現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 復活失敗! 開幕戦大惨敗のメルセデス、”深刻なパフォーマンスの問題”を抱える「0.3秒稼ぐための開発をすればいい……という規模ではない」

ここから本文です

復活失敗! 開幕戦大惨敗のメルセデス、”深刻なパフォーマンスの問題”を抱える「0.3秒稼ぐための開発をすればいい……という規模ではない」

掲載 1
復活失敗! 開幕戦大惨敗のメルセデス、”深刻なパフォーマンスの問題”を抱える「0.3秒稼ぐための開発をすればいい……という規模ではない」

 メルセデスは先日行なわれたF1開幕戦バーレーンGPで、ルイス・ハミルトンが5位に入るのが精一杯。トップチームの中でも、特に厳しい戦いを強いられた。

 同チームの代表であるトト・ウルフは、マシンのコンセプトを変更する可能性も示唆しているが、ふたつのコンセプトを並行して開発できるような余裕は今のF1にはないため、早々に進むべき方向性を決断する必要があると語る。

【動画】2023 F1開幕戦バーレーンGP 予選&決勝ハイライト

 厳しい戦いを強いられた2022年からの復活を目指して、2023年シーズンに臨んだメルセデス。しかし、開幕戦バーレーンGPではより厳しい戦いを強いられることになった。

 優勝したレッドブルとの差はあまりにも大きく、しかもメルセデスのカスタマーPUを使うアストンマーチンにも先行されてしまい、フェラーリには僅かに届かなかった。その結果にウルフ代表は、サイドポッドを超小型化する現在のコンセプトは理に適っていない可能性があることを早速示唆するほどだった。

 基本的にはこのコンセプト変更は、来シーズンに向けたものだ。しかしながらメルセデスは、今季中にもできることに取り組まねばならない。

 W14の開発は現在も進められており、エミリア・ロマーニャGPには改良が施されたサイドポッドが投入される可能性がある。しかしウルフ代表は、チームが方向性を完全に変更する可能性すらあると示唆している。

 ただ今のF1は、レギュレーションにより年間に使うことができる予算の上限が決められている。そのためチームとしては、現在の開発と並行して、Bスペックの開発を行なうことはできず、いずれかの方向性を選択する必要があると語る。

 予算上限が設定されている中で、全く新しいデザインを開発することの難しさについて尋ねられたウルフ代表は、次のように語った。

「この差を追いつくのは、至難の業だ。しかし、それは我々が成し遂げなければいけないことだ。選択する余地はない」

 そうウルフ代表は語った。

「予算上限が我々の立場に制約を与えるかどうかは分からない。しかしどの方向に進むのかを決定し、その背後にあるすべてのリソースを投入する必要がある。我々はまだ、1台のマシンだけを開発している。問題は、そのクルマを開発していくのかということだ」

 エミリア・ロマーニャGPに投入されるアップグレードの効果は、0.2~0.3秒程度だと見積もられている。ただそれでは、レッドブルに打ち勝つには十分ではない。そのためにも、大胆な決断を直ちに行なう必要があると、ウルフ代表は主張する。

「我々はすぐに対処しなければならない。昨シーズンが終わった時点での我々の状況を見ると、我々はかなり追いついたように見えた。そしてどのサーキットが我々に適していて、どのサーキットが適していないのか……そういう問題だった。でも今、レッドブルとの差は3倍にまではなっていないかもしれないが、2倍程度にはなったようだ」

 そうウルフ代表は言う。

「これは、我々が考えなければならないモノだ」

「その間にいるチーム……フェラーリやアストンマーチンは、余興にすぎない。とはいえ、アストンマーチンは2秒遅れだったチームから、2番目に速いチームに躍進した。それは、我々に良いインスピレーションを与えてくれる。ただ、我々にとってはすべてが悪いことだけどね」

「1周のアタックラップのペースはまだ良い。でもレースでは、厳しい結果を目にした。率直に言えば、我々のマシンにはダウンフォースが不足していて、タイヤがスライドしてしまっていたんだ。それで、後退することになった」

 ウルフ代表曰く、ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルは共に、メルセデスが対処すべき問題の規模と、短期的には厳しいレースを戦わなければならない可能性が生じることを理解していたと語る。

「ドライバーたちは完全に認識している」

 そうウルフ代表は言う。

「我々はチーム全体でそのことについて話をしている。0.3秒を見つけるために、マシンを磨いていくという規模の問題ではないことは、誰もが理解しているんだ」

「レースで勝つこと、そしてチャンピオンシップを争う立場に戻るためには、解決する必要のある、深刻なパフォーマンスの問題なんだ」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

