レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、少なくとも現契約が終了する2024年までは陣営に残る意向を示した。
8度世界王者に輝いた経験を持つマルケスは今年、怪我の影響により5つのグランプリを欠場。8戦で14回の転倒を喫している。その結果、シーズン前半戦でわずか15ポイントしか獲得できていない。
■苦しみに苦しんだマルク・マルケス、MotoGP後半戦はどうなる? 「ホンダと成長し続けたい」とじっくりアプローチ示唆|独占インタビュー
マルケスとホンダの契約は2024年末で満期を迎えるが、ホンダがMotoGPで苦戦していることから、マルケスが2023年末にもホンダ陣営を去る可能性があるとの噂が流れている。KTMは2024年シーズンに向けて、マルケスとMoto2で活躍するペドロ・アコスタを走らせるために、現ホンダのサテライトチームであるLCRや、現ドゥカティのサテライトチームであるグレシーニに、KTM陣営への移行を打診したと見られている。
マルケスはこれまで、自身の将来に関する憶測に振り回されることを拒否してきたが、イギリスGPのプラクティス2を13番手で終えた後、2024年に向けてホンダでのコミットメントを継続すると明かした。
「もちろん、僕がここにいるということは、僕の意思はイエス(ホンダで走ること)だ」とマルケスは言う。
「僕らは今後に向けて動いている。ミサノテストでは2024年型マシンを試すつもりだし、色々と見てみるつもりだ。そこから自分たちの立ち位置も分かってくるだろう」
「ホンダとの良いところは、とてもいい関係を築けていることだ。プロジェクトにとってベストなモノを常に探している」
「現時点では、(RC213Vの)ベースを見つけて、新しいモノを試し、オーストリアで新しい空力パッケージを試すことがプロジェクトにとってはベストだ。日本側がどう判断するかを見てみよう」
「僕らは常に良好な関係を築けているし、常にプロジェクトのためにベストを尽くしている」
また最近では、KTMのステファン・ピアラーCEOがSpeedweekの取材に対して、マルケスのマネジメントから接触があったと語ったと伝えられている。この件について尋ねられたマルケスは、次のように語った。
「彼(ピアラーCEO)とは話していないし、もし僕のマネージャーが話をしたとしても、僕は知らないし、そんな情報は持ってないよ」
そしてマルケスは、クラッシュが相次いだシーズン前半を受けて、シーズン後半ではアプローチを変えると語っていた。
「ベースを見つけるためのモチベーションはあるよ」
motorsport.comの取材に対してマルケスはそう答えた。
「しっかりとしたベースがなければ、将来について考えることはできないし、良い未来を築くことはできない」
「だから今の目標は、スムーズなライディングをすること、マシンへの自信を取り戻すこと、警告を受けたり転倒したりしないことだ」
「もちろん、プッシュしていた。でも攻めることができる気がしなかったから、最後は見ての通りタイヤを1セットしか使わなかったんだ」
「できないと感じたときは、テストの時みたいにプッシュしたくはない。初日はそれを感じなかったから、プッシュもしなかった」
「また、ソフトタイヤを3本使ったから、2日目に雨が降っていなければ、最終プラクティスではフロントにユーズドを使うつもりだ。13番手からスタートしても、18番手からスタートしても、僕の目標は変わらないよ」
ホンダは2023年シーズン、自社製シャシーとカレックス設計のシャシー両方を使用しているが、マルケス曰く「問題はどちらも同じだった」という。そして、イギリスGPの初日は開幕戦ポルトガルGPでポールポジションを獲得した「ポルティマオ仕様のバイクで走った」とマルケスは語っている。
なおマルケスは、先月のドイツGPでのクラッシュで足首を痛めた影響で、臀部の右外転筋の痛みに悩まされていることも明かしている。
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