2025年夏までに量産型を発表
韓国の自動車メーカーであるヒョンデは、水素燃料電池車のコンセプトモデル「イニシウム(Initium)」を発表した。次期型ネッソのスタイリングと技術を披露するものだ。
【画像】 "カタマリ感" ある次世代デザイン【ヒョンデ・イニシウム・コンセプトを写真で見る】 全7枚
イニシウム・コンセプトは、水素に対するヒョンデのコミットメントを示すとともに、現行型のネッソよりもはるかに高性能と謳われる新しいパワートレインを搭載している。
電気モーターは1基で、最高出力は現行型より約40ps高い204psとなり、高速道路でもスムーズな走りを実現するという。航続距離は650km以上を目標としている。
また、外部給電が可能なビークル・トゥ・ロード(V2L)機能も備えており、車載バッテリーから外部機器に電力を供給することができる。
こうした技術開発に加えて、イニシウムは「アート・オブ・スティール」と呼ばれる新しいデザイン言語を導入している。SUVに対する顧客の要望に応えて誕生した「ソリッドで安全」な印象を与えるものだという。
フロントのデイタイム・ランニングライトとリアライトに施されたプラス形状のグラフィックはこれまでにないデザインで、水素燃料電池車をバッテリーEVやエンジン搭載車と区別するためのアイコンとなる。
ルーフラインはヒョンデの他のSUVよりも大きく傾斜がかかっており、スタイリングにおいていかにエアロダイナミクスが優先されているかを示唆している。
ヒョンデによると、イニシウムは来年夏までに発表予定の量産型燃料電池車を予告するものだという。以前、欧州各地でテスト走行が目撃されたプロトタイプと酷似していることから、ネッソの後継車となる可能性が高い。
しかし、ネッソの売れ行きは芳しいものではなく、例えば、英国での過去5年間の販売台数は50台に満たない。これは、英国の水素ステーションが全国でわずか6か所しか稼働していないという、水素補給インフラの不足によるところが大きい。
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