予選好調もトラックリミットに泣いたマクラーレン2台。2番手タイム抹消のノリス「今日の仕事はミスをしないことだったのに……」

　F1カタールGPの予選Q3で、圧倒的なタイムを出したマックス・フェルスタッペンに次ぐタイムを記録したのは、マクラーレンのランド・ノリスであった。しかし彼はトラックリミット違反により2番手タイムが抹消となり、決勝は10番手からスタートすることとなった。

　ノリスは左コーナーのターン10でスライドしてしまい、ワイドに膨らんだことで白線の外側まで出てしまった。彼はこれが自身のミスであったと全面的に認めている。

　予選後、マシンの速さはレースに向けた自信になっているかと問われたノリスは、こう答えた。

「そういうことは考えていない。今日の僕の仕事は、良いラップを刻んでミスをしないことだった。でも結果はこれだから、今日は良い1日とは言えない」

「チームは良い仕事をしてくれた。僕がとっ散らかっただけだ。オーバーステアの修正をしたらコースアウトしてしまったんだ」

　ノリスのタイム抹消により、チームメイトのオスカー・ピアストリは4番手から3番手に繰り上がり、フェルスタッペンとジョージ・ラッセル（メルセデス）と共に予選トップ3のインタビューを受けていたが、彼も後にトラックリミット違反でベストタイムが取り消され、最終的に6番手に後退した。

　ピアストリは、予選だけで22回ものタイム抹消が記録されたのは滑りやすい路面が主な要因だと考えている。

「とてもタイトで、ミスを犯しやすく、コースはとても滑りやすい。だから簡単なことではなかったよ」

　ピアストリはそう語る。

「もちろん、ポイントが最も多く獲得できるメインレースでグリッドが少し下がってしまったのは残念だ。でもポイント獲得のチャンスは間違いなくある」

「明日は予選（スプリント・シュートアウト）、そしてスプリントと続くから、そこでもチャンスはある」

　またチーム代表であるアンドレア・ステラは、チームのドライバーたちが当初2番手タイムと4番手タイムを記録したにもかかわらず、最終的に6番手と10番手に下がったことは残念だと語る。しかし、彼は日曜日のレースが“ダメージ・リミテーション”のレースとみなすことはせず、両ドライバーがポジションを挽回できるだろうと語った。

「長い週末になるだろうから、ダメージを最小限に抑えるのではなく、ポジションを挽回して本来の位置に戻りたい」

「もちろん、この結果はマシンのポテンシャルを反映したものではないので残念だし、少しガッカリしている。今日のマシンはとても速く、自信を持てるものだった」

「この結果を受け入れるのは難しいが、それと同時に週末は長い。スプリント・シュートアウトもあるし、スプリント・レースもある。レース自体もかなり長く、タイヤの観点からも興味深い。挽回のチャンスが十分にあると思っている」

「このようなコースレイアウトにおいては、我々が現時点で第2勢力だと言える」