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【アクティブな家族へ】トヨタ・カローラ・トレック(カローラ・クロス)へ英国試乗

掲載 更新 12
【アクティブな家族へ】トヨタ・カローラ・トレック(カローラ・クロス)へ英国試乗

自転車ブランドのトレック社とコラボ

text:Tom Morgan(トム・モーガン)

【画像】カローラ・トレックと欧州製ライバル 全73枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


ファミリー層向けのステーションワゴンへ、トヨタ流にアクティブなライフスタイルという魅力を加えた、カローラ・トレック。日本では、カローラ・クロスという名称が予定されている。

学校への送り迎えや週末の買い物だけでなく、軽めのオフロード走行もたまには必要、という人向けのクルマだ。SUVというカテゴリーにこだわらずとも、多くのユーザーが該当することになるだろう。

この欧州でのトレックという名称は、アメリカの大手自転車ブランド、トレック(Trek)社との協力によるもの。トレックのマウンテンバイクのように、カローラ・ツーリングへもワイルドな見た目が与えられている。

前後のバンパーには、下回りを保護するスキッドプレートを装着。フェンダーアーチやサイドシル下部も、プラスティック製のカバーで覆われている。

かといって、本気のオフロード向けというより、かなりソフトなイメージに留まる。通常のカローラ・ツーリングとの見た目の違いは控え目だから、中には気付かない人もいるかもしれない。

車高は20mmほど持ち上げられている。フカフカの芝生で覆われた放牧地を走るのには、通常のカローラ・ツーリングよりは向いている。ハイブリッドのガソリンエンジンが送るパワーは、前輪のみに限られているけれど。

充実した標準装備と楽しめるドライビング

前輪駆動だから、トヨタ製ハイブリッドとして優れた経済性は変わらない。四輪駆動のフォルクスワーゲン・ゴルフ・オールトラックなどでは難しい、良好な燃費を叶えている。

カローラ・トレックは標準装備も充実。同価格帯で並ぶ、前輪駆動のフォード・フォーカス・アクティブより内容は良い。

フォードではオプションとなる、パワー・テールゲートにバックカメラ、前後のパーキングセンサー、アダプティブ・クルーズコントロールが、カローラ・トレックでは標準装備となる。

英国仕様のカローラ・トレックは、電気の力だけでの走行も可能。とても静かに、穏やかに運転できる。仮にガソリンエンジンが始動しても、今までのトヨタ製ハイブリッドより、気になりにくい洗練性も得ている。

一方で、アクセルペダルを少し踏み込むと、回転数が6200rpmまで時々急上昇するのは従来どおり。シフトパドルを用いれば、CVTをマニュアルのように操作もできる。だが、実際にエンジンが実際に頑張っている具合と、メーターパネルに表示される段数とは、一致しない感覚は残っている。

基本的には変速はCVTに任せ、EVとは異なる活発なパフォーマンスを楽しむ方が適しているようだ。

カローラ・トレックは、試乗車の2.0Lエンジン版でも、恐らくゴルフGTEほどは速くはないだろう。英国ではさらに穏やかな1.8L版も選べる。しかし、先代のオーリスでは体験できなかった、楽しいドライビングを味わえるのが強みでもある。

乗り心地やステアリングも好印象

試乗車のアルミホイールは17インチ。タイヤのサイドウォールは充分に高く、殆どの路面で穏やかな乗り心地にまとめている。

通常のカローラでも乗り心地は優れているが、カローラ・トレックは高速道路でさらに若干、洗練度が増した印象。プレミアム・ブランドのライバルには並ばないにしても。

高められた車高のおかげで、路面の起伏や隆起を超える不安感はさらに少ない。だが、落ち着きはもう少し欲しいところ。

20mm車高が上がっていても、動的なレスポンスが悪化していない点も良い。直感的な操縦性と、優れた姿勢制御を両立させている。

ステアリングも、速度域に関わらず重み付けは好印象。ドライバーとの一体感という面ではクラスベストではないにしろ、優れたバランスに仕上がっている。

カローラ・トレック専用となるウッド風のインテリアトリムと、2トーンのファブリック・シートのおかげで、インテリアの雰囲気は明るい。しかし、8.0インチのインフォテインメント用モニターは解像度が荒く、ライバルより見劣りする部分。

ショートカット・ボタンやボリューム用ダイヤルなどは使いやすいものの、英国版のナビのソフトウエアは扱いにくい。アンドロイド・オートとアップル・カープレイは、英国ではディーラーに並ぶ時までには対応予定だという。

広く人気を集める可能性あり

標準のトヨタ・カローラ・ツーリングよりも買いだろうか。クロスオーバー風コンパクトモデルの人気の高まりを見れば、新しいカローラ・トレックは広く人気を集めるトヨタ製モデルになるはず。

充実した標準装備を考えれば、約3万ポンド(400万円)の英国価格はお手頃と呼んでも良い。必要と思えるモノはほぼ付いている。加えて、読者の想像以上に運転も楽しめる。

オフロードの走破性は、確かに四輪駆動のライバルモデルよりは制限される。それでも、歩道の段差や未舗装路への対応力は、通常のカローラ・ツーリングよりは上。トヨタ・カローラ・トレックを検討する価値は、充分にあるといえるだろう。

トヨタ・カローラ・トレック 2.0ツーリング・スポーツ(カローラ・クロス/英国仕様)のスペック

価格:3万950ポンド(408万円)
全長:4653mm(標準ツーリング)
全幅:1790mm(標準ツーリング)
全高:1445mm(標準ツーリング)
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:8.1秒
燃費:17.9-18.9km/L
CO2排出量:121g/km
乾燥重量:1560kg
パワートレイン:直列4気筒1987cc+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:183ps(システム総合)
最大トルク:19.3kg-m(システム総合)
ギアボックス:CVT

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みんなのコメント

12件
  • ヨーロッパで人気を得るには、FFだけではなく、4WD ハイブリッド…特にハイブリッドは「ディーゼルエンジン 電気モーター」のストロングハイブリッドにすれば、ロングツーリングが多いヨーロッパでも人気が出ると思います。
  • トヨタご自慢の高効率2.0のエンジンに
    6ATだったら 1台欲しいところなのですが
    いっそヤリスの1.6ターボでも積みますか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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