2024年のMotoGPは最終戦を残すのみとなったが、ここまでフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)とホルヘ・マルティン(プラマック)による激しい争いが繰り広げられてきた。
しかし彼らは過去のMotoGPの歴史で起きたような、ライバル同士のいがみ合いや対立といったモノを全く感じさせていない。特に今年はマルティンがドゥカティファクトリー昇格はほぼ決まりと思われていたところから、急転直下のマルク・マルケス起用が決まったこともあり、マルティンのドゥカティへの失望がバニャイヤとの関係にも影響を及ぼすことになるのではないかとも考えられた。
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だがタイトル争いの渦中にあるふたりはコース上で激しく争いつつも、コース外でいがみ合うことは無かった。
バニャイヤ、そしてマルティンは第19戦マレーシアGPで厳しいバトルをしながらも互いに敬意を払い、関係を保つことについて勝った。
「僕にとってそうする(マルティンとの関係を維持する)のは凄く簡単なことだった」とバニャイヤは言う。
「なぜなら、僕はコース外で不遜な態度をとったり、コース内でも攻撃的な態度をとってライバルを押し出したり、相手に対するリスペクトを欠いたりするタイプの人間じゃないからだ」
「僕はそういうことは一度もやったことがないし、そうしたことはこの先もするつもりはない。ホルヘが仮にそういったことをしたとしたら変化はあるかもしれないけど、ホルヘだって概ね僕と同じタイプだからね」
「そう、リスペクトが大事なことなんだ。そして僕からしたら、今後も常にリスペクトは持ち続けるだろう。だからコース外でなぜ互いに話さなくなったり失礼な態度をとったりと、敵対する必要があるのか、僕には理解できない。今のようにするほうが、良いと思うな」
そしてマルティンも2015年にMoto3へデビューした時にチームメイトだったことを含め、バニャイヤとは良い関係を保っており、彼同様に敵対する意味がないと語った。
「僕たちは2015年からお互いのことを知っている。以前にはもっと近しい関係だったんだ」
マルティンはそう語る。
「今はその時とは違うけれど、関係は互いに良好だ」
「彼も言っていたように、敵対することに意味はない。僕たちはそれでも戦うことはできる。皆、日曜日にそれを見ていたように、歴史的にも素晴らしいバトルになっている」
「最後のほうはそうでもなかったかもしれないけど、全体として素晴らしいものだった。だからこうやって話すことができるし、僕らはふたりとも楽しんだと思う」
「そしてバニャイヤの言う通り、この先もそうなれば、僕にとってはパーフェクトだ。常にこうあってほしいと思うよ」
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