もくじ
ー マイナーチェンジ直前のモデル
ー ベースグレードでも装備充実
ー エンジンの選択は
ー 低い着座姿勢 後席が狭いデメリットも
ー 全体通して好印象
ー テスト車について
ー テストの記録
ジャガーXE マイナーチェンジでどこが変わった? デザイナーQ&A
マイナーチェンジ直前のモデル
長期レポートでジャガーXEを扱うには奇妙なタイミングだと思う読者もいることだろう。ジャガーは数カ月後にXFと差別化をはかった新型XEを発表する予定で、しかも現行モデルはスペックが特に優れているわけでもない。
しかし考えてみると、XEは軽量コンパクトで、最も俊敏かつスポーティなジャガーのセダン。つまり、ジャガー歴代最高のハンドリングセダンなのだ。しかも、新型は外観の変更が主で、ドライバーズカーとしての根幹は何ひとつ変わっていないことが既に判明している。
加えて、2020年代前半にはXEとXFがひとつのセダンモデルに統合されるという情報も掴んでいる。これは、世界中でSUV販売が好調だが、ジャガーはあくまでセダンを作るメーカーだというアイデンティティを持っているということだ。
とするとわれわれの目的もはっきりする。はたしてわれわれが導入したアッパーミドルグレードのXEは、本当に4万ポンド(579万円)の価格にふさわしいのか。
ベースグレードでも装備充実
XEはベーシックなグレードでも装備は充実しており、Rスポーツパックを追加すると18インチホイールやスポーツサスペンション、キセノンエッドライト、スポーツデカールに加え、ボディキットが装着される。ここまでで計3万4500ポンド(578万円)。
上記以外に、われわれのモデルに追加されたオプションで特におすすめしたいのが特別色のセシウムブルーメタリックだ。XEはまるで筋肉が凝縮したような低くスリークでエレガントなスタイリングを持っているが、それを際立たせるのがこのカラーだ。
650ポンド(9万4000円)かかってしまうが、人々を引きつけるのは間違いないだろう。しかし、ジャガーはこのスタイリングでは周りに埋もれてしまうと考えているらしく、マイナーチェンジが行われる。
エンジンは200psの4気筒ガソリンで、ZF製8速オートマティックのソフトウェアはジャガー用にチューニングされている。変速はコンソールのコントローラーかステアリング後方のパドルで行う。スポーツモードはギアセレクターで選択できるが、ダイナミックモードにするにはコンソール上の専用スイッチを押す必要がある。どちらのモードもレスポンスが俊敏になる。
エンジンの選択は
もともとエンジンは3種類(200ps、250ps、300ps)から選ぶことができる。なぜ最も非力なエンジンをと思われるかもしれないが、これは熟考した末の選択だ。2500ポンド(36万円)追加すれば250psモデルが選べ、0-97km/h加速で1秒短縮することができるが、この程度なら7.2秒の200psモデルでも十分だ。
300psのモデルなら5.4秒まで短縮でき、非常に速いマシンになるが、必要な額は7600ポンド(110万円)と少々高すぎる。さらに、このモデルでは四輪駆動システムが追加されてしまう(重量は増し、ハンドリングの質は落ちる)というのも大きな理由のひとつだ。
十分過ぎる資金力があり、さらなるトラクションが欲しいならこのモデルもありだろうが、それ以外のひとにはおすすめできない。
それに、200psのエンジンでもクイックな8速ギアボックスと組み合わせればスムーズな加速が味わえる。マシンの挙動を乱すことも、高速域で二段キックダウンしてさらに加速することだってできると言いたい。パワートレインについて文句をつけるとすれば、アイドリングストップ後の再始動時に生じるボディの揺れが不快なことと、超低速域からの加速ではパワーの出力が滑らかでないことくらいだろう。
低い着座姿勢 後席が狭いデメリットも
しかし、XEをジャガーたらしめているのはシャシー、そしてドライビングポジションだ。着座位置は低く後方で、フロアに近い。ステアリング上端の先にはボンネットが長く伸びている。シートのサイドサポートもほぼ理想的で、驚くほど手頃なFタイプに乗っているようだ。
横を見れば、周りにいる大抵のクルマよりも着座位置が低いことに気づくだろう(バスと並べばホイールのボルトが見えるはず)。俊敏さや精確なステアリングからも低重心のアドバンテージを感じることができる。一方で、全長4.7m級のセダンにもかかわらず後席のレッグルーム狭すぎるという欠点にも触れなければなるまい。子供には十分、十代前半でギリギリ、それ以上なら後席に座ることは難しい。
公道ではXEくらいのサイズが理想的だ。大型車からこのクルマに乗り換えればその俊敏さに、小型車から乗り換えればその洗練性や落ち着いたハンドリングに驚くことになるだろう。高速道路ではやや長めのストロークで静かに巡航できるが、いざとなればスプリントも楽しめる。
巡航時はエンジンの静粛性も高く非常にスムーズで、激しく攻めればサウンドも聞こえてくる。エンジン音はスポーティといった趣ではない。燃費は走り方にもよるが14km/ℓから18.3km/ℓで、これまでの平均は17km/ℓを超えている。
全体通して好印象
Rスポーツに装着されるスポーツサスペンションの乗り心地はときおり神経質さを感じるものの、長距離でつらくなるようなことはない。とはいえスポーティなキャラクターなのは間違いなく、郊外のB級路はちょっとしたご褒美に感じるだろう。
3週間で3200kmを走破し、XEを存分に楽しむことができた。どうやらわたしの好みや生活に合っていたようだ。ジャガーとしては内装のクオリティを改善したいところだろうが、よく作り込まれたクルマだと感じる。このクルマの姿、走りはジャガーの精神と一致しており、コンパクトセダンなしにジャガーのラインナップは考えがたい。ここまでのところはじき登場する新型も長く続くモデルとなるだろう。
セカンドオピニオン
午後にXEに乗ってみたが、ずっと楽しんでいられた。ジャガーが年寄りのためのクルマだという印象がだんだんと払拭されていったのだ。スポーティな落ち着きというものがあるとすれば、それはこのクルマにこそふさわしい言葉だろう。とはいえ、加速時の出力はもっと滑らかであって欲しい。
テスト車について
モデル名:ジャガーXE 2.0 RSスポーツ
新車価格:3万4565ポンド(500万円)
テスト車の価格:4万45ポンド(579万円)
追加した装備一覧
シートヒーター:320ポンド(4万6000円)
セシウム・ブルーボディ色:650ポンド(9万4000円)
18インチアロイホイール:840ポンド(12万1000円)
ブラックパック:530ポンド(7万7000円)
電動調整機能付きドアミラー:295ポンド(4万3000円)
プライバシーガラス:370ポンド(5万3000円)
メリディアン製380Wオーディオシステム:530ポンド(7万7000円)
パークアシスト・カメラ:1045ポンド(15万1000円)
電動トウバー:900ポンド(13万円)
キーレスエントリー:530ポンド(7万7000円)
テストの記録
燃費:17.0km/ℓ
故障:無し
出費:無し
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