現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【比較試乗】「ランボルギーニ・ウルス vs アルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ vs アウディSQ2」SUVが速くたっていいじゃないか!

ここから本文です

【比較試乗】「ランボルギーニ・ウルス vs アルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ vs アウディSQ2」SUVが速くたっていいじゃないか!

掲載 更新 3
【比較試乗】「ランボルギーニ・ウルス vs アルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ vs アウディSQ2」SUVが速くたっていいじゃないか!

SUVといえば、背が高くて見切りがいいので運転しやすく、荷物も載せられるファミリーカーといったイメージが強い。およそスポーツカーとはかけ離れた存在なのかもしれない。とはいえ、SUVに高性能を求める方もいらっしゃるだろう。ここではコンパクト、ミドル、ハイエンドを代表する3台のハイパフォーマンスモデルをピックアップ。それぞれの魅力を紐解いてみた!

バラエティに富んだスポーツSUVの選択肢

他のアウディSモデルにも全く引けを取らない洗練された走りを堪能!「アウディSQ2」【JAIA輸入車試乗会】

ひと昔前のSUVを取り巻く“泥臭さ”や“ヘビーデューティ”のイメージはすっかり影を潜め、最近では“高級”や“スポーティ”など以前の風情とは対極にある言葉で表現されるようになった。SUVならではの機能性で選んでいる人だってもちろんいるだろうが、「ああいうカタチをしたクルマに乗りたい」というのが息の長いSUVブームの根源的動機と推測できる。

スポーツSUVに限っても、そのバリエーションはボディサイズでも性能面でも価格面でも実にバラエティに富んでいて選択肢は広い。スポーツカー並みの動力性能や操縦性を備えたSUVをボディサイズ別に「大中小」と揃え、それぞれの魅力を詳らかにしてみようというのが今回の企画である。

3台の中でもっともコンパクトなSQ2はQ2のハイスペックモデルである。全長4220mm、全幅1800mm、全高1525mm、ホイールベース2595mmのボディサイズは、Q3より220mm短く30mm狭く70mm低いが、ホイールベースはわずか10mmしか短くなっておらず、Q2のほうが全長/ホイールベース比で比べるとロングホイールベースであることがわかる。実際、外観の見た目以上に室内には余裕がある。

SQ2の直列4気筒ターボエンジンは“DNU型”で、ゴルフGTIと基本的に同じユニットである。ロングストローク型なので、シュンシュンと軽々レブリミットまで回るタイプではないもののレスポンスは決して悪くなく、息の長い出力特性が特徴的だ。日本仕様のQ2では唯一のクワトロ(4WD)で、後方にデフとドライブシャフトを置くため、リアサスペンションはFFのトレーリングアームからダブルウイッシュボーンにコントロールアームを追加したマルチリンク式に改められている。“Sスポーツサスペンション”と呼ばれる専用のばねとダンパーが装着されていて、乗り心地は明らかに硬め。ダンピングレートと減衰力がばね上の動きを素早く収束させる設定になっている。高速道路の継ぎ目などでは身体が上下に揺すられる回数が多いものの、入山して九十九折りを行けば、ステアリングを何度も切り返しても路面に張り付くスタビリティの高さを見せつける。

300ps/400Nmのパワーは1570kgのボディを動かすには十分すぎるほどで、シートへ押さえ付けられるくらいの加速Gが容易に体験できる。一方で、右足を丁寧に動かせば紳士的な動力性能も可能となる。1800mmの全幅がもたらす取り回しのよさといざというときのパワフルな瞬発力、そしてアウディらしい清潔感ある佇まいのSQ2に乗っていると“スマートな選択をしたオーナー”に見えるかもしれない。

浮世離れした2台のイタリアンSUV

アルファロメオ・ステルヴィオはSUVの格好をしたスポーティカーで、そのクアドリフォリオはスポーツカーだと思っている。クアドリフォリオの試乗会でドバイに招かれた時、アルファのスタッフに「砂漠には絶対に入らないでください」と言われ、用意されていた試乗ルートは高速コーナーの続く峠道だった。作り手側が端っからステルヴィオにオフロードの走破性など必要ないと考えていたことがその時わかったからだ。

アルファロメオのエンジン縦置きプラットフォームは“ジョルジョ”と呼ばれ、ジュリアと共にデビューを果たした。ステルヴィオもまたこのジョルジョを使用しているので、基本的なコンポーネントはジュリアと共通である。一方で、リアに置かれた電子制御式ディファレンシャルとQ4(4WDシステム)を組み合わせたアルファ初のモデルでもある。

V6エンジンは510ps/600Nmものパワーを発生するが、Q4が4輪へしっかりと駆動力を振り分けるので、乱暴なドライバビリティにはならない。しっかりと路面を捉えるトラクション性能には目を見張る。とはいっても、通常の駆動力配分はほぼ0:100のFR。必要な時だけ前輪を駆動するので、FRらしいシャープでスッキリとしたハンドリングも味わえるところがステルヴィオの最大の魅力だろう。

電子制御式ダンパーとばねの組み合わせによるサスペンションは思ったほど締め上げられておらず、適度にばね上を動かしながらスムーズな荷重移動を促すセッティングだ。これにより乗り心地は望外によく、グランドツーリングも難なくこなしてくれる。ボディサイズの割に室内空間がタイトなところにも、ステルヴィオをスポーツカーの仲間に加えようとするアルファの割り切りが現れている。

