スーパーカーといえば「ミッドシップの2シーター、エンジンはDOHCでV8以上。ただし、ほかに惹き付ける魅力があれば例外もあり・・・」というのがざっくりとしたイメージだろうか。1970年代半ばに大ブームが起きてから50年近くの歳月が流れ、そのイメージは少しずつ変わってきているようにも見える。本連載では1966年から現代までスーパーカーを並べていくので、変遷していくさまをお楽しみいただければと思う。【第11回はフェラーリ 365GT/4 BBだ。】
フェラーリ 365GT/4 BB(1973-1976年)
以前に紹介した365GTB/4、通称「デイトナ」まで採用された古典的なFRのシャシに、フェラーリはハンドリングの限界を感じた。そこで次世代のフェラーリに向けて開発されたのが、V型12気筒フェラーリ初の市販ミッドシップ車となる、365GT/4 BBだ。デイトナの正式名称と似ていて紛らわしいので、デイトナは通称で呼ばれる機会が増えたのかもしれない。
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もちろん、デイトナはFRで365GT/4 BBはミッドシップだから、スタイルも車両特性もはまったく異なる。車名にある365の由来は1気筒あたりの排気量(cc)を表すためデイトナと同じ。GTはグランツーリスモ、4はカムシャフトの数(V型のDOHCだから4本)を表す。BBとは「ベルリネッタ ボクサー」の略で、ベルリネッタは2ドアクーペ、ボクサーとは水平対向エンジンを意味する。
だが、搭載されたエンジンは正しくは水平対向ではなく180度のV型12気筒 DOHCとなる。これに各バンクあたり2基、計4基のウエーバー製トリプルチョーク 40IF3C キャブレターを装着して、最高出力は380psを発生した。同排気量だったデイトナ用の60度V12 DOHCより28psも強力で、最高速度もデイトナより20km/h速い300km/hと公称していた。
365GT/4 BBが発表されたのは、1971年のトリノ モーターショーだった。だが、エンジンやトランスミッションの新しいレイアウト熟成に時間がかかり、生産を開始したのは2年後の1973年までずれ込んだ。というのも、エンジンの下にトランスミッションを置く、いわゆるイシゴニス方式(MINIの生みの親であるアレック・イシゴニス氏がMINIで採用した方式)を採用したため重心が高くなるのは避けられず、それが少なからずハンドリングに影響を与えたからだった。
結局、ロールを抑えるために重量物が集中する後輪にコイル/ダンパー ユニットを各2セットずつ備えるなどの手立てを施して操縦安定性の確保を図った。新機軸に挑んだ365GT/4 BBは387台が生産され、1976年に後継となる512BBへとバトンタッチする。
フェラーリ 365GT/4 BB 主要諸元
●全長×全幅×全高:4360×1800×1120mm
●ホイールベース:2500mm
●重量:1120kg
●エンジン種類:180度V12 DOHC
●排気量:4390cc
●最高出力:380ps/7200rpm
●最大トルク:44.0kgm/3900rpm
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:前215/70VR15、後225/70VR15
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