BMW Mモータースポーツのボス、アンドレアス・ルースによると、ドイツのメーカーはバレンティーノ・ロッシにLMDhマシンをテストする機会を設けることを計画しており、その最初のテストが2023年の終わりごろに実施される可能性があることを示唆した。
先月BMWのワークスドライバーに就任するとともに、チームWRTの一員として2023年もファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパに参戦することが決まったロッシ。MotoGPの“レジェンド”として知られる彼は、今週末のハンコック・ドバイ24時間、来月行われるリキモリー・バサースト12時間などのGT耐久レースにも参加する予定だ。
BMW、バレンティーノ・ロッシとワークスドライバー契約を結ぶ。チームWRT以外のプログラムは後日発表
ルースは、すでに発表されているレース活動に集中する一方で、43歳のイタリア人がいずれ新型プロトタイプカーの『BMW MハイブリッドV8』をテストする計画があることを明らかにした。
「将来的には、GTPカーのような素晴らしいマシンを経験させる計画があるのは確かだ」とルースは語った。
「GT3カー(のドライブ)はすでにいいものだが、GTPは明らかにレベルが違う」
「もし2023年中に実現するとしたら、間違いなく一年の後半になるだろう。なぜなら、現時点では我々全員がやるべきことや整理すべきことが無数にあり、(IMSAのシーズン開幕に向けて)最高の準備作業を進めているためだ」
BMWがウェザーテック・スポーツカー選手権に加えてWEC世界耐久選手権のトップクラスにも進出する2024年を前に、ロッシがいずれかのシリーズでBMW MハイブリッドV8をドライブするためのテストになりうるか、との問に対しルースはそうした可能性を完全には否定しなかった。
「バレンティーノ(・ロッシ)の最初の目標は、GT3プログラムのドライバーラインアップの一部になることだ」とルース。
「彼は(LMDhのような)クルマに乗ったことがない。だから、まずは彼に乗ってもらいクルマとの相性やフィーリングを確かめなければならないのは確かだ」
「テストを実施したあとで、そこから次のステップや可能性があるかどうかを確認する」
「(それを知るには)まだ少し早すぎるだろう。昨年、彼はGT3マシンで初めてのフルシーズンを過ごした。そこから積み上げていかなければならないんだ。彼はいま、我々とともにGT3カテゴリーを続けている」
「(LMDhカーの)テストで彼の最初の可能性が出てきたときに、そこからどのように発展できるかを見ることになるだろう」
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