この記事をまとめると
■マイクロカーに明確な定義はない
子どものオモチャ!? れっきとしたクルマです! 発売当時3万円がオークションで1600万円に化けた「ピールP50」がキュン死確実
■マイクロカーの歴史は意外にも長い
■世界中で日本のマイクロカーが再注目されつつある
歴史が長いマイクロカーの魅力とは
マイクロカーとは何か?
マイクロは「とても小さい」という意味だが、クルマが「とても小さい」という解釈は国や地域、さらに時代によって違いがある。
自動車史を紐解いてみると、パッと見てマイクロカーというイメージのクルマが登場したのは、1950年代半ば過ぎから1960年代前半にかけてだった。舞台となったのは、ドイツやイタリアである。
第二次世界大戦の後、各地で復興が進んでいったが、庶民と富裕層との経済的な格差も徐々に広まっていく。そうしたなかで、クルマをより身近に、より安価に、日々の移動が可能とするために、いわゆるマイクロカーが普及する。
代表的なマイクロカーといえば、BMWイセッタや、メッサーシュミットKR200がある。現在、日本の各地博物館などでも展示されているが、じっくり見てみるとかなり簡素な作りだが、思い切った外観デザインはユーモラスに感じるような斬新性があると感じる。
戦後の日本で言えば、ダイハツミゼットも、マイクロカーの一種であるし、その他にも欧州マイクロカーの影響を受けたと思われるような日本製マイクロカーがさまざま登場している。
こうした、いまや博物館モノになったマイクロカーが存在する一方で、2022年時点でも欧州でマイクロカーと呼ばれることがあるクルマもある。
たとえば、シトロエンのアミがある。全長2.41mで欧州連合での小型モビリティ規定に属するため、フランスでは14歳以上であれば免許不要で運転が可能だ。
日本の場合、超小型モビリティがマイクロカーの部類に入るだろう。国土交通省が2010年代に軽自動車と自動二輪車の中間のカテゴリーにするべく、全国各地で実証試験を行った。
高齢ドライバー向け、観光地での回遊として、またと都心周辺の団地などでのいわゆる買い物難民向けなど、さまざまな可能性を模索してきた。
そうした実証試験では、全国各地でベンチャー企業が立ち上がりビジネスモデルを考案したのだが、法規制が遅れるなどの理由から、そうしたベンチャーのほとんどが量産化までに到らなかった。その他、タケオカや光岡自動車などが原付としてマイクロカーを少量生産していた時期もあるが、法改正により市場から撤退している。
このようなマイクロカーの世界感がある一方で、欧米や中国など諸外国では「日本のマイクロカーはさまざまな種類があるし、価格もリーズナブルで、是非とも自分の国でも売って欲しい」という声が聞かれることが多い、日本版マイクロカーが2022年時点で存在する。
それは、軽自動車のことだ。
日本市場の特化して進化し続けている軽自動車こそ、史上最強のマイクロカーと呼べるのかもしれない。
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みんなのコメント
いや、航続距離に拘るのが最悪なだけか