「クロスビー」で、じつは日産セレナのOEM「ランディ」もマイルドハイブリッドだけの設定となっている。
純粋な電気自動車グレードを「MX-30」に設定しているマツダのラインアップでは、そのMX-30を除いた全モデルにガソリンエンジン車を設定している。MX-30の非EVモデルはガソリンエンジン車のようでマイルドハイブリッドなのだ。そのマイルドハイブリッドについても積極的に展開しており、e-SKYACTIV-Gとe-SKYACTIV-Xという2種類のパワートレインを用意している。
プラグインハイブリッド専用の「アウトランダーPHEV」のイメージが強い三菱自動車だが、ラインアップ全体を眺めてみると、ほとんどのモデルがガソリンエンジン中心のグレード構成となっている。電動車としては「エクリプスクロスPHEV」があるくらいだ。なお、今回はガソリンエンジン車限定ということでディーゼルしか用意していない「デリカD:5」をガソリンエンジン未設定と数えている点は、あしからずだ。
最近、「ロッキー」にエンジンで発電するタイプの『eSMARTハイブリッド』を追加したダイハツのラインアップでは、ほぼ全車にガソリンエンジン車が用意されている。唯一、ハイブリッド専用となっているのが「アルティス」だが、これはトヨタ・カムリのOEM車だ。
ハイブリッドの名前さえ使っていないのがSUBARUだ。実際にはマイルドハイブリッドは採用しているが、『e-BOXER』という名称を使っていることもあって、電動化にもっとも遠い印象もあるかもしれない。そんなSUBARUだが、2022年中には純粋な電気自動車「ソルテラ」を発売することは既定路線。ガソリンエンジンどころか、エンジンを積まないSUBARU車は増えていくのだろうか。
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みんなのコメント
ガソリン車が売ってない!ように思えるのか
前提からしておかしいだろ
そもそもガソリン車という物言いがバカっぽいとは思うが、そこに目を瞑るとしても、純ガソリンエンジン車ではない、という意味ならば、「非純ガソリン車」だろう。