現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > インディカー第8戦ロードアメリカ:パロウが3番手から逆転で2連勝。チャンピオン争いを独走

ここから本文です

インディカー第8戦ロードアメリカ:パロウが3番手から逆転で2連勝。チャンピオン争いを独走

掲載
インディカー第8戦ロードアメリカ:パロウが3番手から逆転で2連勝。チャンピオン争いを独走

 ロードアメリカで開催されたNTTインディカー・シリーズ第8戦。全面新舗装の施されたロードアメリカのハイスピードロードコースで行われた最初のレースは、とても過ごしやすいコンディションで開催され、アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)が新装コースでの初代ウイナーに輝いた。

 3番手からのスタートとなったパロウは、ポールスタートのコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジャニアン)と激しくトップを争う。レース終盤の49周目には、燃費で苦しむハータを高速のターン1でアウト側から豪快にオーバーテイクし、勝利に向けてさらにその差を広げていった。

3番手スタートのパロウが今季3勝目【順位結果】インディカー第8戦ロードアメリカ決勝


 ハータはその後さらに順位を下げ、最終的に5位でゴール。ハータに代わって2番手に浮上したのはジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)だったが、ゴール時のパロウとの差は4.5610秒という大きなものだった。3位には予選2番手だったパト・オワード(アロウ・マクラーレン)がつけた。

 今回の勝利でパロウは、前戦デトロイトGPからの2連勝。今回の優勝はシーズン3勝目、キャリア7勝目であり、ロードアメリカでの2勝目であった。ホンダエンジンは今シーズン5勝目、チップ・ガナッシ・レーシングとホンダにとっての通算250勝目(ストックカー、スポーツカー時代を含む)でもあった。

 パロウはレース後に「素晴らしい週末になった。本当にハッピーだ。クルーたちが見事なピットストップによって僕を勝たせてくれた。この調子を保って残るシーズンも戦っていくつもりだ」とコメントし、2度目のタイトル獲得に向けて全力を投じることを誓っていた。

 ポイントリーダーのパロウは、ランキング2位のチームメイト、マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)との差を74点に広げた。ランキング3位は今季2勝を挙げているニューガーデンで、エリクソンとは7点差、パロウとは81点差だ。

 そしてもうひとり、今回のレースで大健闘をみせたのはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)だ。ディクソンは、今季ワーストグリッドとなる23番手からスタートし、19ポジションアップとなる4位でフィニッシュした。

 オルタネート・タイヤでスタートしたディクソンは、1周目に出されたフルコースコーション中にピットインし、プライマリー・タイヤに交換。その後はライバル勢と同じタイミングでピットに入り、プライマリー・タイヤを連投してゴールまで順位を上げ続ける快走を見せた。

 最後にはペースを上げられないオワードとのバトル。彼を抜けば表彰台に上がるチャンスもあったが、それは叶わず。しかしディクソンは今回の4位により、トップ5フィニッシュのレコードを196回に伸ばした。ディクソンの出場レース数は376なので、実に52パーセントという高確率で彼はトップ5フィニッシュを遂行していることになる。

 ディクソンはレース後に、「今日は実に興味深い1日になった。チーム力の高さが発揮され、自分としても大きく順位を巻き返して19個もポジションを上げられたことをとても嬉しく思っている。もちろん、表彰台に手が届いていたらもっとよかった。今日は多くのポイントを獲得できたが、もっと稼げていたと考えることもできる」と語った。

 また、9番手スタートから8位フィニッシュとなったマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)は、開幕戦の優勝からここまでの8戦すべてでトップ10入りと、驚異的安定感を見せてきている。

 エリクソンは、「今日は本当にいろいろあった。ぶつけ合い、押し合いのバトルがそこかしこで起きていた。実際、自分たちのマシンはかなり速かったと思う。いいペースで走れていたからね。ところが残念なことに、今日はふたつほど問題が発生してしまった。レースの世界ではよくあることだ。6位でフィニッシュできたのはよかったと思う」とコメントしている。

 今回、コースの新舗装に合わせて持ち込まれたファイアストン製のプライマリー・タイヤとオルタネート・タイヤだが、ソフトコンパウンド寄りのオルタネート・タイヤはパフォーマンスが低いと多くのチームによって判断され、それをレースではできる限り短く使うことが有効と考えられた。

 トップチームはスタートから2スティント目にかけてプライマリー・タイヤを使用し、3スティント目でオルタネート・タイヤ、最後のピットストップ後はまたプライマリー・タイヤを使用するという戦い方をしていた。

 そして今回のレースは、燃費が重要なファクターとなった。ポール・ポジションから最多の33周をリードしたハータは、第3スティントで燃料を使い過ぎており、最後のピットストップを行ったのが40周目とライバル勢より早いタイミングとなった。この時点でフィニッシュまでレースは15周残されており、これは燃費的に少々厳しい数字だった。

