2024年のFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦 富士6時間レースの予選とハイパーポールが9月14日、富士スピードウェイ(静岡県)にて行われた。
「ハイパーカー」と「LMGT3」の2クラスで競われるWEC。秋恒例の富士6時間レースは、今年で11回目の開催となる。ハイパーカークラスにはトヨタ、ポルシェ、フェラーリ、BMW、プジョー、アルピーヌ、ランボルギーニ、キャデラックの8マニュファクチャラー11チームから全18台がエントリーしている。
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トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)はこの母国レースでこれまで9勝を飾っており、2016年からは6連勝を達成中だ。今回は、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースの3名が駆る「GR010ハイブリッド 7号車」と、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の「GR010ハイブリッド 8号車」で勝利を目指す。
14日午後に行われた予選では、初めてアタッカーを任された平川が力走。第一予選のトップ10台が競うハイパーポールでは1分28秒942という好タイムをマークした。惜しくもキャデラックのアレックス・リンに0.041秒の僅差を付けられポールポジションを逃したが、GR010ハイブリッド 8号車は最前列2番手グリッドを獲得している。
3位はBMWのドリス・ヴァントール、4位が小林可夢偉という結果で、GR010ハイブリッド 7号車は2列目4番手グリッドから決勝レースに臨む。
前回のオースティン戦から2週間しかない中で準備をしてきたというチーム。可夢偉は「2番手と4番手で予選を終えられたというのは良い結果。2台揃って今持っている力を出し切れたと思っている。明日は、6時間というレースの中でまずこのチームの強さであるミスをしない、安定して力強いレースをする、そして諦めない走りで最後にはワンツーでこのホームレースをゴールして、富士10勝目の記念すべき日にしたい」とコメント。
平川は「オースティン後に体調を崩して厳しいレースウィークになると予想していたが、走りには影響が出ておらず一安心している。車のパフォーマンスを最大限今日は引き出すことができたし、今日の結果には非常に満足している。決勝に向けての準備などはまたやっていかないといけないが、初めて予選を走って自分のドライビングやチームの中での信頼関係も含めて成長できた部分がある」と話した。
今年はマニュファクチャラーの参戦が増え、ファンの注目度も高まっている。両選手も来場したファンの数に変化を感じているようだ。「耐久レースというものは詳しくならないとなかなか楽しさが伝わりづらいという部分もこれまであったが、多くの人が興味を持って会場に来てくれていることには感謝しかない。僕らはトヨタGRだからといって自分たちのチームを絶対応援してくださいと言うつもりはなくて、やはり一人の車好きとして好きなメーカーや車、ドライバーを応援してもらいたいし、それが結果的に競争力をレースの場で生むということにつながるのではないか」とし、その上で「クルマを鍛えたり未来の技術を開発したりという部分がこの耐久レースというカテゴリでは重要なので、そういうところも将来的にしっかり感じてもらえるような車づくりを全部メーカーができるといいなと思っている」と語った。
WEC富士6時間レースの決勝は、15日11時よりスタートする。
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