ルノー・ラグナ(2001年)
この2代目ラグナは、1代目が築いた輝かしい名声に泥を塗ることになった。デビュー当時、その未来的なデザインやキーカードをはじめとする先進的な装備で注目を集めた。しかし、生産から年数が経過するにつれて機械的、電気的トラブルが発生し、ルノー史上最も信頼性の低いクルマとなってしまった。
ルノーはこのモデルの生産期間中に多くの問題を解決しつつ、2007年には3代目を発売した。しかし、ラグナという車名についた悪評は拭いきれず、タリスマンという新たな名称が与えられた。
キア・アマンティ(2003年)
キア・アマンティ(別名オピラス)は離れて見ればメルセデス・ベンツEクラスのように見えるだろう。悪いクルマではなく、オーナーは信頼性を評価していたが、没個性的な点が批判された。これにより、キアは内外装のデザインへの投資が重要であることに気付いたようだ。
北米市場では、アマンティはカデンザというモデルに置き換えられた。これはやや大型の4ドア車で、メルセデスのようには見えなかった。2014年に発売され、キアのブランドイメージ向上につながった。2010年代半ば以降のモデルはいずれも特徴的なスタイルが与えられている。
アルファ・ロメオ159(2004年)
アルファ・ロメオがBMW3シリーズの牙城に食い込むべく送り出したのが159だ。BMWはアルファ・ロメオのルックスと走りに怯えたが、実態はそれほど大きな脅威とはならなかった。GMとフィアットが共同開発した重いFFプラットフォームを使用していたのだ。
これに学んだアルファ・ロメオは、159の後継車であるジュリアを後輪駆動とし、より楽しめるクルマに仕立ててきた。
ジープ・コンパス(2006年)
2006年にデビューした初代ジープコンパスは、ハッチバックとクロスオーバーの間の壁を打ち破るかのようなデザインを与えられた。そのボディの下に隠されていたコンポーネンツはダッジ・カリバーやその他の三菱車と共通であった。
コンパスはラングラーなどのジープ車よりもランサーなどに近い存在であり、ジープのエントリーモデルとしては不適格であった。オフロード性能が低いことも問題視された。
2011年に行われたデザイン変更により見た目は改善されたが、その中身は2016年まで大きく変わらなかった。これはジープの歴史上の汚点として残っている。ここからジープはエントリーモデルにも十分なオフロード性能が必要であることを理解し、レネゲードに反映したようだ。
2016年にはコンパスの名称を復活させ、より大型かつ高性能なクロスオーバーとして発売した。
リンカーンMKS(2008年)
2010年代、リンカーンは単にフォード車に装飾を施しただけのモデルを販売するだけでは先が長くないと考えた。しかし、MKSと名付けられたフラッグシップモデルは失敗作であった。トーラスをベースにしているため、フォードらしさが色濃く残っているのだ。
縮小傾向にあった同セグメントのライバルと比べ、見た目も走りも特に優れてはいなかった。米国での売り上げは1万台程度に過ぎなかった。
リンカーンはMKSの後継車としてコンチネンタルを投入した。いぜんとしてフォード車をベースとした大型モデルであったが、最近のリンカーン車の中では最もリンカーンらしいクルマになったと言える。
ホンダ・シビック(2011年)
ホンダは9代目シビックにアメリカ仕様を追加した。世界的な金融危機の最中に開発されたため、安価であることが重視された。エクステリアの変更は最小限に抑えられ、内装の素材も平均以下であった。ホンダは金融危機に苦しむひとびとは節約のためこのような欠点を見逃すだろうと考えたようだ。
しかしユーザーやジャーナリストらはそのうるさいキャビンやチープなインテリア、そして眠くなるようなデザインを酷評した。欧州仕様もほぼ同時に発表されたが、より魅力的なクルマであった。
シビックはホンダにとって重要なモデルであり、この批判を無視することはできなかった。すぐに質感やシャシーを改善し、装備も追加するなどのアップデートを加えて2013年に発売した。
トヨタ・カムリ(2011年)
2011年に発売されたトヨタ・カムリ(XV50)は北米で最も売れたクルマのひとつであった。それと同時にパーツなどの「アメリカ度」の高いクルマでもあり、最も運転してつまらないクルマのひとつでもあった。
トヨタはカムリがつまらないクルマの代名詞になる様子を静観するほかなかったのだ。そこでトヨタはその後継車開発にあたり、より快活なクルマを志した。
当時このセグメントは縮小傾向にあり、この改良がなければカムリの売り上げは悲惨なものになったかもしれない。
2017年に登場したカムリ(XV70)は内外装によりエモーショナルなデザインが与えられた。よりシャープなシャシーにより、運転して楽しいクルマとなった。トヨタは車両開発にあたり新たなアプローチを導入し、より小型のカローラにもそれが用いられた。
BMW3シリーズ・グランツーリスモ(2013年)
BMWは考えうるすべてのニッチ市場に対応すべく、3シリーズ・グランツーリスモを投入した。通常の3シリーズよりは広い室内空間と、3シリーズ・ツーリングよりは流麗なスタイルを両立しようとした結果である。
当初からBMWのラインナップへの追加には疑問が持たれていたがより広い3シリーズが欲しい顧客はSUVに流れるという事実が判明した。これによりさらにその存在意義がなくなったといえる。
BMWはあまりにも多くのセグメントに参入することは合理性を欠くと判断したことから、次期型にはグランツーリスモを設定しないことを認めている。しかし、4シリーズ・グランクーペは2世代目へと引き継がれるようだ。
キャデラックELR(2013年)
ゼネラル・モーターズは、シボレー・ボルトの開発費用を回収すべく、キャデラックにもそのコンポーネンツを使用する計画を打ち立てた。ボルトはファミリー向け4ドア車であったが、ELRと名付けられたキャデラック版では2ドアになり、さらにその価格やイメージにおいてラインナップの頂点に位置付けられた。
内装などが豪華になったとはいえ、ボルトをベースとするクルマに7万5000ドル(807万円)の価値を見出すひとは少なかったようだ。キャデラックはディーラーの在庫を解消すべく、1万ドル(108万円)の値下げを発表したものの、すぐに撤回したようだ。
2019年現在、キャデラックはELRの後継車を発表していない。今後登場するとしてもシボレーの外装だけを変えて値段を釣り上げたモデルにはならないはずだ。
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