トヨタで最も古くから続くモデルであり、そのラインナップの中でフラッグシップとなるのが「ランドクルーザー(300シリーズ)」です。2021年に登場した最新モデルのインテリアのデザインはどのようになっているのかを解説します。文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK
デザイン・コンセプトはエクステリアと同じ
SUVのツートップ!ランドクルーザーVSレンジローバー、あなたはどちら派?
「ランドクルーザー(300シリーズ)」は、ライトユースを担う「ランドクルーザー・プラド」、過酷な状況での使用を想定するヘビーデューティー向けの「ランドクルーザー(70シリーズ)」、そして実用性と快適性を融合させたステーションワゴンの「ランドクルーザー(300シリーズ)」という3つのラインナップが存在します。ステーションワゴンの「ランドクルーザー(300シリーズ)」は、3つのラインナップの中で、フラッグシップという存在です。また、トヨタの数あるSUVラインナップの中でも「ランドクルーザー(300シリーズ)」は、頂点となるモデルになります。
そうした最上級SUVとして「ランドクルーザー(300シリーズ)」には「Brutal & Sensual all-roader」というデザイン・コンセプトが設定されています。日本語的には「タフで強靭」であることと、「洗練された大人の魅力」が高い次元で融合することが狙いとなります。
インテリアも、エクステリアと同様に、デザイン・コンセプトは同じ。ただし、こちらは移動空間のデザインということで、「ドライビングプレジャー(究極のワクドキ空間)」を目指していると、トヨタは説明します。具体的には「絶対的な安全・安心」と「最上級の快適性」が融合することで、他にない「ドライビングプレジャー(究極のワクドキ空間)」を実現させるといいます
機能性を重視したデザインを採用
「ランドクルーザー(300シリーズ)」は、ラグジュアリーなSUVですが、一方で、過酷なオフロードを走破するための車でもあります。そのため、過酷な走行環境でも、スムーズな運転操作や快適な居住性を実感できることを目指して、インテリアはデザインされています。
具体的には、インストルメントパネルの上部は、車内部の右から左まで、一直線に続くような水平基調のデザインとなっています。これは過酷な走行環境の中で、車の姿勢がどうなっているのかを感じやすくするための工夫となります。また、メーターは「速度、エンジン回転、燃料、水温、油圧、電圧」を示す6針式を継承。古臭いようでも、重要な情報を直感的に視認できることにこだわっています。
また、運転席と助手席まわりは、乗員を包み込むようなデザインとなり、しかもソフトパッドが多用されています。車が大きく揺れても、乗員を守ることが重視されているのです。
スイッチ類の配置も使いやすさを重視
「ランドクルーザー(300シリーズ)」は、トヨタのフラッグシップSUVらしく、非常に多くの機能が用意されています。そのため、それらを操作するためのスイッチ類も、当然、数多くなります。そこで「ランドクルーザー(300シリーズ)」では、機能ごとにスイッチをまとめるようにレイアウトされています。
具体的に言えば、走行・駆動系のスイッチはシフトノブの運転手側に、空調系はセンターディスプレイの下、オーディオ系は空調系の下とステアリング・スイッチの下側です。特に駆動系の操作は、ドライブモードセレクト(DMS)、マルチテレインセレクタ(MTS)、ダウンヒルアシストコントロール(DAC)、クルールコントロール(CRAWL)の4機能をひとつのダイヤルへ統合。モニターを見ながら、視線を逸らすことなく、操作できるようになっています。
数多くの室内用のマテリアルを用意
シートのマテリアルは、ファブリック、スエード調ファブリック、本革を用意。本革の色はブラックだけでなく、最上級の「ZX」グレードにはニュートラルベージュ、スポーツグレードの「GR SPORT」には専用ブラックと専用ブラック&ダークレッドが用意されています。
車内のオーナメントには、ブラックメタリック調、ゼブラウッド杢目調、切削カーボン調、ウォールナット杢目調が用意されています。
そして、インテリアカラーは4種。最上位の「ZX」グレードは、ブラックとニュートラルベージュ。「GR SPORT」は、専用ブラックと専用ブラック&ダークレッド。その他、グレードはブラックとなります。
最も過酷な環境を走破しつつも、最もゴージャスな車というのが「ランドクルーザー(300シリーズ)」。そのためインテリアには、機能性・実用性が重視されているのが特徴です。とはいってもトヨタの最上位SUVですから、その質感は高く、そして装備も充実しています。最高の機能と、最高の快適性が融合するのが「ランドクルーザー(300シリーズ)」のインテリアです。
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