現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 2代目で盤石化 新型キア・ニロ・ハイブリッドへ試乗 CH-RやHR-Vとしのぎを削る 前編

ここから本文です

2代目で盤石化 新型キア・ニロ・ハイブリッドへ試乗 CH-RやHR-Vとしのぎを削る 前編

掲載 6
2代目で盤石化 新型キア・ニロ・ハイブリッドへ試乗 CH-RやHR-Vとしのぎを削る 前編

初代の成功を伸ばすモデルチェンジ

革新的なバッテリーEV(BEV)のEV6で勢いづいている、韓国のキア。今回試乗した新型ニロは、英国では中型SUVのスポーテージに次ぐ売上げナンバー2の人気モデルに当たる。同社にとっては、EV6へ並ぶ重要なモデルに違いない。

【画像】2代目もクラストップ キア・ニロ 日本ブランドの競合モデルと比較 ルノー・アルカナも 全107枚

初代ニロは多くのライバルを凌駕する実力を備え、小型クロスオーバー市場で確かな人気を獲得した。手頃な価格のハイブリッドに加えて、不満ない航続距離を持つBEVもラインナップし、時流を見事に掴んでいた。

同一プラットフォームで内燃エンジン版とBEV版の両方を構築しようとすると、それぞれの特性や形状が異なるため、妥協を迫られる可能性がある。しかし初代ニロはハイブリッド版もBEV版も、訴求力のある内容に仕上がっていた。

ライバルも黙ってはおらず、トヨタはCH-R、ホンダはHR-V、ルノーはアルカナのハイブリッドで、同じ市場でのプレゼンス拡大を目指している。ライバル勢によるBEVの登場は少し先のようだが、攻防は穏やかではない。

そんななかで、2代目へモデルチェンジしたニロは、これまでの成功を伸ばす方策を選んだようだ。プラットフォームは第2世代のK3と呼ばれる新開発のものだが、そこに構築された内容は初代とほぼ同じレシピといっていい。

SUVらしい雰囲気のスタイリング

ハイブリッド版は、1.6L 4気筒ガソリンターボ・エンジンと6速デュアルクラッチATという組み合わせ。駆動用モーターは通常のハイブリッドで43ps、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)では84psのパワーがある。

駆動用バッテリーは前者が1.32kWh。後者のPHEVには、11.1kWhの容量のものが搭載される。メカニズムの構成は、基本的に初代のキャリーオーバーとなる。

ニロEVと呼ばれるBEV版でも、駆動用バッテリーの容量は64.8kWhで従来と変わらない。航続距離は約465kmと不足ない。英国市場では、BEV版がニロの販売台数の5割を占めている。

今回試乗したのは、英国では4割の支持率を持つ通常のハイブリッド。ニロでは、PHEVが占める割合は小さい。

2代目で大きく変化したのはスタイリングだろう。初代はクロスオーバーというより膨らんだハッチバック的だったが、ずっとSUVらしい雰囲気を得ている。特にフロントマスクはアグレッシブで、ロボットの顔のようにも見える。EV6へ通じる処理だ。

フロントグリルは、エアインテークとしての機能は殆ど持っていない。クルマの顔や装飾的な要素が強い。

ボディサイズは全長が65mm、全幅が20mm大きくなり、バランスの良いプロポーションに結びついている。一方で車重増は防いでおり、優れたプラットフォームのおかげでBEV版では70kgも軽量化させたという。

飛躍したインテリア 大きな荷室容量

今回のモデルチェンジでインテリアも飛躍した。2面のモニターがダッシュボード上で存在感を示し、全体的な面構成もシャープ。ツインスポーク・ステアリングホイールは、EV6との結びつきを感じる特徴となっている。

サイズの拡大で、車内空間にもゆとりが生まれている。リアシートは大人にも不満のない広さがあり、荷室は451Lと使える容量がある。ハイブリッド用バッテリーが空間を侵食しているが、C-HRやHR-Vよりも大きい。

内装のデザインは美しいと筆者は思う。EV6ではプラスティック製パネルが多すぎる印象だが、手頃な価格のニロの場合は雰囲気に合っている。

新しいテクスチャーも採用しており、特に石目調のパネルは新鮮。ブラック一辺倒ではない配色も良い。トップグレードを選択すると、真鍮のようなトリムも施される。

シートや天井の内張りには、リサイクル素材が用いられている。レザーはオプションでも用意されないそうだ。

大きなモニターを獲得した一方で、実際に押せるハードボタンが残されているのは好印象。エアコンとインフォテインメントで共有するショートカットキーは、利便性に優れるとまではいえないものの、より悪い他社の例もゼロではない。

