F1第6戦モナコGPのフリー走行3回目は、フェラーリのシャルル・ルクレールがトップでセッションを終えた。
曇り空のモナコ・モンテカルロは気温20度、路面温度33度。木曜日のFP1より幾分暖かいコンディションの中、60分のセッションがスタートすると、まずはマクラーレンやアルファロメオ、ハース勢がインスタレーションラップをこなした。
ウイリアムズのジョージ・ラッセルが最初にタイムを計測。それをルノーのダニエル・リカルドやトロロッソ勢が上回り、アレクサンダー・アルボンが1分13秒775で、セッション序盤のトップに立った。
セッション開始から10分が経過すると、フェラーリやメルセデス勢が走行開始。シャルル・ルクレール(フェラーリ)がアルボンに代わりトップに立つが、それをチームメイトのセバスチャン・ベッテル、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がさらに上回った。
ボッタスは2度目のアタックで1分12秒238までタイムアップ。一方、チームメイトのルイス・ハミルトンは、フロントタイヤからバイブレーションを感じると訴えながらも、セクター1、2で全体ベストを更新し、ボッタスと0.258秒差の2番手に浮上した。
その直後、ベッテルが1コーナーでタイヤをロック。エスケープゾーンに退避できず、バリアに突き刺さってしまった。このマシン撤去のため、バーチャルセーフティカー(VSC)が出された。
マシンの撤去が済むと、ハミルトンは再アタック。9周目のソフトタイヤでセクター1、2の全体ベストタイムを更新し、1分12秒034でトップに立った。同じタイミングでレッドブルのマックス・フェルスタッペンもタイムを計測。6周目にセクター3の全体ベストを更新したフェルスタッペンは、1分12秒176で2番手に飛び込んだ。
セッション残り35分ごろ、3番手となっていたボッタスがさらにタイムを更新。1分11秒835を記録したが、これは12周目のソフトタイヤでのタイムだった。
直後、ルクレールにはVSC中の手順を守らなかったとして、セッション後に審議が行われると通知が出された。チームメイトのクラッシュで出されたVSCだっただけに、仮にペナルティが出された場合、フェラーリにとってはまさに泣きっ面に蜂の状況となる。
セッションが半分を経過し、トップはボッタス。2番手にハミルトンがつけた。以下フェルスタッペン、ルクレール、ガスリー、ベッテルというオーダー。”ベスト・オブ・レスト”にはアルボンがつけたが、その後にキミ・ライコネン(アルファロメオ)がそれを上回って7番手とした。
残り時間が25分を過ぎると、メルセデス勢やルクレールが2セット目の新品ソフトタイヤを投入し、予選シミュレーションを敢行。ハミルトンは挙動を乱しアタックを中断した一方、ボッタスはラップをまとめ、1分11秒338をマークした。
しかしそれをさらに上回ったのがルクレール。セクター2では全体ベストを更新し、1分11秒265で地元モナコでタイムシートのトップに名前を刻んだ。
中団チームも続々と新品タイヤでタイムを投入。トラフィックを縫うように、各車がアタックを実施しタイムを更新していった。ここでトロロッソ勢もタイムを上げクビアトが6番手、アルボンが8番手につけた。
結局、セッションをトップで終えたのは、地元モナコ出身のルクレール。ボッタスを0.053秒差で抑えた。ただベッテルのクラッシュもあり、チームにとってはほろ苦いセッションとなった。
メルセデス勢はボッタスが2番手、ハミルトンが3番手。2セット目のタイヤでのタイムの伸びがルクレールに及ばなかったのが気になるところだ。
レッドブルはフェルスタッペンが4番手、ガスリーが5番手につけ、その差は僅差。白熱の予選アタック争いが見られそうだ。
中団争いは、セッション終了間際にアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィが6番手に飛び込んだ。トロロッソはクビアト7番手、アルボン10番手。予選Q3進出を巡る争いは、アルファロメオやトロロッソ、ルノー、ハースが激しい争いを繰り広げそうだ。
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