チーム代表として初めてグランプリ優勝を祝ったマクラーレンF1のアンドレア・ステラは、先のマイアミGPで新たにグランプリウイナーとなったランド・ノリスを褒めたたえ、マイアミの誰もを驚かせた結果を絶賛した。
ノリスはすでに6回目のF1シーズンを迎えているが、まだグランプリ優勝を飾っていなかったため、24歳の彼にはプレッシャーがかかっていた。また、ソーシャルメディアユーザーの中には、彼を『Lando No-wins(勝てていないランド)』と罵る投稿を行っていた者も少なくなかった。
ノリスが悲願のF1初優勝「『ランド・ノーウイン』と呼んでいた人たちが間違っていたと、ついに証明できた」F1第6戦
そのためステラは、未勝利が続いたことについて次のように認めた。「このことは彼の肩に少々重くのしかかった。しかし、それは我々の肩にもいくらかの重荷となっていた。なぜなら、勝てる材料をランドに提供すれば、すぐに彼が結果を出せることが分かっていたからだ」
「だから私たちは責任を感じていたし、何度もそう言ってきた。我々次第のことであり、ランドのせいではないと感じている」
さらにステラは次のように明言した。「冬の間に開発を続け、成長してきたランドの功績だ。とくに予選を改善して、いいラップを出すことを目指していた」
「速いクルマがあれば、つねに100パーセントの力を出しきる必要はない。そこにいればいいんだ。彼はそうしたことをやっていると思う。また彼のレースマネジメントは、今や非常に成熟していると言わずをえない」
ノリスが自身初となるグランプリ優勝に貢献した重要な瞬間について、ステラはこう続ける。「ファーストラップの後、できることがあまりないと見た彼は、タイヤを労るようにした。自分のレースがどこかの段階で始まることを分かっていたからだ」
「そして、前方のクルマがピットインしたが、そこで彼が引き出すことができたペースは信じられないほどだった。(これまでも)予選では速く、時には自分のペースで走行していた。レースでベストを尽くすという点でも(今では)非常に成熟している」
結論として、「我々には、彼に優勝できる素材を提供する必要があった。そして、我々がそうするとすぐに、彼は勝利を達成した。私から見ると、彼がどれだけ準備ができていたかということが証明された」と同氏は主張した。
「また、つねに実力で表彰台フィニッシュができるわけではないマシンによって彼が表彰台に上がったのを目にして、ランドは非常に力強い旅をしていると感じた」
ノリスが最後までリードしたが、雨が降り始めた際にピットインするのに時間をかけすぎたため敗北することとなった有名な2021年ロシアGPのことは、マイアミでの優勝の後でさえ数え切れないほど言及された。ステラはその失敗の責任をマクラーレンが負うべきだと考えた。
「どちらかといえば、それはランド自身にとってもチームにとっても、プレッシャーが高まったときにどのように動かなければならないかという点で、ちょっとしたターニングポイントになったと思う」
「コース上で得た独自の情報と、ピットウォールにある独自の情報を集め、よい決断を下すためにいかにして協力しなければならないかという点からもそうだった。だが、あのレースに戻るとしたら、責任はピットウォールにあると思う。ピットの指示を充分に強制しなかったからだ。コース上のドライバーは、どこで雨が降っているかどうか見えていない。我々はそれを見ることができた。ランドにピットインを強要しなかったのは、我々の限界だった。その場合でも彼は仕事をこなしていたが、ある意味で我々は勝利を収める準備ができていなかったんだ」
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