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太田格之進もテストで好走。2台のアキュラARX-06で復帰のメイヤー・シャンク「本来いるべき場所に戻った」

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太田格之進もテストで好走。2台のアキュラARX-06で復帰のメイヤー・シャンク「本来いるべき場所に戻った」

 アキュラ・メイヤー・シャンク・レーシング(MSR)は、1年間の休止期間を経て、2台へと拡大した体制で2025年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のトップカテゴリーに復帰する。チームの共同オーナー、マイク・シャンクは、チームが「本来いるべき場所に戻った」と語り、2025シーズンに向けた期待を口にしている。

 オハイオ州を拠点とする同チームは来年、GTPクラスで2台のアキュラARX-06を走らせる予定だ。コリン・ブラウンとトム・ブロンクビスト、そしてレンガー・バン・デル・ザンデとニック・イェロリーという、2組のフルシーズンペアを擁する。

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 さらに先週木曜日には、アレックス・パロウとスコット・ディクソンが耐久ラウンドに参加すること、そしてMSRのNTTインディカー・シリーズのレギュラーであるフェリックス・ローゼンクビストが開幕戦デイトナ24時間レースに参加することを確認。加えて、11月15~16日にデイトナで行われたIMSA公式テストでは、太田格之進もドライバーに起用した。

「ここが我々のスタート地点だ」とシャンクはSportscar365に語った。

「ここが我々の本来いるべき場所であり、ここで再びトップに立つために全力を尽くす」

「個人的には、スポーツカーレースが我々の基盤だと思っているし、我々の支えだ。本当にここからスタートしたんだ。インディ500に出場して優勝できたのは、スポーツカーレースのおかげだ。だから我々はスポーツカーレースにとても感謝している。戻ってこられて本当に嬉しい」

 ジム・メイヤーとシャンクが率いるこの組織は、来シーズン、ウェザーテック選手権に復帰するが、1台はアキュラMSRが走らせ、もう1台はホンダ・レーシング・コーポレーションUSA(HRC-US)がエンジニアリングを受け持つ。

 MSRはプロトタイプレースで豊富な経験を誇り、特にホンダエンジン搭載のリジェJS P2を2シーズンにわたって走らせた後、アキュラNSX GT3マシンを走らせるプログラムに乗り出した。

 その在任期間のハイライトは、マリオ・ファーンバッハーがラインアップをリードし、2年連続でGTDタイトルを獲得したことだ。

 その後、チームはIMSAのトップクラスに戻り、アキュラDPiとLMDhマシンで成功を収め、2023年シーズンの複数レースでの勝利を最後に、撤退していた。

「他のOEMなどと、さまざまなことを進めていた」とシャンクは語った。

「しかし結局のところ、このプログラムを開始したとき、アキュラのスタッフも全員そこにいたんだ。我々は2022年に、この(LMDh)車両の開発を開始していたからね」

「彼らは全員まだそこにいたし、我々はいつも彼らととてもうまくやってきた。NSX GT3のEvoパッケージを開発したときも、彼らの多くがそこにいた。そこで技術的な関係が本当に強くなったのだ」

「私は、彼ら全員が我々の日常に戻ってきたことが、とてもうれしい。そこには安心感があり、コミュニケーションもすでに組み込まれているので、今後はずっと楽になるだろう」

■テスト時間は不足したまま開幕か

 チームは2024年、NTTインディカー・シリーズのプログラムに焦点を移したが、シャンクはMSRが2025年にIMSAグリッドに「復帰するために懸命に努力」し、最終的に今年6月にアキュラとHRC USとともにGTPクラスに復帰することを発表した、と語っている。

「我々は懸命に努力した」とシャンク。

「あらゆる部門で、あらゆる方法で復帰するために懸命に努力したんだ」

「少し前のことだが、IMSAプログラムがあることが分かってから、このプログラムに取り組むコアグループを編成し始めた。とても順調だ」

「私が話しているコアグループは、2023年やそれよりずっと前にいた人たちが多数を占めている。彼らは本当にそれに集中して取り組むことができた」

 シャンクは、チームのテストでの走行距離は、先週末にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われたIMSA公式テスト前の段階では、セブリング・インターナショナル・レースウェイで最近行われたシェイクダウンに限定されていると明かした。

「セブリングで1日だけ実質的にテストをしたが、うまくいった」とシャンク。

「あれは本当に未熟だった。お互いにどう話せばいいか学んでいるところだった。でも、今日(デイトナ公式テスト1日目)はあの頃よりもいい日だったし、明日はもう少しいい日になるだろう。とにかくどんどん積み上げていきたいと思っている」

「(2024年最終戦の)プチ・ル・マンではまったく参加していなかったので、まだ4週間も経っていない。だから我々は3週間で、何もなかった状態から、ラッピングされたトレーラーと100人のスタッフでここにいる状態にまでこぎつけたのだ」

 シャンクによると、チームの次の主要なトラックでの走行は、1月中旬のロア・ビフォア・ザ・ロレックス(デイトナ24時間1週間前の公式テスト)になる可能性が高いという。

「デイトナに戻る前にシェイクダウンか何かして、できる限り準備を整えるかもしれない」と彼は語った。

「しかし、テストのルールと、ブランディングから服装、リズム、手順などすべてを完了するためにショップで必要な時間を考えると、本当に適切に準備するには4~6週間かかる」

 来シーズンに向けてテスト時間が不足している状況ではあるが、MSRはARX-06を走らせてレースに勝った経験がある。2023年にIMSAの新しいGTP時代の最初のシーズンに1台で参戦し、デイトナ24時間とモチュール・プチ・ル・マンを含む、シーズン最高の3勝を獲得しているのだ。

「我々は素晴らしい戦略でプチ・ル・マンに勝った。その日は3人のドライバー全員にとって素晴らしいレースだった」とシャンクは語った。

「本当に誇りに思っている。プチ・ル・マンで3回総合優勝し、デイトナ24時間でも3回総合優勝した。素晴らしいことだ。ひとつ逃しているのはセブリング(12時間レース)なので、そこは頑張らなければいけない。でも、私はとても幸せだ」

「いまに分かるだろう。どんどん盛り上がってきているんだ」

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