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バニャイア、一歩先を見据えて別セッティングに集中「低グリップのトラックに焦点を当てた」/MotoGPヘレステスト

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バニャイア、一歩先を見据えて別セッティングに集中「低グリップのトラックに焦点を当てた」/MotoGPヘレステスト

 4月29日、2024年MotoGPクラスのヘレス公式テストがスペインのヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われた。フランセスコ・バニャイア、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)はセットアップを中心にテストを進めていたようだ。

 序盤数戦はチャタリングに悩まされ、直近2戦は表彰台を逃していたバニャイア。第4戦スペインGPでは、金曜日から異なる作戦をとっていたようで、チャタリングの改善に努めていた。

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 土曜日のスプリントでは好スタートを切るも、オープニングラップで他者との接触もあり、転倒リタイアとなってしまった。しかし、決勝ではスタートからトップに躍り出て、マルク・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)の追撃を受けながらも、ドゥカティのエースライダーらしい走りで今季2勝目を飾った。

 そんなバニャイアは、週明けの月曜日に同地のヘレスで行われたテストに参加し、終始上位につけていた。すでに戦闘力も強く、マシンの仕上がり具合が進んでいるドゥカティ勢は、今回のテストで一歩先のことを見据えてテストを進めていたようだ。

「今日はすべてを再分析、再テストする日だったけれど、試したことはすべてうまくいったし、とても嬉しかったよ。僕たちは、グリップの低いトラックで役立つかもしれない別のセッティングに焦点を当てていたんだ。バルセロナのようなトラックで、グリップが低いときにアドバンテージを得ることができる様なセッティングをテストするために、最後の走行でタイヤをすべて使った」

「グリップのレベルをテストするのが非常に難しかったけれど、とても印象的だったよ。昨日よりもはるかに良い感触で素晴らしかった。ターン6はとても走りやすくて、信じられないほどの感触だったけれど、あまり役に立たなかったんだ」

 また、ドゥカティ勢のマシンに表面上で目新しいパーツなどはあまりなかったように見受けられた。セットアップを中心に進めつつ、新品タイヤも履いてテストを行ったバニャイアは計44周を周回し、4番手で終えている。

「新品のフロントタイヤを試したけれど、その瞬間に風が強くなり始めたんだ。正直なところ、ブレーキングで非常に良かったのはとても似ていた。右側は異なるけれど、おそらくこのトラックでは最適な状況ではなかったんだ」

「金曜日は多くのことを変更したよ。今週末は振動がなかったから、この小さな問題は解決できたかもしれないけれど、状況を改善するために気持ちを改善したい。カタルーニャでは、何らかの問題が発生する可能性もあると思う」とバニャイア。

 また、チームメイトのバスティアニーニも、バニャイア同様にここ数戦はチャタリングに悩まされていたという。しかし、第2戦ポルトガルGP、第3戦アメリカズGPの決勝では表彰台に乗っており、第4戦スペインGPでは5位でポイントも獲得している。

 決して悪い状況ではなさそうなバスティアニーニだが、テストでは新しいジオメトリーやセッティングメインにテストメニューを遂行し問題の解決に努めていた。午前には転倒もあったが、計65周をこなしてトップから0.387秒差の9番手で終えており、次のようにヘレステストを振り返った。

「今日のテストは満足しているよ。何か違うことを試してみることが重要だったし、最終的には3つの新しいことをテストすることができた。午後は大きな一歩を踏み出せたと思うし、ポジティブな意味でも改善されたと思う。スピードも午前中よりずっと楽になったんだ」

「今のところ問題は解決している。これで他のドゥカティライダーと同じように、あるいはもっとうまくブレーキングできるようになった。新しいパーツを試すことも重要だが、他のセッティングを試すことも重要だったんだ」

「(マシンの)バイブレーションがシーズン初めから問題になっていたから、そのために何かしようとしたんだ。今のところ問題は解決しているし、これで他のドゥカティのライダーと同じように、あるいはもっと上手くブレーキングできるようになったよ。新しいパーツを試すことも重要だが、他のセッティングを試すことも重要だったし、これは単なるテストだからレース中に試してみる必要があるね」

 新パーツなどはなく、セッティングや、低いグリップを想定してテストを遂行するなど、他メーカーと比べて一歩先を見据えていたドゥカティ勢。問題になっていたチャタリング問題も少しずつ改善に向かっているようだが、このヨーロッパラウンドでは引き続きどのような戦闘力を発揮するだろうか。

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