メルセデスが2020年の新車『W11』に搭載した斬新なステアリングシステム”DAS”。プレシーズンテストで存在が明らかになったこのデバイスは、ライバルからの注目を集めている。
DASにより、ドライバーはステアリングホイールを押したり引いたりして、フロントホイールのトー角を調整することができるようになる。
■メルセデス魔法のステアリング”DAS”に疑惑なし? FIAが遵法と判断した理由
FIAはDASが2020年の技術規則に違反していないと判断しており、他チームもある程度それに納得しているようだが、予選開始後にマシンの変更を規制するパルクフェルメ・ルールに準拠しているかについては疑問符がついているようだ。
ルノーのスポーティングディレクターであるアラン・パーメインは、次のように述べた。
「我々はそれ(DAS)が何をしているか分からない。(メルセデスのテクニカルディレクター)ジェームス・アリソンと彼の部下は、何か巧妙なことをしている。彼らは間違いなく、ラップタイムへの影響が十分あると考えているだろう」
「彼らはニコラス(トンバジス/FIAシングルシーター技術部門責任者)と共に作業を進めてきた。FIAはそれが合法だと考えているだろうし、私も同意する」
「パルクフェルメに関しては疑問符がつく。しかし私は、DASがステアリングシステムなのか、サスペンションシステムなのかが関係してくると考えている。技術規則では、このふたつは定義が異なる」
F1の競技規則では、予選中にピットレーンを離れてからレースをスタートするまで、マシンがパルクフェルメ条件下に置かれると定められている。
競技規則34.6条では、以下のように規定されている。
『競技参加者はパルクフェルメ条件下にある車両の一部を改造すること、あるいはサスペンションのセットアップの変更を行なうことはできない。これに違反した場合、当該ドライバーはピットレーンからレースをスタートしなければならない』
『レース前のパルクフェルメでは、車両のサスペンションシステムあるいは空力構成(フロントウイングを除く)について、何らの変更も行なわれていないことを車両検査委員が完全に納得できるよう、物理的検査によって、工具無しでは変更を行なうことが不可能であることが明確でなければならない』
フロントホイールのトー角をステアリングホイールを動かして変更できるという点では、この規則に完全には準拠していないと言えるだろう。ただし、それはサスペンションシステムの定義に大きく依存している。
パルクフェルメ・ルールに問題が発生する可能性について質問されたF1レースディレクターのマイケル・マシは、詳細に説明することを拒否した。
「個々のチームの技術的要素については話さない。チームからの要求があれば、1対1を基本に対応する。それが私に言えることだ」
「メディアが記事の見出しを探していることは知っているが、私はそれを提供するつもりはない。何でもそうであるように、我々は全チームと協力して彼らがあらゆる面で前進できるよう働き続ける」
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