2023年12月7日、『第44回202-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー』の最終選考会が開催され、トヨタが発売するハイブリッドカーの『プリウス』が日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。
そのほか、インポート・カー・オブ・ザ・イヤーは『BMW X1』、デザイン・カー・オブ・ザ・イヤーは『ミツビシ・デリカミニ』、テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーは『ニッサン・セレナ』が選出された。
トヨタ・プリウスは1997年に世界初の量産型ハイブリッドカーとして誕生。時代を捉えて、進化を続け、五世代目となる現行型は2022年11月に世界初公開され、日本では、2023年1月にシリーズパラレルハイブリッド車(HEV)を発売。そして、同年3月にプラグインハイブリッド車(PHEV)をラインアップに加えて展開している。
EVからミニバン、軽自動車まで今年の10台が決定/2023-2024 日本カー・オブ・ザ・イヤー
現行型は第5世代ハイブリッドシステムと、第2世代TNGAプラットフォームを採用。快適な走行性能を実現している。また、ワイド&ローなスタンスと大径タイヤの採用で、エクステリアはガラリと雰囲気を変えて登場。“ひと目惚れするデザイン”と表現できる装いとなっている。
第44回2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー』のノミネート車は、2022年11月1日から2023年10月31日までに発表または発売された乗用車を対象に、第一次選考会で上位10台の“10ベストカー”を選出。そして、本日の最終選考会で大賞に輝いたのが、トヨタ・プリウスだ。
■2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考結果
2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー:トヨタ・プリウス
【授賞理由】
ハイブリッド車のパイオニアであり、長く牽引役、推進役を務め続けたプリウスが、5代目にしてついにその殻を破った。ハイブリッド技術が一般化した今、もはやそのシンボルである必要はなく、自らブレークスルーを図り新しいフェーズへ移行したのである。
首脳陣からはコモディティ化を進める案も出たが、それを覆したのは開発陣の熱意。クリーンな車というだけでなく、愛される車を目指した。
これまで空力性能最優先だったボディは、スタイリッシュなモノフォルムに大変身。Cd値では従来型に少し劣るものの、前面投影面積を減らすことでCdA値は従来型並みに抑えることに成功している。
その上で低重心化とロングホイールベース化を図り、動的性能の著しい向上を実現したことが高く評価された。操縦性はプリウス史上最も敏捷かつ正確なものに変貌を遂げ、スポーツドライビングが楽しめる。
■2023-2024インポート・カー・オブ・ザ・イヤー:BMW X1
【授賞理由】
日本市場に相応しいコンパクトサイズでありながら、BMWらしい動的質感の高さを実現。パワー・オブ・チョイス。つまりユーザーのライフスタイルに応じてBEV、ガソリン、48Vマイルドハイブリッド・ディーゼルの3種類のパワーユニットが用意され、そのどれもがハイレベルな走行性能を獲得している点が支持された。
補助金を含めればほぼ同一のプライスレンジに収まるインポーターの努力も見逃せない。
■2023-2024デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー:ミツビシ・デリカミニ
【授賞理由】
近年厳ついフロントマスクがブランド・ランゲージだったミツビシが一転、愛らしく魅力的な表情を採用したことが評価された。しかも販売台数はeKクロススペースの3倍強を達成。デザインが商品性の高さに直結する大切な要素であることを自ら証明してみせた。
同社にとってアイコン的存在でもあるデリカのモデル名を用いるだけでなく、外観面でも同じ世界観を共有した意義も大きい。
■2023-2024テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー:ニッサン・セレナ
【授賞理由】
「セレナはモノより思い出」の公約通り、脇役に徹するための数々のテクノロジーが高評価を呼んだ。ミニバンでありながら高速道路でハンズオフ可能なプロパイロット2.0を最上級グレードに採用。空力面ではミニバンの弱点である横風に強い細部処理を施す等抜かりない。
5ナンバー枠に収めながらタイヤサイズを拡大したにも関わらず、従来型並みの室内スペースを確保。e-POWER用に新開発された3気筒1.4リットルエンジンに対する評価も高い。
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