フロントシートは座り心地が良く、適度に身体をサポートしてくれる。座面は高めでSUVライク。高身長のドライバーは、ステアリングホイールの調整域が足りなく感じるかもしれない。

インフォテインメント・システムはキアのオリジナル。操作性は良好で、有線でスマートフォンとのミラーリングに対応する。

この続きは後編にて。

こんな記事も読まれています

悪天候、アクシデント多発のSUGOは赤旗で早期終了。野尻智紀がシーズン2勝目【第3戦決勝レポート】
悪天候、アクシデント多発のSUGOは赤旗で早期終了。野尻智紀がシーズン2勝目【第3戦決勝レポート】
AUTOSPORT web
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第9戦は野中誠太が今季3勝目を飾る
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第9戦は野中誠太が今季3勝目を飾る
AUTOSPORT web
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
AUTOSPORT web
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
2024年F1第10戦スペインGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
AUTOSPORT web
2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介
2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介
AUTOCAR JAPAN
23インチでも上質な乗り味に感服!【ランドローバー レンジローバースポーツ】
23インチでも上質な乗り味に感服!【ランドローバー レンジローバースポーツ】
グーネット
息子が目撃したグッドウッド・リバイバル 純白のハンスゲン・スペシャル(2) 世界水準の厳しい現実
息子が目撃したグッドウッド・リバイバル 純白のハンスゲン・スペシャル(2) 世界水準の厳しい現実
AUTOCAR JAPAN
Cタイプが買えないなら作ればイイ! ベースはジャガーXK120 純白のハンスゲン・スペシャル(1)
Cタイプが買えないなら作ればイイ! ベースはジャガーXK120 純白のハンスゲン・スペシャル(1)
AUTOCAR JAPAN
リカルド予選18番手「感触は良くなったが、タイムが向上しない。新パーツへの理解を深める必要がある」/F1第10戦
リカルド予選18番手「感触は良くなったが、タイムが向上しない。新パーツへの理解を深める必要がある」/F1第10戦
AUTOSPORT web
【正式結果】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO 決勝
【正式結果】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO 決勝
AUTOSPORT web
940万円のホンダ「プレリュード」出現!? 5速MT搭載の「スペシャリティモデル」がスゴい! 23年落ちなのになぜ「新車価格」超えた? “極上車”が米で高額落札
940万円のホンダ「プレリュード」出現!? 5速MT搭載の「スペシャリティモデル」がスゴい! 23年落ちなのになぜ「新車価格」超えた? “極上車”が米で高額落札
くるまのニュース
HKSファンなら愛車にペタリ…HKSがロゴステッカー4種類を発売
HKSファンなら愛車にペタリ…HKSがロゴステッカー4種類を発売
レスポンス
乗用車じゃ当たり前の技術ハイブリッド! 大型トラックはいまだ「プロフィア」だけなのはナゼ?
乗用車じゃ当たり前の技術ハイブリッド! 大型トラックはいまだ「プロフィア」だけなのはナゼ?
WEB CARTOP
江戸は「坂」の多い町 物資を運ぶ苦労は並大抵ではなかった!
江戸は「坂」の多い町 物資を運ぶ苦労は並大抵ではなかった!
Merkmal
雨の第3戦SUGOは安全面を考慮し赤旗終了。近藤真彦会長「最後までレースができなかったことをお詫びします」
雨の第3戦SUGOは安全面を考慮し赤旗終了。近藤真彦会長「最後までレースができなかったことをお詫びします」
AUTOSPORT web
高速道路上に「なかったはずのトンネル」が出現!? 風景がめちゃくちゃ変わる大工事 これからスゴイことに!?
高速道路上に「なかったはずのトンネル」が出現!? 風景がめちゃくちゃ変わる大工事 これからスゴイことに!?
乗りものニュース
トヨタが手がけたホンキのアソビグルマ──新型クラウン・クロスオーバーRS“ランドスケープ”試乗記
トヨタが手がけたホンキのアソビグルマ──新型クラウン・クロスオーバーRS“ランドスケープ”試乗記
GQ JAPAN
野尻智紀&岩佐歩夢のコンビでSF王座争いリードするTEAM MUGEN。しかし現状には満足せず「安定感が足らない」
野尻智紀&岩佐歩夢のコンビでSF王座争いリードするTEAM MUGEN。しかし現状には満足せず「安定感が足らない」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

6件
  • かす国のかす車
    日本には無関係
  • 世界では、充電待ち渋滞等でEV疲れが出てきて中国なんかは、ガソリンでも走れるPHEVが見直されているのは当然の流れだな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

139.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.989.9万円

中古車を検索
Kの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

139.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.989.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村