レッドブルのセルジオ・ペレスは、18番手からスタートしたF1モナコGP決勝のオープニングラップでケビン・マグヌッセン(ハース)と接触。ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)も巻き込まれる大クラッシュとなり、レースは赤旗中断となった。ペレスはこのクラッシュでマグヌッセンにペナルティが出なかったことは驚きだと語った。
ターン1のサンテ・デボーテをクリアし、ボー・リバージュを駆け上がっている中、アウト側にノーズを突っ込んだマグヌッセンがペレスの右リヤタイヤに接触。スピン状態となったペレスのマシンはバリアにも激突し、かなりのダメージを負ってしまった。
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結局スチュワードはこの件でいずれのドライバーにもペナルティを科さなかったが、マグヌッセンはイン側に十分なスペースがあったにも関わらず、ペレスが自分にスペースを残さなかったと主張した。
一方、ペレスの意見は異なり、マグヌッセンが退くべきだったと語った。
「僕のオンボード映像を見ると、ケビンのクルマは全く映っていない。彼は僕の横に並んでいたわけでも、近くにいたわけでさえない。どんどん壁が近づいてきただけだ」
「アクセル全開を保つには、僕のクルマに接触するか、バリアに接触するかのどちらかしか道はなかったんだ」
「シンプルにあの時、2台のクルマが通る余地はなかった。彼はそれを認識すべきだった。僕もそういう経験があるけど、前のマシンに追いついた時に、より近づく前に『引き時だ』と気づかないといけないケースが何度もあるんだ」
「(事故が調査されなかったことに)とても驚いているよ。ダメージの大きさと、そのダメージがどれほど危険なものであったかを考えるとね。本当に驚きだ」
スペースを与えられるべきだったというマグヌッセンの意見をどう思うかと尋ねられたペレスは、マグヌッセンがリフトオフすべきであり、コース上の位置取りからしてスペースを与えられる権利はなかったと繰り返した。
さらにペレスは、今回のインシデントは”危険なドライビング”だと解釈される可能性があったと考えており、マグヌッセンが自分の行動の結果について気にしていないと感じたと付け加えた。
「そもそも、彼はあそこにいるべきではなかったと思う。なぜなら、そこから抜け出す道はただひとつだからだ。ウォールにぶつかるか、僕のクルマにぶつかるかのどちらかだ。僕のクルマの右側にね」
「並走していないのに、どうやってスペースを空けろと言うんだ? 壁が迫ってくるのが見えたら、退くしかない。僕も何度も同じようなことがあったけど、退くしかないんだ」
「本当に驚いたよ。1周目はレースをさせるという方針なのは分かるけど、僕と接触すると分かっていながらアクセルを踏み続けたんだから、より危険なドライビングだったと思う。ある時点で彼は危険な運転をしていたと思う」
「彼が何が起こるかを本当に考えていたとは思えない。時には自分が置かれた立場を考え、非常に素早い決断を下さなければならないこともある。『OK、道はこれしかない。接触しそうだから退いた方がいい』ってね」
「でも彼は接触しにいったんだ」
マグヌッセンは今季、度重なる違反でペナルティポイントが10点まで積み重なっており、これが累積12点に達すると1戦出場停止処分となる。しかもマグヌッセンの場合、この累積ポイントが一部失効するのは来年の3月。少なくとも来シーズンになるまで、常に出場停止に”リーチ”がかかった状態となっている。
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みんなのコメント
仮にペレスがいなくても、自分が右ターンの次の左ターンで
壁に激突するライン取りになる。減速してペレスに道を譲るべきだったね。