都内の“旧式小型バス大活躍”路線ついに廃止へ 「リエッセ」と運命を共に 西武バス
都内の“旧式小型バス大活躍”路線ついに廃止へ 「リエッセ」と運命を共に 西武バス
乗りものニュース
ディーゼルトラックをEVへ改造、国内初の量産予定車が完成 ヤマトモビリティが発表
ディーゼルトラックをEVへ改造、国内初の量産予定車が完成 ヤマトモビリティが発表
レスポンス
FIAがフロア摩耗に関する取り締まりを強化。フェラーリ、メルセデス等に加え、抜け穴を指摘したレッドブルも修正
FIAがフロア摩耗に関する取り締まりを強化。フェラーリ、メルセデス等に加え、抜け穴を指摘したレッドブルも修正
AUTOSPORT web
頭文字Dの次なる遠征先は豊田市駅前? ラリージャパン2024はイベント盛りだくさん/WRC写真日記
頭文字Dの次なる遠征先は豊田市駅前? ラリージャパン2024はイベント盛りだくさん/WRC写真日記
AUTOSPORT web
優れたラリードライバーならF1でもきっと戦える! 8度のWRC王者オジェは確信「ファンも見たいと思っているはず」
優れたラリードライバーならF1でもきっと戦える! 8度のWRC王者オジェは確信「ファンも見たいと思っているはず」
motorsport.com 日本版
新車150万円台で「5速MT」あり! イチバン安い「普通乗用車」どんなモデル? 「国産ダントツ安価」でも装備は必要十分! めちゃ“リーズナブル”な「トヨタ車」とは
新車150万円台で「5速MT」あり! イチバン安い「普通乗用車」どんなモデル? 「国産ダントツ安価」でも装備は必要十分! めちゃ“リーズナブル”な「トヨタ車」とは
くるまのニュース
“熊本~東京1300km” 電気自動車でも快適に移動できる「裏ワザ」とは? 新型「タイカン クロスツーリスモ」で体感! ポルシェらしい走りと遊び心に触れる旅
“熊本~東京1300km” 電気自動車でも快適に移動できる「裏ワザ」とは? 新型「タイカン クロスツーリスモ」で体感! ポルシェらしい走りと遊び心に触れる旅
VAGUE
[15秒でニュース]メルセデスAMG、初の電動SUVを市販化へ
[15秒でニュース]メルセデスAMG、初の電動SUVを市販化へ
レスポンス
軽自動車の6MT!! 2020年登場ホンダ[N-ONE RS]の中古ってどうなん
軽自動車の6MT!! 2020年登場ホンダ[N-ONE RS]の中古ってどうなん
ベストカーWeb
車両火災対策で「消火器」を積むなら「種類」に注意! 場合によっては人体に有害なものも存在する!!
車両火災対策で「消火器」を積むなら「種類」に注意! 場合によっては人体に有害なものも存在する!!
WEB CARTOP
エンツォフェラーリへ通じる「DNA」 マセラティMC20 長期テスト(2) 車重を測ったら1710kg
エンツォフェラーリへ通じる「DNA」 マセラティMC20 長期テスト(2) 車重を測ったら1710kg
AUTOCAR JAPAN
アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
アプリリアの新型スポーツバイク『RS 457』、日本上陸 85万8000円
レスポンス
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
100kg軽い車重580kgのベーシック軽[新型アルト]が2026年に登場!? 軽量化と48Vスーパーエネチャージで勝負!!! 燃費は30km/L到達か!?
ベストカーWeb
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
レクサス新型「小型スポーツカー」がスゴい! “テンロクターボ”×初の6速MTを搭載! 最小SUV「LBX MORIZO RR」どんなモデル?
くるまのニュース
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ルーミーって…なんでこんなに売れてるの? どこがいいの???
ベストカーWeb
間違えると最悪車両火災の原因に! クルマのヒューズが切れたら「同色=同数値」のものに交換が必須!!
間違えると最悪車両火災の原因に! クルマのヒューズが切れたら「同色=同数値」のものに交換が必須!!
WEB CARTOP
トヨタWRC代表、勝田貴元にいよいよ“攻撃命令”。同点で並ぶヒョンデとのメーカー対決に向けて「攻めに転じる時がやってきた」
トヨタWRC代表、勝田貴元にいよいよ“攻撃命令”。同点で並ぶヒョンデとのメーカー対決に向けて「攻めに転じる時がやってきた」
motorsport.com 日本版
ローソン、ラスベガス予選はQ2敗退15番手「大きくスライドしてしまった。まあそれがなくてもQ3は無理だったけど……」
ローソン、ラスベガス予選はQ2敗退15番手「大きくスライドしてしまった。まあそれがなくてもQ3は無理だったけど……」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

1件
  • フロントウィングの気流が乱れてタイヤに当たってかき回されているような。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村