たまたまSQ2の次にウルスに試乗したら、ステアリングのスイッチ類がSQ2とまったく同じでちょっと興醒めしてしまったけれど、センタコンソールに目を移せば、そこには紛れもないランボルギーニの宇宙が広がっていた。赤いカバーに隠れたエンジンスタートボタンをはじめ、ドライブモードスイッチに「ANIMA(魂)」、個別設定モードスイッチに「EGO(自我)」と付けるネーミングセンスなどは、ランボルギーニだから許される演出である。

エアサスと電制スタビライザーと後輪操舵などの飛び道具も効果もあり、ウルスは面白いようによく曲がり、スタビリティも異様に高い。カイエンやベンテイガと同じV8ツインターボでも、650ps/850Nmという最強のパワースペックを与えられたウルスの加速力は完全にスポーツカーのそれである。「SUVでもこんなことができるのか」と、ウルスに乗る度にランボルギーニの技術力の高さを思い知らされてしまう。

エンジンの吸気音やメカニカル音が前から聞こえるのを除けば、ウルスは車高の高いウラカンに乗っているようでもあった。あまりにも浮き世離れし過ぎていて、もし自分がウルスを手に入れたらなんて想像する気も起こらないけれど、世知辛い世の中においてスカッとした気分にさせてくれることだけは確かである。

【Specification】AUDI SQ2
■全長×全幅×全高=4220×1800×1525mm
■ホイールベース=2595mm
■車両重量=1570kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1984cc
■最高出力=300ps(221kW)/5300-6500rpm
■最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/2000-5200rpm
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション(F:R)=ストラット:ウイッシュボーン
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F:R)=235/45R18:235/45R18
■車両本体価格(税込)=5,990,000円

お問い合わせ
アウディジャパン 0120-598-106

【Specification】ALFA ROMEO STELVIO 2.9 V6 BI-TURBO QUADRIFOGLIO
■全長×全幅×全高=4700×1955×1680mm
■ホイールベース=2820mm
■車両重量=1910kg
■エンジン種類/排気量=V6DOHC24V+ツインターボ/2891cc
■最高出力=510ps(375kW)/6500rpm
■最大トルク=600Nm(61.2kg-m)/2500rpm
■トランスミッション=8速AT
■サスペンション(F:R)=Wウイッシュボーン:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=255/45R20:285/40R20
■車両本体価格(税込)=11,890,000円




お問い合わせ

FCAジャパン 0120-779-159

【Specification】LAMBORGHINI URUS
■全長×全幅×全高=5112×2016×1638mm
■ホイールベース=3003mm
■車両重量=2200kg
■エンジン種類/排気量=V8DOHC32V+ツインターボ/3996cc
■最高出力=650ps(478kW)/6000rpm
■最大トルク=850Nm(86.7kg-m)/6800rpm
■トランスミッション=8速AT
■サスペンション(F:R)=マルチリンク:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=285/45R21:315/40R21
■車両本体価格(税込)=29,177,555円




お問い合わせ
ランボルギーニジャパン 0120-988-889

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
<新連載>[失敗しない初めてのスピーカー交換]ツイーターだけを“追加 or 交換”するのは、アリ!?
レスポンス
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
レッドブル、リヤウイングのスペック選定でミス?「空気抵抗が大きすぎる上に、この1スペックしかない」
motorsport.com 日本版
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
約270万円! ホンダ新型「“4.8m級”セダン」登場に反響多数! 斬新「光るボンネット」採用の「“迫力”顔マシン」に「近未来的」の声! 天井はほぼガラスな“超開放感”内装もスゴイ「L」中国で発売し話題に
くるまのニュース
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
バイクのニュース
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レスポンス
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
Auto Messe Web
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
Webモーターマガジン
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
motorsport.com 日本版
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
くるまのニュース
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
バイクのニュース
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
レスポンス
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
WEB CARTOP
なぜ12気筒エンジンは魂を揺さぶるのか? アストンマーティン新型「ヴァンキッシュ」は快感以外のなにものでもない。【試乗レビュー】
なぜ12気筒エンジンは魂を揺さぶるのか? アストンマーティン新型「ヴァンキッシュ」は快感以外のなにものでもない。【試乗レビュー】
くるくら
ミツオカ、創業55周年記念車『M55』の市販モデルを正式発表。ローンチ仕様を100台限定で発売へ
ミツオカ、創業55周年記念車『M55』の市販モデルを正式発表。ローンチ仕様を100台限定で発売へ
AUTOSPORT web
初代NSXに存在した「やりすぎ」モデル! たった14台しか売れなかった「タイプS Zero」のストイックさに脱帽
初代NSXに存在した「やりすぎ」モデル! たった14台しか売れなかった「タイプS Zero」のストイックさに脱帽
WEB CARTOP

みんなのコメント

3件
  • なぜ車格の違うこの3車種を比べているのだろうか?
  • SUVといえば、背が高くて見切りがいいので運転しやすく、荷物も載せられるファミリーカーといったイメージが強い。
    No,the TOYOTA Land Cruiser is so famous that many riches own this fine car,especiailly in the middle east countries. These cars in this article can't drive through a desert,can they?笑う
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2868.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2760.06880.0万円

中古車を検索
ウルスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2868.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2760.06880.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村