WRC世界ラリー選手権第11戦ラリーGBは10月7日、SS19~23が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が第4戦ツール・ド・コルス以来の総合優勝を飾り、2018年シーズン4勝目を挙げた。トヨタのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は一時トップにおどり出たものの、シーズン初優勝はならなかった。
シーズン中盤以降はメカニカルトラブルなどから苦戦を強いられてきたオジエは、ライバルのトラブルもあり、競技3日目に総合首位に浮上。ラトバラとは3.6秒差で競技最終日に臨んだ。
【順位結果】2018WRC第11戦ラリーGB SS18後 暫定結果
最終日序盤のSS19~20はラトバラがオジエを上回るタイムを刻んで逆転。オジエは3.6秒差の総合2番手に後退する。
しかし、続くSS21ではオジエが反撃し、ギャップをわずか0.2秒まで縮めてみせ、フォルクスワーゲン時代にチームメイト同士だったふたりのバトルは熱を帯びていく。
そしてSS22ではオジエが最速タイムを叩き出し、3.3秒のリードでふたたびトップのポジションに。最終ステージのSS23でもステージ優勝を飾ると、10.6秒までギャップを広げて4月の第4戦ツール・ド・コルス以来となる総合優勝を飾った。
なお、このSS23は開始直前にフィニッシュ地点付近でアクシデントがあったため、およそ2時間近く開始時刻がディレイされている。
オジエは「本当にタフな戦いだった。トヨタもヤリ-マティも手強かった」と戦いをふり返った。
ラトバラは逆転優勝こそ逃したものの、2戦連続の表彰台。また総合3位にはエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が入り、トヨタは4戦連続のダブルポディウム獲得となった。
前日、40秒以上のリードを築きながらメカニカルトラブルでデイリタイアを余儀なくされたオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)は競技最終日に出走し、ステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージのSS20で2位を獲得するなど力走した。
ドライバーズランキングではティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が189ポイントでトップを守ったが、わずか7ポイント差でオジエが迫る形に。タナクはヌービルとは22ポイント差の3位だ。
マニュファクチャラーズランキングではTOYOTA GAZOO Racing WRTが317ポイントでリードを拡大。297ポイントの2位にヒュンダイ・シェル・モビスWRT、273ポイントの3位にMスポーツ・フォード・ワールド・ラリー・チーム、187ポイントの4位にシトロエン・トタル・アブダビWRTとなっている。
2018年のWRCは残り2戦。最終戦前の戦いとなる第12戦は10月25~28日にスペインで行われるラリー・カタルーニャだ。
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