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【英国で手に入るベストEVの1台】キアe-ニロ 64kWhへ試乗 航続距離450km

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【英国で手に入るベストEVの1台】キアe-ニロ 64kWhへ試乗 航続距離450km

英国で購入できるベストEVの1台

text:Richard Lane(リチャード・レーン)

【画像】e-ニロが欧州で競う リーフ/ID.3 全112枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


キア社のe-ニロは、現在英国で購入できる最も優れた純EVの1台。2019年にはAUTOCARの姉妹サイトで、カー・オブ・ザ・イヤーを獲得している。純EVとしては、初めての受賞だった。

そんなe-ニロが、2020年のモデルイヤーに向けてマイナーチェンジを受け、さらに力を蓄えてきた。キアによれば主な変更点は、インテリアの装備とデザイン処理とのこと。

203psの電気モーターと、64kWhのリチウムイオン・バッテリーには変更がない。純EVとして堅実な価格もそのまま。どちらもe-ニロを際立たせている内容だ。

売れ行きも好調で、ユーザーも値段に見合った価値があると判断しているのだろう。特に、7年間か16万kmの保証が付いている点も心強い。

装備類の内容は、キアの典型と呼べる水準にまで向上。より高級感あるモデルへと改められている。

初期のニロには、ファースト・エディションと呼ばれるトリムグレードが用意され、ハイブリッドとプラグイン・ハイブリッド版も存在していた。それらは今も存在する。

今回の試乗車は、英国では4+と呼ばれるグレード。三相交流11kWの充電に対応し、充電速度を高速化。一般家庭用のウォールボックスと呼ばれる充電器にも対応する。

インテリアで受けた主な変更点は、ダッシュボード中央に収まる大きなタッチモニター。10.25インチへと拡大され、インフォテインメント・システムもソフトウエアのアップデートを受けた。

車内の質感や乗り心地も向上

車内に用いられる素材も、質感を高めている。フェイシア・パネルはピアノブラック仕上げとなり、随所にブラシ加工風の艶を落としたクロームメッキ部品が散りばめられている。全体的な質感を、効果的に高めている。

以前はレーンキープ・アシストと呼ばれていた機能は、制御に手を焼いていた様子だった。マイナーチェンジ後はレーンフォロー・アシストと呼ばれ、動作は改善。自動車だけでなく、歩行者や自転車なども検知する衝突警告機能も追加されている。

バッテリーの熱を集め、車内を暖める新しいヒートポンプも採用する。ボディ外観の変更点は、LEDヘッドライトのみ。とても歓迎できる内容ではある。

2020年版のe-ニロのドライビング体験は、以前の通り素晴らしい。マイナーチェンジ前は、荒れた路面でのゴツゴツした乗り心地と、ロードノイズが弱点だった。開発が、路面状態の良いドイツを中心に行われたためだろう。

英国の道路はツギハギも多く、ノイズの立ちやすい路面も少なくない。転がり抵抗の小さいタイヤでは、手助けできない部分だ。

だがマイナーチェンジを受けたe-ニロは、どちらも若干ではあるが、改善されている。ロードノイズは変わらず聞こえてくるものの、以前ほど耳障りではなくなった。乗り心地も、ライバルのキア・ソウルEVと比べれば、明らかに良くなっている。

選びたくなる純EVクロスオーバー

もちろん、目を引くボディデザインも、優れた車内パッケージもそのまま。英国価格は据え置きだから、訴求力は明らかに高められている。

もし、ファミリーカーとして電動クロスオーバーを探しているのなら、キアe-ニロを選ばないという選択自体が難しい。2020年のいま、英国市場の中で最も実用性に優れる、純EVモデルの1台だといって良いだろう。

0-100km/h加速を7.8秒でこなせる動力性能を備え、航続距離は公証で450kmに届く。しかも7年間の保証付きだ。

2020年のモデルイヤーに向けて、改良を受けたキアe-ニロ。より選びたくなる純EVクロスオーバーとなったことは、間違いない。

キアe-ニロ 64kWh 4+(英国仕様)のスペック

価格:3万6145ポンド(477万円/英国政府補助金適用後)
全長:4355mm
全幅:1805mm
全高:1545mm
最高速度:167km/h
0-100km/h加速:7.8秒
航続距離:453km
CO2排出量:0g/km
乾燥重量:1812kg
パワートレイン:電気モーター
バッテリー:64kWhリチウムイオン
最高出力:203ps/3800-8000rpm
最大トルク:40.1kg-m/4000rpm
ギアボックス:シングルスピード・ダイレクトドライブ

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