 ライバル勢が彼より1周遅いの41周目にピットイン。全長が4.014マイルもあるロードアメリカでは1周の差は極めて大きい。ハータはピットストップ後に辛うじてトップを保ち、そこからもプッシュ・トゥ・パスを使ってトップをどうにか維持していた。

 レース終盤にフルコースコーションが出ていたならば、ハータはトップでチェッカーを受けることができたかもしれない。しかしそう都合よくレースは展開せず、今回はチームの不十分な燃費管理が災いし、勝利を落としたと言えないこともなかった。

 ハータは、「悔しいレースになった。自分たちのマシンは最速で、ずっとクルージングしていたぐらいだった。マシンにはもっと速く走る能力が備わっていた。しかし、燃料をセーブしなければならずその力を見せることができなかった」とレース後に語った。

 次戦は7月2日にホンダ・インディ200アット・ミドオハイオ・プレゼンテッド・バイ・2023アコード・ハイブリッドが、オハイオ州コロンバス郊外のミド・オハイオ・スポーツカーコース(全長2.258マイル)で開催される。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
HRC渡辺社長、フェルスタッペンの4連覇を祝福「ホンダ/HRCとしてサポートし続けてこられたことを誇りに思う」
motorsport.com 日本版
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
斬新「日本の“フェラーリ”」に大反響! 「約700馬力のV8スゴイ」「日本なのに左ハンしかないんかい」「めちゃ高ッ」の声! 同じクルマが存在しない「J50」がスゴイ!
くるまのニュース
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
本拠地の欧州で「メルセデス・ベンツのタクシー仕様」シェア急降下! なぜ? 「“ベンツのタクシー”に乗れたらラッキー」な時代が到来するのか
VAGUE
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
WEB CARTOP
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
ラッセルが今季3度目のPP獲得。ガスリーと角田裕毅がQ3で健闘見せる【予選レポート/F1第22戦】
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
F1ラスベガスGPで追い上げ2位のハミルトン「予選がしっかりできれいれば、楽勝だったろうに」
motorsport.com 日本版
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
中央道「長大トンネル」の手前にスマートIC開設へ 中山道の観光名所もすぐ近く!
乗りものニュース
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
ペレス、チームメイトのフェルスタッペンとは対照的に10位が精一杯「レッドブルは最高のチーム。来年は良いマシンが作れるはず」|ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
「ん、ここ工事してなくない?」 高速道路の車線規制“ムダに長い”場合がある理由とは?
乗りものニュース
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
日本専用の新型「“MR”スポーツカー」初公開! 旧車デザイン×「ネットゥーノ」エンジン採用! 600馬力超えの「チェロSE」登場
くるまのニュース
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
ピエール・ガスリー、予選3番手から無念マシントラブル脱落に「顔面平手打ちされたみたい」残り2戦にポテンシャルは確信|F1ラスベガスGP
motorsport.com 日本版
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年11月17日~11月23日)
モーターマガジンMovie 週間視聴回数BEST5 プラス1(2024年11月17日~11月23日)
Webモーターマガジン
F1マシンを脇に歌舞伎……来春鈴鹿のグリッドでも! 日本GPアンバサダーに就任した市川團十郎「息子と歌舞伎の扮装で踊る計画を」
F1マシンを脇に歌舞伎……来春鈴鹿のグリッドでも! 日本GPアンバサダーに就任した市川團十郎「息子と歌舞伎の扮装で踊る計画を」
motorsport.com 日本版
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
くるまのニュース
遂に“冷却機能”も装備! ハイグレード・ワイヤレス充電スマホホルダーの注目作が登場【特選カーアクセサリー名鑑】
遂に“冷却機能”も装備! ハイグレード・ワイヤレス充電スマホホルダーの注目作が登場【特選カーアクセサリー名鑑】
レスポンス
“やっちまった”タナク、僚友ヌービルにWRCタイトル明け渡す痛恨クラッシュは「マジで大惨事」
“やっちまった”タナク、僚友ヌービルにWRCタイトル明け渡す痛恨クラッシュは「マジで大惨事」
motorsport.com 日本版
スバル新型「すごいフォレスター」登場に反響あり! 水平対向エンジン×本格ハイブリッド搭載に「楽しみ!」の声も! 日本発売は一体いつ?
スバル新型「すごいフォレスター」登場に反響あり! 水平対向エンジン×本格ハイブリッド搭載に「楽しみ!」の声も! 日本発売は一体いつ?
くるまのニュース
「えっ、4つのリングのマークじゃない!?」 アウディが新ブランドを立ち上げ なぜ“4リングス”を使わない? 世界最大市場での戦略とは
「えっ、4つのリングのマークじゃない!?」 アウディが新ブランドを立ち上げ なぜ“4リングス”を使わない? 世界最大市場での戦略とは
VAGUE

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村