この記事をまとめると
■足まわりには「ストラット」や「ダブルウイッシュボーン」などいくつか形式がある
これでヨーロッパを獲るぞ! 地味だけど「技術の日産」感満点の「初代プリメーラ」がものスゴイクルマだった
■トーションビームという足まわりは安価で手抜きな足と嫌われる傾向にある
■トーションビームはコストパフォーマンスとバランスに優れた足まわりであるというのが通説だ
トーションビームはなぜ嫌われる?
カーマニアはメカニズムにこだわる傾向が強い……と言い切れないかもしれないが、メカニズムの方式や形式によって良し悪しの先入観をもちがちなことも否定できない。
たとえば、サスペンション形式を並べてみると、「ストラット」を基準として、「マルチリンク」や「ダブルウイッシュボーン」は凝った優秀なメカニズムと判断しているのではないだろうか。逆に「トーションビーム」や「リジッド」は残念なメカニズムと決めつけられがちかもしれない。
なかでも「トーションビーム」はコンパクトなFF車のリヤサスとして採用されることが多く、ある意味「安かろう悪かろう」なサスペンション形式と認識されているきらいがある。
実際、VWゴルフ(8代目)において、3気筒エンジンのエントリーグレードではトーションビームのリヤサスになっているが、4気筒エンジンを積むグレードのリヤサスは4リンク式となっている。こうした違いをみれば、「パワフルなエンジンを積んだグレードは走り重視のリヤサス(非トーションビーム)を選んでいる」と思ってしまうことは自然かもしれない。
たしかにサスペンション形式というのは、左右がつながったリジッド形式から複数のサスペンションリンク(アーム)によって位置決めする構造へと進化してきたというのが大きな流れといえる。リンク類の長さを変えるなどすることでアライメントのセッティング範囲が広いのも、マルチリンクやダブルウイッシュボーンのメリットだ。
だからといって、トーションビームは単なる安普請のサスペンション形式だと決めつけてしまうのも間違いといえる。
コスパも性能も申し分なし!
トーションビームの構造図をみると左右がつながったリジッド形式のように見えるかもしれないが、ビームがたわむことで左右が独立してストロークできる余地を残しているのがトーションビーム形式の特徴であり、リジッド形式のサスペンションとは大きく異なる部分。
ストラットやダブルウイッシュボーンのような形式ほどは左右独立懸架になっていないことから、「半独立懸架」といった表現を使われることもある。そして、ビーム部分のたわみをうまく設計することで、独立懸架的な動きをさせることもできる。
前述したように、VWゴルフがグレードによってトーションビームと4リンクを使い分けているということは、大筋においては「ゴルフが目指し、ユーザーが求める走り味を実現するためのリヤサスとしては、どちらの形式でも可能」ということを意味していると理解できる。
いまやトーションビームというサスペンション形式で批判するのはナンセンスだ。結果として、どういった味付けがされているかを評価すべきだろう。
マルチリンクやダブルウイッシュボーンは部品点数が多く組立工数もかかるが、トーションビームはシンプルな構造のためコストダウンにつながるサスペンション形式であることも特徴。
現時点でトーションビームというサスペンション形式を総合的に評価するならば、コストとパフォーマンスにおいて、もっともバランスに優れていると捉えるべきだ。
もちろん、個々人によって評価軸は異なるものであり、どうしてもトーションビームの動きが気になるというのであれば、マルチリンクやダブルウイッシュボーンのリヤサスを持つクルマを選べばいいだろう。ただし、トーションビームだからという理由で「乗らず嫌い」となってしまうのは、もったいないと思う。
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これによりタイヤの片減りが起こりにくくなる。