ペダルを漕ぐ力が無駄なく連動するサイズを
ようやく過ごしやすい季節がやってきました。とはいえ、あっという間に気持ちの良い時間は過ぎ去ってしまうもの。このタイミングで気持ちよく自転車を乗り回せる瞬間を心行くまで楽しみたいものです。
自転車業界では、販売は新生活がスタートする春先が最も活発になるものですが、サイクリングに適した季節が到来することで「乗ってみよう」と思う人も多いのか、秋口も意外と好調な動きが見られます。なお、自転車を求める人が殺到する春先は人気の車種に需要が集中してしまうため、欲しい自転車が手に入らなかったり、納品まで数カ月待たなければいけない事もあります。
そのようなことを考えると、これから先で自転車に乗る予定がある人は、今の時期に新車を購入して来るべきシーズンに向けて準備しておくのも良いかもしれません。実際、電動アシスト自転車(e-BIKE)界隈で見てみると、バラつきはありますが一昔前まで各メーカーの最新モデルのリリースは年明けが多かったようですが、最近ではどんどん早くなり、主要モデルについては10~11月あたりにリリースされることも珍しくありません。
ちなみに、新しいモデルがリリースされるという事は、店頭に置かれた在庫がいわゆる型落ちになり、販売店によっては値引きの対象になるという事でもあります。
ここ数年、e-BIKEはびっくりするような技術革新は起こっていないので、昨年のモデルだからといって最新モデルより大きく劣るという事はないかと思われます。「どうしても最新モデルがイイ!」という場合を除いて、秋から冬にかけては多少はお財布に負担をかけずに自転車を購入できるチャンスと言えるかもしれません。
では、「自転車を購入しよう」と思い立った時に、気にするべきポイントのひとつが自転車のサイズです。自転車には主に、街乗りを目的にしたシティサイクル(ママチャリ)からスポーツでの利用を主目的にしたロードバイクやマウンテンバイクなど、様々な種類が存在します。種類については利用目的に合わせて選ぶとして、いずれにしても自身の体格に合っていないサイズでは自転車が持つ本来のポテンシャルを発揮できないので注意が必要です。
一般的な街乗り用の自転車、いわゆる一般車の場合、サイズは「インチ」で表記されるタイヤの大きさによって決まってきます。タイヤが大きくなればそれに合わせてフレームも大きくなり、サイズも大きくなります。そのことから自転車のサイズ自体をタイヤサイズで呼ぶことが通例にもなっています。
自転車は基本的に身長に合わせて選ぶことになり、一般車の場合は乗車可能な最低身長が設定されていることが多くあります。フレームの形状によって変わってくる部分もあるのであくまで目安ですが、タイヤサイズ24インチで135cm以上、26インチで140cm以上、27インチで150cm以上、28インチで155cm以上というのが、乗車可能な「最低」身長のようです。
もちろん、最低身長をクリアしているから小さい自転車でも良い、というわけではなく、サドルに腰を掛けてペダルを一番下にした状態で足を乗せた時に、軽く膝が曲がる程度が最も漕ぐ力が伝わる状態なので、停車時に地面に問題なく地面に足が届くかどうかとのバランスを見て選ぶ必要があります。
自転車屋の経験値からあくまで参考ですが、135~150cmあたりは24インチ、150~175cmは26インチ、175cm以上は27インチあたりが一番フィットするサイズ感のようです。身長に合わせて選んでも手足の長さは人によって異なるので、細かい調整としてサドルをはじめハンドルやブレーキレバーの高さや角度を調整すれば、さらに自分にフィットした状態にできるので、ぜひ自転車屋で調整してもらいましょう。
ちなみに、ロードバイクやマウンテンバイクのようなスポーツ車の場合は、タイヤのサイズではなく、フレーム自体の大きさで選ぶことが基準となってきます。一般車以上にメーカーや用途により適正身長が異なるので、目安を紹介するのもなかなか困難です。最近ではネット通販などで実物を見ないで購入することも可能になっていますが、スポーツ車は一般車以上にサイズが体に合っているかどうかが重要なので、可能な限り実物を見に行ったり、店頭でフィッティングしてから購入することをオススメします。
靴と同じように、自転車はサイズが合っていないとどこか違和感が残り、気持ち良く乗ることができない乗りものです。自転車選びで失敗しないためにも、必ず自分の体格に合った自転車をサイズを見つけて、快適なサイクルライフを送ってもらいたいものです。
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中には、車があるのに何で今更自転車なんか乗るの?って人も多いと思うからね。特に田舎は…