半導体不足、緊急事態宣言の延長が響く
執筆:Kazuhide Ueno(上野和秀)
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今年の3月に前年同月比でプラスに転じて以来、右肩上がりのセールスを記録してきた外国メーカー乗用車だが、9月は意外な結果に終わってしまった。
コロナ禍による生産減は一段落したものの、今度は半導体不足という足かせが出てしまう。
また、日本国内で見ると緊急事態宣言の延長と感染者数の急増という負の要素が重なり、購入マインドに影響したものと考えられる。
9月の外国メーカー車新規登録台数は2万6677台で、前年同月比で85.2%に低減。
実は9月は年度末の3月に続く量販月。2020年は3万1327台、2019年は消費増税前の駆け込みも重なり、3万5917台が登録されている。
それが今年9月は不調ぶりを物語るように、3月はもちろん、6月の登録台数をも下回ってしまった。インポーターも積極的な拡販策を用意していただけに意外な結果といえる。
しかし1月からの累積登録台数で見ると、コロナ第一波、第二波に揺れた昨年に比べれば持ち直し、111.5%とプラスを保った。
9月のトップ10 趣味性の高いブランドが健闘
改めて9月単月で見ると、ブランド別の登録台数が前年同月比で85.2%まで落ち込んだのは、量販メーカーが低調だったことが大きな要因といえる。
一方で趣味性の高いブランドはプラスをキープしている。
アルファ・ロメオが170.1%と大きく伸び、ジャガーが151.4%、キャデラックが138.9%を記録した。
スペシャリティ・クラスでは、B3/D3をはじめ各モデルが好調なBMWアルピナが471.4%と飛躍的な伸びを見せる。1月からの累計台数でも前年比239.3%と、昨年の世界的なパンデミックの影響を差し引いても好調だ。
このほかロータス(35台:233.3%)、アストン マーティン(27台:158.8%)も回復を続けている。
9月の外国メーカー車新規登録台数のトップ10を数字でご覧いただこう。カッコ内は前年同月比率。その横に、順位の変動幅を付記している。
1位 メルセデス・ベンツ:5525台(73.9%)
2位 フォルクスワーゲン:4402台(89.9%)
3位 BMW:4037台(95.4%)
4位 アウディ:2124台(70.2%)
5位 ジープ:1747台(95.9%)+2
6位 ボルボ:1716台(114.1%)
7位 BMWミニ:1651台(67.3%)ー2
8位 フィアット:837台(114.3%)+2
9位 ルノー:764台(104.2%)
10位 ランドローバー:654台(244.0%)+2
上位に変動はないが、フォルクスワーゲンは8月比で約5割増しの登録を数え、トップのメルセデス・ベンツを追い上げている。
今月も好調なジープは5位へと2つジャンプアップ。前年比で増に転じたボルボは、BMWミニを抜いて6位を獲得した。
チンクエチェント(フィアット500)が今月も好調なフィアットは、前年比で114.3%を記録して10位から8位に順位を上げ、珍しいところではランドローバーがトップ10入りを果たした。
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みんなのコメント
それでも輸入車に偏見を持っている日本人はまだ多くて、乗ると直ぐ壊れて大金が掛かると言う様なデマをまともに受けて足踏みしてるのが多いのも確かだね