グローバル戦略で大型車導入
フランスのスポーツカーメーカーであるアルピーヌは、欧州以外の市場シェアを獲得するため、新たに2台の大型EVを導入する予定だ。
【画像】軽量スポーツカーブランド、大型&高級化路線へ【アルピーヌの未来を示すコンセプトモデルを写真で見る】 全47枚
アルピーヌは2026年までに完全電動化を目指しており、2026年までに新世代のA110、ルノー5ベースのホットハッチ、クーペスタイルのスポーツクロスオーバーを投入する計画をすでに打ち出している。今回、これに続く新型車として、D~EセグメントでEVを発売することを明らかにした。
この2台がどのようなモデルになるかは未確定だが、欧州以外の市場で存在感を示すために、極めて重要な存在となるだろう。
ルノー・グループのルカ・デ・メオCEOは8日、グループの変革戦略の一環として、アルピーヌが欧州以外の地域で大規模な拡大を目指すことを明らかにし、特に北米と中国に目を向けていることを認めた。
北米と中国で市場シェアを獲得するためには、大型かつ高級志向のスポーツカーが不可欠となる。こうしたモデルは近年、欧州の既存メーカーがセールスを確保・維持するのに貢献してきた。
アルピーヌによると、2030年までに新規市場が事業拡大の約半分を占めるようになるとのことだが、具体的な生産量や収益目標はまだ明らかにされていない。2030年には売上の約15%が欧州以外の市場で作られることになる、と同社は推測している。
現在、フランス北部のディエップにあるアルピーヌの生産施設は、ガソリンエンジンを搭載したA110の生産能力を「簡単に」満たしていると、デ・メオCEOは述べている。この工場では、2025年から次期SUVのGT X-Overを生産する予定だが、新たに決定したDセグメントとEセグメントのモデルの生産についてはまだ確定していない。
この2台の新型車が、ルノー・メガーヌEテックや日産アリアと同じCMF-EVアーキテクチャを採用することはほぼ間違いない。ただし、性能や高級感を重視するため、大幅な改良が施されることになるだろう。
詳細が明らかになるのはまだ先のことだが、ルノーが2027年から生産を開始する新型の電気モーター(最高出力272ps)を使用する可能性が高い。おそらく、前後車軸に1基ずつ搭載して四輪駆動とし、ポルシェやロータスのハイパフォーマンスEVに匹敵する出力を実現するものと思われる。
なお、ロータスとは主要なシャシーコンポーネントの開発で協力することに合意しているが、バッテリー、モーター、その他を共有するかどうかは不明だ。
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